「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

境界性パーソナリティ障害の治療 (4) (弁証法的行動療法)

2008年09月06日 21時35分39秒 | BPDの治療について
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/55794415.html からの続き)

 濃厚な外来治療のうちの、弁証法的行動療法 (DBT) についてです。

 マスターソンの力動的精神療法は いわば古典的な治療ですが、

 弁証法的行動療法 (弁証法的認知行動療法) は 新しい治療であり、

 かなり効果があると 認められています。

 力動的精神療法が 障害の理由を 過去の体験に求め、

 それを 解決しようとするのに対して、

 認知行動療法は 原因には拘らず、

 今現在の感情や思考を 見つめて、行動を変えていこうとするものです。

 「弁証法」 とは、例えば 「怒り」 と 「許し」 のような、

 対極的なものを 統合していくという意味合いです。

 特に、生の行動や現実を 受容することが重視されるのが 特徴です。

 行動療法,教育,集団精神療法 (患者グループの話し合い) を

 組み合わせたものです。

 まず 自分の行動、特に衝動的な行動を コントロールすることを目的とします。

 第一は 「自殺リピーター」 から脱することで、

 さらには 生活全般や治療が スムーズに進むことを目指します。

 最終的には、空虚感やアイデンティティ障害を 克服することがゴールとなります。

 治療期間は 約1年が目安ですが、様々な工夫が試みられています。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/55818917.html

〔 「境界性パーソナリティ障害 -- 患者・家族を支えた実例集 」

 林公一 (保健同人社) より 〕
 
関連記事:
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/45269689.html
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/48490642.html
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/55145497.html
 
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