「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

境界性パーソナリティ障害の治療 (7) (入院治療 2)

2008年09月10日 22時18分54秒 | BPDの治療について
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/55844874.html からの続き)

o緊急避難的な入院治療

 命に関わるか、重大な自傷行為や 自己破壊的行動、極端な拒食などが 起きた場合、

 どうしても 入院治療が必要になります。

 例えば 過量服薬 (OD) があります。

 現在の薬は、仮に大量に飲んでも、

 対応が早ければ 命に関わる事態には 余りなりません。

 しかし 安全と言うわけではないので、意識を失うなどすれば 入院が必要です。

 目の前の危機を 脱することが目的ですが、体の治療をして 退院すると、

 再び同じことが起き、最悪の場合は 命にも関わってしまいます。

 従って、境界性パーソナリティ障害そのものの治療に 移行することが望まれます。

 それが次の 「中庸の入院治療」 です。

o中庸の入院治療

 緊急避難的な入院は、問題を見つめなおし、

 治療を進めていくための 絶好のチャンスになることもあります。

 本人も周囲も認識していなかった 治療の必要性に気付くわけです。

 「計画的な入院治療」 は かなり専門的な施設で行なわれ、

 「緊急避難的な入院治療」 は パーソナリティ障害そのものの治療にはならないので、

 今の日本では この 「中庸の入院治療」 が 一番多いのではないかと思われます。

〔 「境界性パーソナリティ障害 -- 患者・家族を支えた実例集 」

 林公一 (保健同人社) より 〕
 
コメント
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