( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/55818917.html からの続き)
境界性パーソナリティ障害の入院治療は 原則として短期間で、
長くても 1~2ヶ月です。
あくまでも 治療の中心は外来で、入院はそれを補完するものです。
徹底的な治療という イメージではなく、
外来治療の間に挿入される という位置づけです。
また 入院することは、「一定の枠組み」 を定めることができます。
入院治療には、計画的なもの,緊急避難的なもの,中庸のものがあります。
o計画的な入院治療
外来治療を進める中、医師と患者の話し合いで、
一時的な入院に 合意してなされるものです。
一定の治療目標を 立てるのが普通です。
例えば、自傷行為を減らす,家庭や職場環境から いったん離れる,
依存を絶つ などです。
入院すると 現実には、病棟で問題行動が出てきます。
規則違反や、自室での自傷行為,医療スタッフへの暴言など、
入院前の人間関係の問題が、そのまま病院の中に 持ち込まれてしまいます。
そのため 病院によっては、
境界性パーソナリティ障害の人の入院を 嫌う所もあります。
他の患者さんに 悪影響があるためです。
しかし、こうした院内の問題行動を 単に迷惑行為と 捉えるのではなく、
洞察の第一歩として 活用することが必要です。
その行動に至った心理を 本人と一緒に分析したり、
適切な対応を 話し合ったりすることが、回復への またとないステップになるのです。
(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/55858526.html
〔 「境界性パーソナリティ障害 -- 患者・家族を支えた実例集 」
林公一 (保健同人社) より 〕