( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/55806575.html からの続き)
実際の外来治療は、「淡白な外来治療」 と 「濃厚な外来治療」 の
中庸を取っていることが 多いようです。
「折衷的精神療法」 と呼ばれることもあります。
濃厚な外来治療の 力動的精神療法は、精神分析の専門家でなければ 行なえません。
元々 人数が少ない上、
保健医療の範囲で 濃厚なカウンセリングを行なうのは 現実的ではありません。
弁証法的行動療法は、多くのマンパワーと 専門家チームを要します。
効果が実証されていても、実際に行なえる施設は かなり限られています。
境界性パーソナリティ障害は まれな病気ではないので、
一般的な精神科やクリニックで 可能なことが必要条件です。
「中庸の外来治療」 は、一見 表面的な対応に見えても、
実際は 濃厚な治療理論を踏まえ、
時には 濃厚な関わりも加えていくものを 指しています。
治療が進むうちに、時には 一時的な入院治療を はさむことも必要になります。
これが 現在の日本の精神科で 最も普通に行なわれている、
境界性パーソナリティ障害の治療と 言えるでしょう。
(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/55844874.html
〔 「境界性パーソナリティ障害 -- 患者・家族を支えた実例集 」
林公一 (保健同人社) より 〕