BPはしばしば、 自分は何が好きかという感覚,
自分の価値の感覚, 自分が何者かの感覚を 持っていません。
他にも、 親密な関係が いつも短命に終わったり、 混沌状態になったりします。
その理由は、 自分が相手との関係で 何を望んでいるのか分からない,
自分と関係を 続けたいと思う人などいない と考えるからです。
人に 空虚さを埋める手伝いをしてもらいたがるのですが、
自分など 空虚な状態にしか値しない という信念とも格闘しています。
穴の開いたバケツ と言う人もいます。
自分の経験が何であるか -- 身体に何を感じるか,
自分の思考と感情が どのようなものか -- を見極められません。
しばしば 自分をとても残酷に価値判断し、
将来に向けて 現実的な目標を立てようと 悪戦苦闘します。
自分が何者か分からないのは、 感情が極端であることの副産物です。
嵐の真ん中で 道路標識を読もうとするような感じです。
BPは、 価値観や好みというものが あることを知っていますが、
妨害する感情のせいで それを読み取れないのです。
迷っていて空虚に感じることは 恥の気持ちを増し -- 悪循環は続きます。
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
(星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
[星和書店の許可のうえ掲載]