「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

自己感覚の喪失、 あるいは自己調整不全

2015年09月24日 20時52分10秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
 BPはしばしば、 自分は何が好きかという感覚,
 
 自分の価値の感覚, 自分が何者かの感覚を 持っていません。
 
 他にも、 親密な関係が いつも短命に終わったり、 混沌状態になったりします。
 
 その理由は、 自分が相手との関係で 何を望んでいるのか分からない,
 
 自分と関係を 続けたいと思う人などいない と考えるからです。
 
 人に 空虚さを埋める手伝いをしてもらいたがるのですが、
 
 自分など 空虚な状態にしか値しない という信念とも格闘しています。
 
 穴の開いたバケツ と言う人もいます。
 
 自分の経験が何であるか -- 身体に何を感じるか,
 
 自分の思考と感情が どのようなものか -- を見極められません。
 
 しばしば 自分をとても残酷に価値判断し、
 
 将来に向けて 現実的な目標を立てようと 悪戦苦闘します。
 
 自分が何者か分からないのは、 感情が極端であることの副産物です。
 
 嵐の真ん中で 道路標識を読もうとするような感じです。
 
 BPは、 価値観や好みというものが あることを知っていますが、
 
 妨害する感情のせいで それを読み取れないのです。
 
 迷っていて空虚に感じることは 恥の気持ちを増し -- 悪循環は続きます。
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
 [星和書店の許可のうえ掲載]
 
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