○ 注意を払うことの困難
認知調整不全の人は 巨大な感情のために、 注意を集中することに非常に苦労します。
BPの一部は、 解離を自動的に起こします。
これは 「ゾーンアウト」 する
(朦朧, ぼんやり, 上の空の状態になる) ことだと考えられます。
誰でもある程度解離します。
BPは解離を 「シャットダウンすること」 と表現します。
時には表情が消え、 動かなくなり、 声が一本調子になります。
解離は 強烈な感情から解放してくれます。
苦痛との間に 壁を作るようなものです。
これは 感情を経験しないということですが、
機能的な生活をするためには 感情を経験しなければなりません。
○ パラノイア (妄想)
パラノイアは、 極端な感情と、 対人的な混沌状態が関わっています。
BPは、 あなたが去っていくのではないかと 頭が一杯で、
より感情的になり、 怖がり、 あなたが去ると非難します。
不当なことであなたは感情的になり、 BPはそれを 別れの証拠として使います。
BPは 酷い目に遭わされていると疑い深くなるか、 怯えてしまい、
現実を見失ったかのようになります。
けれども 妄想の引き金になったものが消えたり、 生活のストレスが減ると、
妄想も消えます。
妄想は短期間しか続かず、 ストレスがそれを誘発しているのです。
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
(星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
[星和書店の許可のうえ掲載]