パーソナリティ障害は、
パーソナリティに基盤を置く 慢性的行動パターンを意味します。
この行動パターンが、 気分, 行為, 人間関係に影響するのです。
DSM-Ⅳ-TRは、 厄介な基準です。
この基準は 広範囲に及んでいますし、
この障害は非常に 多種多様な姿で現れるからです。
多分 あなたの愛する人は劇的で、 衝動的で感情的でしょう。
けれども、 無感情 あるいは 麻痺したように見える場合にも、
この障害に該当するかもしれないのです。
親や友人としては素晴らしいのに、 仕事を継続できない人もいます。
薬物を乱用して、 正常に生活できない人もいます。
DSMの基準は、 これらの人々が皆、
同じ基盤の問題に苦しんでいることを 理解しにくくしているようです。
またDSMは BPDを治療不可能なように 思わせてしまいます。
マーシャ・リネハン博士 (弁証法的行動療法の創始者) は、
診断を 5つの調整不全領域に再分類しました。
診断上の症状を、 5つの下位グループに分割し、
BPの行動や、 異なって見える人たちの行動が、
理解可能となり、 さらに治療可能となるのです。
以下の5つの領域について、 愛する人に当てはまるか 自問してみてください。
鍵となるのは、 いくらか距離を置き、 行動を観察することです。
BPを解釈したり 非難しないようにしてください。
ただ パターンに気付けるようにしてください。
それが、 自分のバランスを取り戻すための 第1歩です。
(続く)
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
(星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
[星和書店の許可の上掲載]