5つの調整不全は、 下記のものです。
1. 感情調整不全
2. 対人関係技能の欠如
3. 行動調整不全
4. 自己感覚の喪失、 自己調整不全
5. 認知調整不全
まず、 感情調整不全の人は、
他の人が わずかな苛立ちを感じるだけのところで、 瞬時に激怒します。
それはあなたにとっても 愉快なことではありません。
感情の調整不全は、 5つの調整不全のうち 主要な領域です。
他の4つは、 極端な感情の結末か、
または 安堵を求める試みや 感情を回避する試みなのです。
急速な感情は あまりに突然なので、 変化の引き金が何なのか 分からないでしょう。
見るからに幸せそうな状態から、 恥の感情で一杯の状態、
それから 怒りと悲しみで満ちた状態へ はじき飛ばされたようになります。
情動不安定であれば、 予測不可能です。
BPの怒りで あなたが混乱すると、 BPは また間違ったことをしたと認識して、
瞬間的な自己嫌悪と恥が 生じるかもしれません。
恥はBPにとって 第一の敵です。
BPは若かった頃、 極端な感情が 繰り返し破壊的になったでしょう。
BPは 「感情は悪いものだから持つべきでない」 と学習します。
そして感情を封鎖・抑制し、
その感情は最終的には爆発して、 大きな問題を引き起こすのです。
このような感情の過激さを、 性格の欠如としてではなく、 特徴として見極めれば、
あなたはそれほど 怒りに捕らわれずにすむかもしれません。
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
(星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
[星和書店の許可のうえ掲載]