「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

他人とうまくやっていくうえでの問題

2015年09月21日 19時22分10秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
 BPは 人との関係を 世界一大切なものと見なしていて、
 
 自分が見捨てられるのではないかと 強烈に恐れています。
 
 感情調節不全に 対人関係技能の欠如が加われば、
 
 他人との混沌とした相互作用が 整ってしまうのです。
 
 あるBPは、 彼女の姉が 彼女と会う予定をキャンセルしたとき、
 
 傷ついたと伝える コミュニケーション技能がありません。
 
 代わりに、 彼女は深夜に姉に電話し、
 
 姉が望ましい姉ではないと 猛攻を加えたのです。
 
 姉は経験上、 話をしてもいいことはないと知っていたので、
 
 できるだけ早く 電話から離れようとしました。
 
 彼女は 姉を失ってしまうのではないかとひどく恐れ、
 
 パニックになり、 電話をかけ続けました。
 
 まさにこの行動が 姉との関係を危うくし、
 
 絶縁しかねないということを 認識していないのです。
 
 BPの多くが、 ひとつの仕事を続けるのに 非常に苦労しています。
 
 無責任で怠惰なのだと決めつけられますが、
 
 彼らが欠いているのは、 職場の人間関係を作る 対人関係技能なのです。
 
 その欠如が 感情調節不全と結びつくと 大変なことになると分かれば、
 
 あなた方の関係の 亀裂を広げる価値判断は 保留できるのではないでしょうか。
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
 [星和書店の許可のうえ掲載]
 
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