メモメモ。
宋 文洲
傍目八目―あなたが気づかない、おかしく
そして素晴らしい日本
経済行為を「文化」と表現する愚
カラオケやおむすびは中国の文化に合わないと思っていたら、流行したというエピソードをまず紹介。
さらに、起業も転職も経験した中国人の友人が定年まで今の職場で働きたいと言ったことを解説。
かつて、経済が右肩上がりだった高度成長期、会社は、長く務めれば務めるほど賃金や年金が高くなる「辞めないだけで得するシステム」によって賃金の急激な上昇を抑えつつ雇用を確保する仕組みを導入しました。そして、それは、年齢とともに生活費が上昇していくことが予測される若いサラリーマン・労働者たちにとっても将来への安心感をもたらしました。
おっしゃる通り、文化でなくて経済行為です。
最後はかなり強烈ですなぁ。
宋 文洲
傍目八目―あなたが気づかない、おかしく
そして素晴らしい日本
経済行為を「文化」と表現する愚
カラオケやおむすびは中国の文化に合わないと思っていたら、流行したというエピソードをまず紹介。
さらに、起業も転職も経験した中国人の友人が定年まで今の職場で働きたいと言ったことを解説。
「ここの給料はそれほど高くはないが、手当てが充実していて、場合によっては給料よりも額が多くなることもある。また自分のような営業職は、営業利益の数パーセントを特別ボーナスとしてもらえる。去年購入した自宅の頭金には、このボーナスを当てた。でもそれだけが今の仕事を続ける動機ではない。退職金は勤続年数に比例してどんどん上がる仕組みなので、退職まで勤めないと損だから…」
まるでどこかの国でよく聞くような話でした。辞めないことだけ社員も会社も得するならば、終身雇用を採用するのは自然な結果です。ですが「辞めないだけで得するシステム」をもはや維持できなくなったから、日本の終身雇用の中身は抜本的に変わろうとしています。
かつて、経済が右肩上がりだった高度成長期、会社は、長く務めれば務めるほど賃金や年金が高くなる「辞めないだけで得するシステム」によって賃金の急激な上昇を抑えつつ雇用を確保する仕組みを導入しました。そして、それは、年齢とともに生活費が上昇していくことが予測される若いサラリーマン・労働者たちにとっても将来への安心感をもたらしました。
おっしゃる通り、文化でなくて経済行為です。
経済行為を文化論で解釈することはときおりありますが、ほとんど後付で強引なものです。日本でも中国でも、その他の国でも、雇用形態を文化としてとらえるのは、本質を見誤ると思います。
終身雇用は日本の文化だとして、社員を低コストで働かせるのは文化ではなく経済性の追求以外のなにものでもありません。それを文化という美的な感覚の言葉で表現するのは、偽善ではないでしょうか。
最後はかなり強烈ですなぁ。