朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

新薬師寺旧境内の遺跡発掘(奈良)

2013-05-21 | もろもろの事
友人のご縁で奈良学芸大学キャンパスの中にある遺跡見学をしました。



芝生の上に大量の綿毛が広がっていました。ポプラの実のようです。

まずは教室で奈良時代の国家仏教の歴史、国家寺院の成立、その様式、規模のお話を専門研究者の方から伺いました。そして学大のキャンパスが、当時の新薬師寺の境内とほぼ一致することの古文書と地図がスライドで説明されました。

研究室にて、遺跡から出土した瓦や土器の欠片を拝見。

七仏薬師金堂といって、当時の薬師寺の様式は七体の薬師像を祀っていたため、横幅がとても長いお堂になっていました。



NHKが取材にきて、映像を作るために当時の新薬師寺の模型を精密に作成しました。撮影が終わったあと大学で借用することになったそうです。制作費は
ん百万円とか。



さてその後、現地に行きました。



重要な遺跡であることが判明したので、この場所は校舎の建て替え用地でしたが、埋め立てて遺跡として保存することになりました。



この近くには、吉備真備の塚もありました。・・地方豪族出身で朝廷の大臣にまで出世した学者。少し調べてみると、驚くべき秀才、努力家の人物でした。

以下、引用(Wikkipedia )抜粋:
霊亀2年(716年)遣唐留学生となり、翌養老元年(717年)に阿倍仲麻呂・玄らと共に入唐した。帰路では種子島に漂着するが、天平7年(735年)に多くの典籍を携えて帰朝した。唐では経書と史書のほか、天文学・音楽・兵学などを幅広く学び、帰朝時には経書(『唐礼』130巻)、天文暦書(『大衍暦経』1巻、『大衍暦立成』12巻)、日時計(測影鉄尺)、楽器(銅律管・鉄如方響・写律管声12条)、音楽書(『楽書要録』10巻)、弓(絃纏漆角弓・馬上飲水漆角弓・露面漆四節角弓各1張)、矢(射甲箭20隻、平射箭10隻)などを献上し、『東観漢記』をもたらした。(中略)

孝謙天皇即位後の翌天平勝宝2年(750年)には藤原仲麻呂が専権し、筑前守次いで肥前守に左遷される。天平勝宝3年(751年)には遣唐副使となり、翌天平勝宝4年(752年)に再度入唐、阿倍仲麻呂と再会する。その翌年の天平勝宝6年(754年)に屋久島さらに紀州太地に漂着するが、鑑真を伴って無事に帰朝する。(中略)

これは地方豪族出身者としては破格の出世であり、学者から立身して大臣にまでなったのも、近世以前では、吉備真備と菅原道真のみである。(後略)
~~~~
 この記事を読むと、天神さん「菅原道真」よりも、吉備真備さんのほうが、学者としても文系行政官としても「偉い」ように思います。・・・道真公は、大宰府に左遷されたことを恨み、怨念として、都や朝廷に災害をもたらした(と信じられた)ので、神社を造って鎮めたので広く知られることとなったのでしょう。

・・・まったく、歴史に名を残すという「生きがい」からは、何が、幸いするかわかりませんね。



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興福寺、南円堂、北円堂

2013-05-20 | 国内各地の風物
奈良にある興福寺の国宝特別公開にいってきました。



西国三十三所第九番札所としてにぎわう南円堂と北円堂の堂内が公開されています。(6月2日まで)



阿修羅像で有名なこのお寺には、こんな国宝もあります。



まずは南円堂に入りました。

不空羂索観音菩薩像を本尊としてお祀りしています。仰ぎ見る大きな仏像で、金色もよく残っていて美しい仏様です。悟りを開いた如来さま観音像は飾りをつけないのですが、この仏さまは観音菩薩なので豪華な宝冠飾りを身につけています。この記事の最初のポスター写真の右側の仏像です。

不空羂索観音菩薩像が身にまとう鹿皮は、藤原氏の氏神春日社との関係で特に藤原氏の信仰を集めたとありますが、どの部分が鹿皮を表しているかはっきりとは見分けることができませんでした。



その後、北円堂に向かいました。



教科書お写真でしか見たことのなかったような、運慶の弥勒仏像、無著・世親立像と素晴らしい国宝が並んでいて、仏教美術の真髄を堪能しました。
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久しぶりの奈良

2013-05-19 | 国内各地の風物


奈良町(奈良のオールドタウン)にある元興寺(がんごうじ)を、偶然にも拝観しました。



元々の予定があり、その場所に向かって歩いて行く途中、多少の余裕時間があったので案内看板に誘われてついここに入ってしまいました。

ボランティア案内の方に丁寧な説明を受けて、このお寺は、日本の仏教寺院の始祖であることを知り、お得感いっぱいでした。



6世紀に中国から伝来した仏教の受容をめぐって蘇我馬子と物部守谷の対立があり、蘇我氏が勝利して仏教が当時の国家宗教としての地位を確立しました。

その馬子が奈良県高市郡の飛鳥に初めて法興寺(飛鳥寺)を建立しました。和銅3年(710)奈良に都が移された時(平城遷都)、お寺も「平城の飛鳥」の地に移って元興寺と名を改められたとのことです。(飛鳥にも、飛鳥寺が残っていて飛鳥大仏があります)

その時代の変遷を表す屋根瓦がいまも国宝極楽堂と国宝禅室僧坊の屋根に残されていました。

現在の「奈良町」は当時の元興寺の境内に位置しています。



「かえる石」、豊臣秀吉が気に入って大阪城にあったこの石がなぜかお寺の境内にあります。

拝観して出てくると、門前に酒屋さんがあり、



とても暑い日だったので、



冷たいギネスを注文してしまいました。

さらに奈良町を目的地に向かって歩いて行くと、



清酒「春鹿」の造り酒屋がありました。

・・・



伝統ある奈良ホテルに到着。卒業した高等学校の合同クラス会に参加して、なつかしい同級生たちと再会し懇親を深めました。
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リヒテンシュタイン展

2013-05-18 | 京都の文化(夏)
スイスとオーストリアに接する山の中に、リヒテンシュタインという本当に小さな独立国があります。



実際に行ったことがあります。スイスから入国すると、国境などはまったくなくてスイスの中にある一つの村といった感じでした。お金もスイス・フランそのままです。郵便切手は独自に発行していて、この国のキッテを買うことができます。観光案内所に行くと、パスポートに入国スタンプを押してもらえます。そのパスポートを探したのですが見当たらない。もう20年近く前かな。



今回の展示説明で知ったのですが、この侯爵家は17世紀に功績を認められて当時のローマ帝国から領邦国家として承認されその独立国が現代まで続いてきたのです。その時に威力を発揮したのが、収集していた美術品をローマ皇帝に見せたことで親密さが増したとのこと。以来、美術収集が家訓となりました。

ルネサンスの絵画、バロックと中世の大きな絵が色鮮やかに神話や聖書の場面を表しています。

ルーベンスの絵のコレクションも素晴らしい。5歳の頃の長女クララ・セレーナを描いた作品はとても愛らしくて展示会のパンフレット表紙にもなっています。


 (引用:展示会公式サイト

「クンストカンマー」と呼ばれるコレクションには技巧を凝らした精緻な工芸品から、中国や日本の珍しい陶磁器、当時最新の技術を駆使した時計やゲーム盤といったものまで並べられていて楽しめました。

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ゴッホ展

2013-05-17 | 京都の文化(夏)
京都市美術館で開催されているゴッホ展を見学してきました。



アムステルダムの美術館、フランスのサン・レミ・ド・プロバンスにある修道院精神病院の施設などで、ゴッホの作品を見たことがありますが、やはり偉大な作家です。



平日でも多くの人が詰めかけていて、とても混雑していました。列が進まないので、背後から眺めざるをえないことも多々。



展示方法は、やや変わっていて、研究的な要素を全面に出して、どんな方法で下絵を描いたかとか、どんな素材や絵の具を使ったか、ぬり潰した元の絵を探求したり、絵の中に出てくる野鳥の名称を調べたりと珍しい説明が一杯ありました。

従来は、自画像とされていたモデルが、実は弟のテオであったなどの謎解きもあります。

隣の部屋で開催されているリヒテンシュタイン展も合わせて見学しました。

~~
追記(2013-05-25)



昔、パリで買ったゴッホのTシャツ....(多分、オルセー美術館のショップかな)
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葵祭

2013-05-16 | 京都の文化(夏)
今年もその季節になりました。



行列は御所から出発するので、そこが一番賑やかですが、午後になって下鴨神社から上賀茂神社までのコースは見物客も少なくなって、ゆっくりと見学することができます。



もし雨が降ると、貴重な衣装や用具の保護のため行事は順延されます。昨日5月15日は晴れて気温は28度になりました。



このあたりに来るのは午後3時すぎですが、賀茂川の岸には多くの人が集まりだしました。

昨日は午後に仕事があったので、川辺の緑を見学しただけで終了。昨年の記事はここ。2010年の葵祭はここ



近所の商店の天井近くの壁には、つばめの巣があり雛鳥が親が運んでくる餌を待っていました。鳥の親も大変です。

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最高気温32度、@京都

2013-05-15 | 京都の文化(夏)
とうとう30度を超える日が2回めになりました。(このブログのカテゴリーに「2013夏」を今回追加)



地球温暖化でしょうか。5月中旬で32度とは!



・・地球寒冷化よりは、温暖化の方が人類全体の(生物的な)生存には良い条件になるとの意見もあります。

ハワイの天文台で継続的に測定している高地のCO2(二酸化炭素)の濃度が例年上昇していて、相当なレベルを突破いしたとの報道”ハワイCO2濃度が過去最高、300万年未経験の水準-海洋大局”がありました。

心配です、10~20年後・・・100年後(もう関係ないね、子にも孫?にも)。
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吉田さかみち

2013-05-14 | 食べること、レストランなど
日本酒が中心の和食店に行きました。



今出川を京大前の百万遍から東に少し行くと、ゆるい登り坂になり吉田神社の鳥居があります。



その少し先にある小さな店で、まだ若いオーナー調理人さんが一人で切り盛りしています。



ともかく、日本酒党。つきだしは、なんと、人参のハッパのサラダでした。

これが結構うまい、やや苦味はあれどもそれがアクセントで、嫌な匂いなどはありません。
左京区の蔵元の「神蔵」とともに頂きました。 美酒。



鳥貝のあぶり。これは意外に香ばしさと貝の旨味が調和してます。



タイの造り。淡白な美味しさ。



はたはた。生魚だけでは、やや舌があきるので、焼きもんを注文。



かつおのたたき。これも家庭ではなかなか難しいので。



お酒の選択は、好みや味のイメージを言って、店主のレコメンドに従います。(楽)



チーズや燻製も楽しめました。
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青山一丁目

2013-05-13 | 国内各地の風物
東京のおしゃれ街の広がりと規模は、やはり関西とは格段の違いです。



青山一丁目の近くで会合があったのですが、少し早く着いたのでまわりを歩いてみました。



プラダ



カルチエ





ローカルブランドでしょうか。











お客さんがいて商売が成り立っているのは、さすがに大東京の経済力と大いに感心しました。まだまだ日本は大したものですね。
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丸の内商店会

2013-05-12 | 国内各地の風物
2000年から3年間この街の有楽町寄りに勤務していました。もう10年も経つのですが。



当時、一帯の地主・家主である三菱地所が、ビル街全体のリノベーションを計画していて有名なブランドショップやレストランを誘致し始めていました。



ルミナリエとか言ってイタリアの大規模な電飾のイベントも開催していました。まだやっているのかな?



当時、空き部屋を活用して無料のサイバーカフェ(ネットカフェ)も角のいい場所にありました。



三菱地所さんは、ベンチャー企業の支援や誘致もやっていて賃料割引やストックオプションによる敷金の支払いなどもやっていました。その勉強会でトークしたことがありました。





すっかりきれいなブランドショップ街になっています。



この角が、無料のサイバーカフェだったような記憶が、、、

いまはこんなにおしゃれな店になっていて、バーカウンタでお嬢さんがノートPCを広げていました。



パレスホテルも建て替えたのでしたか。

1990年代まで、この少し先の大手町のオフィスビル街には、夜遅くまで開いている飲食店はほとんどありませんでした。当時、務めていた会社がそのビルの地下鉄通路に直結する場所にスペイン風居酒屋を誘致したところ大繁盛しました。残業サラリーマンがお腹をすかせて駆けつけたということでしょうか。



この先、内堀通りの見晴らしのいいビルにM&A専門の弁護士事務所があって、米国との電話会議のため夜間や早朝に何度か通いました。


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