高知市の花火大会は終わりました。
美しくはかなく 見る者を魅了する花火ですが
もう一つの花火の夜 を毎年迎える人たちが
いることを知りました。
それは 高知潮江天満宮 さまです。
菅原道真公の遺品を ご神体として祀った潮江天満宮は
高知県下一の 初もうで者をむかえる神社です。
学問の神様として知られ 毎年受験シーズンには多くの
参拝者でにぎわいます。
この潮江天満宮は 高知市の中心部を流れる鏡川に面しており
筆山の登り口に位置し 花火の打ち上げ場所のほぼ真下に当たります。
ここの境内で花火見物ができたら 真上に開く 大輪の花と音で
迫力があるろうな と普通は思います。
ところが年に一度のこの夜 潮江天満宮は厳戒態勢に入ります。
大量の火の粉が落ちてくるため まず火災の心配です。
楼門や 樹齢300年を越えるクスノキなど 市の指定文化財
となっており 火の粉からこれらを守らなければなりません。
それなら 消防車のホースで 常に水をかければいいではないか
幸い川のとなりだから と普通は思います。
そこはそれ 神様ですのでそんなことは許されず 宮司さんはじめ
氏子の皆さまが協力して 火の粉対策となります。
方法は 長い笹に水をつけ それで燃えそうなところを 花火の間中
たたきます。
ホースの水に比べたら 笹に含んだ水は少量で 何度もなんども
根気よく 花火の打ちあがる1時間半の間 お務めするそうです。
もちろん消防車は神社に待機し いざ火災となったらホースで水を
ということになりますが 今までは消防車の活躍はなかったようです。
笹の水で 長い花火の間中 天満宮さまを守る という話は驚きであり
感動でもありました。