褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 尼僧物語(1959)オードリー・ヘプバーン主演の真面目なドラマです

2018年07月15日 | 映画(な行)
 個人的にはあんまり好みではないのだが、多くのロマンティックコメディの映画でその愛らしい魅力を振りまいている永遠の妖精オードリ・ヘプバーン。亡くなって既に25年を経ても人気が衰えないように、まさに永遠の妖精と呼ぶに相応しい。そんな彼女が自らの個性を封印して、真面目に演技をしているのが今回紹介する映画尼僧物語。人間の内面の葛藤を描いた良質なドラマだ。
 ただ今の政治家の中には、この数年の間にも平気で人を裏切ったり、そうかと思えばまた引っ付いたりするような節操のない奴が居たり、言っていることがコロコロ変わるような全く信念の無い奴がいるのが非常に嘆かわしい。そんな奴はもちろん論外だが、逆に明らかに間違っている信念を持ち続けている人間も問題だ。

 それでは早速だが、尼僧の姿に扮しても綺麗なオードリー・ヘップバーンを見ることができるストーリーの紹介を。
 第二次世界大戦前のこと。ベルギーに住む名医の娘であるガブリエル(オードリー・ヘプバーン)は、恋人への未練を断ち切り修道院に入ることを決意する。修道院の生活は、ひたすら神への追従を強いられるようなストイックな世界。彼女は様々な困難に遭いながらも、以前から希望していたアフリカのコンゴ(ベルギー領)へ赴任する。
 コンゴにおいても彼女の人間性及び医療の知識は現地でも役に立っていたのだが、再びベルギーに戻されてしまい・・・

 前半は修道院での見習い生活が、結構な時間を割いて描かれているが、これが『半端ないって~』と叫びたくなるほどの厳しい訓練。なんだかややこしい規則がたくさんあり、少しでも規則を破ると必ず罪の告白をノートに記して懺悔する。当然のことながら、尼僧になるのを諦める人も出てくる。
 しかし、何事も健気に受け容れるまじめ過ぎるオードリー・ヘプバーンは、優秀な尼僧になるために、俺から見ればどうでも良いことでも懺悔しているのだが、その様子が痛々しい。俺がこんな世界に飛び込んでしまったら、寝る暇が無いぐらい、一生を懺悔に捧げてしまうことになりそうだ。
 ひたすら神に仕えようとする様子は信念の塊。そのストイックな姿勢は、間近でまったく信念の欠片もない奴を見てきた俺からすれば、比較するのがおかしいが尊敬に値する。しかし、そんな彼女に信念の強さを試される出来事が起こる。果たして彼女がその時に取った選択の是非はこれ如何に。
 ちなみに俺はこの選択に大いに感動した人間だ。それは、大きな選択を強いられるまでの過程において、彼女の生き様に本物の信念を感じられたから。もし、これが口先だけで偉そうなことを言っているだけの奴の選択だったら何の感動も生まれない。

 これから尼さんになりたい人、オードリー・ヘプバーンのファンの人、自分が間違っているとわかっていてもプライドが邪魔して認めない人、自分には信念がまるで無いんだと自覚している人・・・等などに今回は尼僧物語をお勧めとして挙げておこう。


尼僧物語 [DVD]
オードリー・ヘップバーン,ピーター・フィンチ,エディス・エバンス
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント


 監督はフレッド・ジンネマン。本作のような信念の人を描いた作品が多いし、名作多数。悪人がやって来ることに怖気づいてしまっている保安官を描いている真昼の決闘、アメリカ軍隊の腐敗を描いた反戦映画にメロドラマを取り込んだ地上(ここ)より永遠に、信念を貫き通すも処刑台の露に消えてしまったトーマス・モアを描いたわが命つきるとも、暗殺者と刑事の駆け引きを描いたジャッカルの日、女性作家のリリアン・ヘルマンの友情と恋愛を描いたジュリア等、お勧め映画が多数あります。






 






 










 
 
 
 

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