褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 アバウト・シュミット(2002) 定年退職後の人生を迎える

2025年01月20日 | 映画(あ行)
 俺なんかは年金がもらえたら直ぐにでも退職して年金生活をしたいと思っているが、今回紹介する映画アバウト・シュミットは本作のジャック・ニコルソン演じる主人公は定年退職をしてから、何をしたら良いのかわからずおどおどしてしまう。しかし、我が国日本でも仕事一筋で生きてきた人にとっては、主人公と同じような悩みに直面している人がいるのではないだろうか。家庭のことはできない、趣味は一切ない、子供とコミュニケーションができない等、家に居ても何をしたら良いのかわからない。まるで死人同然のような生き方に陥ることの恐ろしさを痛感している人が多いかもしれない。

 仕事に一途だった男が、第二の人生をどのように生きていくのか。簡単にストーリーの紹介を。
 ネブラスカ州のオマハで、生命保険会社を無事に勤め上げて定年退職を迎えた66歳になるウォーレン・シュミット(ジャック・ニコルソン)。今は妻ヘレン(ジューン・スキッブ)と2人暮らしで、娘のジーニー(ホープ・デイヴィス)はコロラド州のデンバーにおり、もうすく結婚を控えている。
 しかしウォーレンは妻と第二の人生を楽しく生きることを考えて、トレーラーハウスを購入する。しかし今まで仕事一途で趣味も持たず、家事もできないために家に居ても居心地が悪いだけ。しかも、ある日の事、ヘレンが急死してしまう。しかも、彼女の衣服を見ていたら、昔自分の親友と浮気をしていたことを知ってしまい怒り爆発。ウォーレンは娘の結婚式までの数日間、トレーラーハウスで自分を見つめ直す旅に出るのだが・・・

 ウォーレンだが定年退職してから、たまたま見ていたテレビでアフリカの貧困にあえいでいる子供たちを助けるプロジェクトを知り、妻に内緒で6歳の少年の養父になる。そして、時間がある時に少年に手紙を書いてやる。その手紙には定年退職してからの自分の境遇を書くのだが、その時に自分が社会の役に立たない人間になってしまったことや、色々なことに不満が込みあがってきて、怒りが増してしまう。
 そこへ急に訪れる妻の死によって、自分が家庭をかえりみなかったことに気付かされる。更に娘の結婚相手が、どうしようもないアホだと知らされ怒りや悩みが増していく。そんな仕事に一途すぎた末路の悲哀をジャック・ニコルソンが見事に演じる。
 さて、そんな平凡ながら真面目に暮らしてきた男は旅に出て、もう一度生きる実感を取り戻せるのか、と言うのが本作の大きなテーマ。しかしながら、旅に出たぐらいでは生きる実感は取り戻せないし、人の役には立たない。実は意外なところから涙が出るほどの感動を得られるのが巧みな映画だ。
 コンピューター処理なんかに頼らないヒューマンドラマは好感が持てるし、しっかり笑いのツボも押さえている。しかし、本作の減点材料は名女優キャシー・ベイツが張り切り過ぎて、交通事故レベルのシーンを見せてしまうこと。あのシーンはジャック・ニコルソンだけでなく、観ている我々も引いてしまう。
 今では続けようと思えば仕事を続けることが出来る世の中になってきたが、それでも定年退職に追い込まれる人が多い。そんな人たちにも第二の人生を楽しんでもらうために、特にお勧めできる映画として今回はアバウト・シュミットをお勧めに挙げておこう

 監督はアレクサンダー・ペイン。ワインと人生の共通点を見出せるサイドウェイ、ロードムービーのネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅がお勧め

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