
「あめあめ降れ降れ母さんが蛇の目でおむかえ嬉しいな・・・・・」
小学校低学年のときのことを思い出します。
母が云います。「今日は午後から雨が降るから傘を持って行きなさい」。 「傘は邪魔だからいらない」と私。
そして、案の定、午後は雨。学友たちはお母さんのお迎えで嬉々として帰っていきます。こんなとき、私の母は絶対に迎えに来なかった。「自分が云ったことには責任を持ちなさい」。振り返ってみれば厳しい一面のある母でした。
私の通っていた小学校は、「中江藤樹」の屋敷があった跡地だったとか。そんなこともあって、小学校でも家庭でも、「中江藤樹」の話はよく聞かされました。
真冬の雪の日、修行中の中江藤樹が家に帰ってきても、家には入れず追い返したという話。修行途中で戻ってくるとは何事か、そんな話だったと思います。この話も母から聞かされたかもしれません。「あめふり」、楽しい歌詞ですが、私には厳しくそしてやさしかった母のことを思い起こさせる童謡です。
中江藤樹