しばらくお店の評判を聞かないので、神戸っ子に尋ねると様々な
感想が聞こえてきた。これは様子を見に行かねばならないと、
出かけてみることにした。
トアロードから西へ入る。地震で全壊の憂き目にあったが、やっと新しいマンションの1Fで営業を再開したそう。
けっこう混んでいた。店内には古い時計がかかり、壁には全壊時の
この店の瓦礫状態を描いた妹尾河童氏のイラスト。
河童氏、気まぐれな人であんまり好きではない。向こうも記憶にも
ないだろうが。
厨房にはお母さんと、脱サラか何かで手伝い始めた息子がいる。
お母さん、手早く鉄板でコテを使っていた。まずはお母さんご健在を喜びたい。お好み焼きは息子、中華になるとお母さんが出る感じ。
さしあたり、ビールと前菜3品盛りを。
叉焼、小さな皮蛋豆腐、イカ炒め 2680円
ごくあっさりした叉焼、イカは甘み旨みが薄く、生ではない。
う~ん、値段のことは言いたかないがちょいと高く感じた。
中華も出すお好み焼き屋として知られていたが、今や中華が中心。
お好み焼きは端っこに追いやられている印象。
メニューには〝本日の入荷食材″とあり、値段が書かれていない。
全旦麵の炒め1260円とあり、こっちは焼きそばが目的なので、ここで
踏ん張って、伊勢海老を注文しスペシャルな炒麵を所望。
伊勢海老はぶつ切りにして豆豉炒め、そこにスープとXO醤が入る。
お見事。伊勢海老一尾をつぶす豪華なもの。
香りがいい。海老の殻は手掴みでむしゃぶりつく。
そりゃ旨いわな、だけどこれで@7000円ほど。(二人で14000円!)
バブルの頃ならいざ知らず、時節柄、世の中のコストパフォーマンス感覚と合うのかどうか。
お好み焼きと中華だと思って入ると、値段が合わずに客が気の毒。
一番安い空心菜炒めが1050円。これでは客足がいつまで続くか心配にもなる。
もう少し庶民的な価格帯のものを設けるのは。そいつで紹興酒の一杯も頂こうという気になるはず。お好み焼きにももう少し力を入れてはどうでしょう。中華風お好み焼きを千代風の解釈でお作りになるとか。
鉄板でレベルの高い中華を作る「千代」の名声が鳴り響いていた時代と、少し世の中が動いてしまっているので、その辺りを読み違わぬようにして、どうかうまいものを作り続けて頂けますよう。
広東料理処 「お好み焼き 千代」 神戸市中央区中山手通3
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