茫日、朝まだき、都島区の鰻の老舗、「魚伊」へ。
この日は月刊あまから手帖の撮影でやんす。
江戸から続く老舗ですが、厳密には川魚の卸として。
パイロットショップのように、隠居所を直して食べられるようになり、
がぜんその名を知られるようになった。
関西焼だが、東京の若旦那がこれって関東風…?って、見間違ったぐらい。
大体が関西風は庶民の味で、市場で焼いてたりするもんだから、手荒い。
手を掛けて、大事に扱ったら、輝きを増すというものかもしれぬ。
こいつは撮影の合間の昼ごはん。
ほんとは丼を持ってがっつきたいところだが、 郷に入ればなんとやら…。
ええ、お重だってね、いただきますとも。
上方落語を代表する若様ってぇと、やはり、この人をおいて他にいないでしょう。
桂 米團治
江戸落語からは、この人も血統からいって若様だよなぁ。
林家 正蔵
お二人の父親、米朝・三平…なんと、これが同い年でグルメでもなんでもなかった。
というのが可笑しい。
今回は、「鰻・天ぷら・そば」のことで張り合っていただいた。
さてこの「魚伊」、隣りに立て場を持ち、各地から送られて来た鰻の泥を吐かせる。
社長に聞いたが、泥を吐かせるというより絶食状態でないと、鰻は運搬で死んじゃう。
その興奮状態を、冷たい水にさらすことで落ち着かせ、ストレスを和らげてやるのだそう。
いい鰻のことを青手とか青うなぎ、なんてことを言うが、
これが青手である。 ちょっと群青色してるでしょ。
だけど、これ見て、「うまそ~」って奴は聞いたことが無い。
顔がネズミみたいだから嫌だとかね。
小骨、ぬるっとした皮目、泥臭さ…このあたりが嫌いな理由ベスト3。
皮目と身の間にコラーゲンと脂肪があり、こいつを炙ることによって沸き立たせ、
うま味に変えてやらないといけない。その辺りが焼きの技術なのだ。
正蔵さんの手ぬぐいと扇子。
ちゃ~んと手拭いにはうなぎの絵が描いてあって、
こういうさりげない気遣いが粋ってもんぢゃないのかい。え、おまえさんよ。
てなことで、あまから手帖8月号は、絶叫発売中~~~!!
遅れに遅れ、周回遅れみたいなブログだが、
やっと今回は追いついた。
賢明なる読者諸兄姐…アタシの実力はこんなもんぢゃありません。
鰻の記事は続くヨッ!
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