ある夜、北新地で。 クラブやラウンジ、キャバクラには近づかない。
そういう店にいる連中は実に人の懐を嗅ぎ分けるのに長けていて、
どうやってひとの懐で呑むかと考えるだけの私なぞ、ついぞモテた経験がない。カッカッカッ・・・我ながらちょっと言い過ぎ。
ともあれ、モテたいのなら、こんな街に来やしない。
四ツ橋寄りのバー「ギルビヰ」でまずは一杯。
ボルサリーノをかぶったマスターがいる店。
ハイボールを。
「グラスの底に顔があったっていいぢゃないか」
岡本太郎がCMで目を向いてそう言ってた。
最近のハイボール再燃ブーム、諸君、どう思う?
本音をいうと苦々しいが、ウイスキー会社は存亡がかかってるのだ。
「焼酎のむねん」へ。数年来の第2期焼酎ブームの仕掛け人の一人。
ここは、わりかし何でもアテがうまいとの定評がある。
すじ煮込みとれんこん、だったっけな。
界隈で「炭でやくねん」など佳店を展開する。
こっちは和風のキッシュ。
この間に、いろんな店を挟んで、再び仕上げに新地へ戻る。
同行の酒仙Oさん行きつけのワインバー「I」へ。
ワインを1杯1,000円で呑ましてぇな、と無理を言う。
チリワイン Los Vascosが出てきたが、
酔った一人が「もうちょっと旨いのんを!」と食い下がり、
カリフォルニアワインが2種類、出てきました。
これ以上騒ぐと摘まみだされそうなので、おとなしく飲みましたとさ。
マホガニー色のじつに落ち着いた、ワインバー。
北新地のワインバーはちょいと敷居が高い。そこがまた常連たちには
気持のいいところなんだろう。
ここでバブルも遠に弾け、世界同時不況もある中、悠然と高級ワインを抜く紳士と一緒になったことがある。
なんかバカ高いそのワインのおこぼれをもらったことがある。
涙ぐましいんだよ、このヤロー!
茶屋がいっぱい軒を連ねていた頃の北新地に来てみたかったな。
昭和40年代と今と、ほとんど料金的には変わっていないのだそう。
北新地の歴史については、こちらに詳しく載っています。
http://www.kgnet.jp/history.asp
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