日本遺族会発行の「遺族通信」が届きました。
今尚、戦争の傷跡深く、散華した夫、父、兄弟を偲び、戦争のない平和を願いながら歌に託しております遺族の歌です。
戦争を知らないお若い人たちにも家族の絆、命の尊さを考えていただきたく全員の歌をご紹介させていただきます。
ご一読いただければ幸いに存じます。
選者の先生のお言葉
『靖国神社秋季大祭は滞りなく盛大に奉仕されました。
超党派議員でつくる「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」のメンバー84人が
10月18日に集団参拝されました。
全国各地より冬の訪れが報じられます。
本格的冬も間近です。健康には十分ご留意下さい。』
といただきました。
終戦日妻子集ひし忠霊塔樹々の梢に蝉時雨降る 角田市 女性
逝きし地を訪ふすべもなく仏壇にビルマと書かれし小石が一つ 鳥取市 女性
暑くても氣の合ふ友と靖国の社に参る楽しみありて 米子市 女性
何一つ残せしものなき兄にして果てしペリリュウ島を詠ひつづけん 横手市 女性
出征の父に代りて馬を飼ひ田畑耕し母生き抜きぬ 大阪市 女性
あれやこれ父の好物背負ひ来てヤシの葉そよぐ墓に供へる 青森県 女性
慰霊祭に弟妹揃ひし梅雨の日は戦死の父にまみえし如し 大阪市 女性
満州の野に屍となり果てて拓士の遺骨帰ることなし 長野県 男性
弟の霊安かれと今日も又産土神の茅の輪くぐりぬ 青森市 男性
5年前遺骨で帰還の抑留者DNA鑑定生家に戻りぬ 南相馬市 男性
碑の裏に古りゆく兄の名をさすれば何時も声が聞こえる 京都市 男性
変色の軍事郵便読みをれば非常時国防銃後と続く 千葉市 私