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日本遺族通信 平成21年11月15日号の遺書と九段短歌 

2009年11月22日 12時17分12秒 | 日本遺族通信

        
                      平成21年11月靖国神社社頭に掲示された遺書
                   新潟県出身 陸軍少佐 池亀 重作 (40歳)
                  昭和17年11月23日 九〇三高地附近にて戦死 合掌
  
      靖国神社デ祈ッテヰマス  とお嬢様に宛てられました遺書に涙が溢れます。
      父ヨリ
      恵子ヨ、可愛イ恵子ヨ。            (中 略)
       「努力ハ天才ニ優ル」 ト言フ事ヲ念ニ収メ、偉イ人ニナッテ母ニ孝行ヲシナクテハナリマセン。  
      父ハ東京ノ靖国神社デソレバカリ祈ッテヰマス。

何故こんな惨い事に、戦後64年経た今も遺族の悲しみは失せることはありません。新しい政権は靖国神社に代わる 「国立追悼施設建設」 に意欲を示しているようですが、
鳩山首相を初め、議員の皆様はこのような多くの遺書に目を通しているのでしょうか。多くの英霊の皆様よ安らかに  願っております一人です。

    私達遺族は散華された多くの英霊に追悼の誠を捧げ、後世に語り継ぐ使命が有ると存じます。
    夫を、父を、親族を永久に偲び、悲しみを歌に詠んでおります。
    今号にも全国から鎮魂の歌が寄せられましたのでご紹介させて頂きます。
     ご一読頂けましたら有難く宜しくお願い申し上げます。

      「里の秋」 共にうたひし母も逝き想いはめぐる父眠る島      奈良市 男性
      盆花も元気よく咲きありがたく自分で歩き参る幸せ         米子市 女性
      夫在すごとき顔して夫婦茶碗選りき宇品港もう一度訪ひたし     横手市 女性
      戦ひに行かねば百二歳になる父の暮らしの事を今日は思ひぬ        大阪市 女性
      映さるる靖国の妻百二才全国戦没者追悼式に           南相馬市 男性
      バイカル湖を眼下に見下ろす丘の上に兵の墓標は傾きて並ぶ     出雲市 女性
      ひたすらに武勇尚び戦死せり青春の夢かかはりもなく        篠山市 男性
      七夕の願ひはひとつ再びの戦いのなき世を世界の平和を      名古屋市 女性
      端整な戦死の父は小柄なりと吾は父に似ず想ひ出もなき      うきは市 男性
      中支にて兄は戦死と知らせあり吾は戦陣明日発つと言ふ       京都市 男性
      神苑を隈なく照らす万燈は戦に果てし兵を慰さむ          常滑市 女性
      正座して玉音放送聴きし日はわれ六歳のあの夏座敷         千葉市 私

   この度も貴重な紙面を拝借できましたこと、心から感謝を申し上げて居ります。全国に広がる遺児の輪に励みを頂きながら、今後も父を偲んで参りたく思っております。

コメント (6)
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