健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

非接触で心拍間隔を計測

2016-02-05 08:30:36 | 研究
離れたところから非接触で高精度に心拍数および心拍間隔を計測できる生体情報センシング技術が開発されたそうです(財経新聞)。人体の表面は呼吸や心臓の鼓動に応じて動きます。このわずかな動きを、パナソニックのスペクトラム拡散ミリ波レーダー技術によって高感度に捉えるのだそうです。広帯域レーダーを用いることで測定範囲を限定し、心拍計測に影響を与えるノイズを除去することで、高感度測定を実現すると同時に、1台のレーダーで複数人の動きの同時計測を可能に。計測されるレーダー信号の中には、心臓の鼓動、呼吸、体動などに起因する信号が含まれるそうです。そして、レーダー信号の中の心拍信号について位相特徴点を抽出し、特徴点の時系列パターンから心拍間隔を推定する独自のアルゴリズムを開発。その結果、レーダー信号から呼吸信号、心拍信号を分離して、平均心拍数だけでなく、リアルイムで心拍間隔まで測定することが可能になったそうです。ミリ波レーダーの電波は衣服等を透過するため、着衣時や就寝時に関わらず、呼吸や心拍を常時モニターすることが可能に。また、今回、心拍間隔をも正確に測定することが可能になったため、日常生活や仕事の作業を妨げることなく、心拍間隔変動から自律神経の状態を推定することも可能になったということです。この結果、家庭やオフィスでの人々の自然な健康状態やストレス状態などの測定が可能になり、この情報を用いた様々な新しい応用サービス・システムの展開が期待されるそうです。
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