健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

帝王切開児に有益な細菌与える方法

2016-02-11 08:30:46 | 研究
帝王切開で生まれた新生児に、有益な細菌を与える方法を発見したとの研究結果がNature Medicineに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。体全体を覆う保護膜を形成する細菌は、自然分娩時に産道で体内に取り込まれるそうですが、帝王切開児はその機会を逸しているとされているそうです。人間の皮膚、口、腸などに生息する細菌は、消化、代謝、免疫などで重要な役割を担っていますが、生涯にわたる恩恵をもたらすと考えられている通路の産道を経由せずに生まれる帝王切開児の体内細菌は、産道を通る自然分娩児とは大きく異なるそうです。統計上、帝王切開児は後年に肥満、ぜんそく、アレルギー、免疫不全などを発症する可能性が高いそうです。これは、自然分娩でもたらされる細菌が施す『教育』を、帝王切開が妨げているからと考えるようです。そこで、帝王切開で生まれた新生児に、母親の膣から採取した体液を塗布。この新生児を30日間観察した結果、自然分娩児が持つ細菌の全部ではないが一部が、新生児の体内に取り入れられていることを確認したというものです。
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