静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

47期生ぞくぞく出航 第38勝栄丸

2017年05月02日 11時37分06秒 | 卒業生の活躍

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。
学園のホームページはこちらです。
www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940

ゴールデンウイークで学園は休校中です。
しかし、第38勝栄丸に乗る47期生のO君の初出航がありました。
3月31日のブログで、彼の卒業作文をご紹介しています。
http://blog.goo.ne.jp/gyogaku/d/20170131

勝栄丸はここで紹介されています。
http://sasuta-yaizu.com/shouei/
彼が乗る第38勝栄丸は上のホームページにありません。
新造船ではありませんが、新しく勝栄丸ファミリーに加わった船です。

長野から漁師になるために学園に来ました。
体格に恵まれているので、ガンガンかつおを釣ってくれると思います。
先日、20才になりましたが、成人になってもタバコやパチンコはしないようにね。


漁師になりたい方の学園見学はいつでも受け付けています。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

今年も学園の見学会を開催します。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/harunokengakukai.html
また、県内の中学など、ご要望があれば説明に伺います。

 【ブライン凍結】
遠洋で漁獲されたカツオは-20度くらいの濃い食塩水で、一気に温度を下げて鮮度を保持します。
この食塩水はブライン液と呼ばれます。つまり、食塩で作った不凍液です。
このブライン液に入れられたカツオは1分で仮死状態(動きが止まり、内部温度が上昇しなくなる)、8時間で芯まで凍るそうです。急速冷凍することで、冷凍による細胞破壊を防ぐこともできます。
ブラインで芯まで凍ったカツオは、さらに温度が低い冷蔵庫に移されます。これをシフト作業と呼びます。
シフトをすることで、長期航海でも鮮度が保たれる訳です。

かつお船は、ブライン用にたくさんの塩を使うのですが、市場に積み込み前の塩が置かれていました。
すごい量ですね。

ブラインによる凍結はカツオ以外でも行われます。
マサバは刺身でもおいしい魚ですが、鮮度が落ちやすくアニサキスという有名な寄生虫がいる場合があります。ブラインで凍結することにより鮮度と身質を保ち、加えてアニサキスを死滅させることができます。

 園長のつぶやき
最近の学園生は、長野、山梨を始め、県内でも山間部など海がない場所が出身の人が少なくありません。
後は都内、静岡市、浜松市などの都市部とか。
むしろ、漁村、あるいは焼津のように漁業がある地域の出身者の方がまれです。

なぜでしょう。
職業は自由に選ぶことができますが、多くの職業から一つを選ぶのは大変なこと。
この学園ができたころは、漁村部の多くの中学生にとって漁業に就くのは当たり前。
水産高校に行くか、学園に行くかを選ぶくらいでした。
現在は漁村域でも情報があふれ、多くの若者が地元を離れて漁業以外に就職します。
高校進学者の増加が拍車をかけました。

逆に今は、本当に漁師をやりたい人が全国から学園に来るようになりました。
数ある職業の中から漁師を選んだ生徒を大切に育てたいと思います。

コメント
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