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オホーツク小さな旅(52) 紋別へ・続き

2011年11月11日 22時42分10秒 | つれづれ日録
(承前)

 しかし、遠軽の中心部は意外と食堂が少ない。
 バスターミナル内の食堂でラーメンを食べることにした。

 まずくはなかったが、これなら、早めの湧別行きバスに乗り、中湧別あたりで昼食をとったほうが良かったかもしれないと思った。湧別どまりのバスは、けっこう本数があるのだ。
 ターミナル内はテレビがやかましく、いささか閉口した。

 なお、右の写真は、ターミナルの垂れ幕。

 遠軽-中湧別-湧別-紋別をむすぶ路線には、昨秋も乗車した。

 この日は、ところどころで人の乗り降りがあり、いちばん多いときで13人が乗っていた。
 遠軽-湧別間は、おなじ経済圏で、それなりに人の往来もあるのだ。

 湧別-紋別間は、原野や森林も多くて、人口が少ない地域である。木々の葉が落ちているので、並走する国鉄名寄本線の廃線跡が車窓から確認できた。

 終点の紋別バスターミナルで降車。
 紋別支局に立ち寄るが留守だった。

 鉄道がなくなった街はどこかさびしい。

 かつての駅の周辺から店が減り、郊外にロードサイド型店舗が増えているせいもあるだろう。




 帰るさ、事情があって市立図書館に立ち寄った。
 そこで、宇野浩二の短篇を読んだ。

 午後6時10分発の遠軽行きバスに乗る。
 ターミナル周辺の店は、早くもシャッターをおろしているところが多い。

 行きとは打って変わって、バスの乗客は筆者ひとりである。
 すぐに2人乗ってくるが、紋別市街地でほどなく降車してしまい、あとは全く乗り降りがなかった。
 ひとりぼっちである。



 湧別、中湧別でも乗り降りがない。ふだんこの便はほとんど無人なのだろうかといぶかしんでいたら、「湧別11号線」の停留所に男性ひとりがおり、終点の遠軽の一つ手前まで乗っていた。

 遠軽では、バスから列車に乗りかえるのに10分ほどしかない。
 しかし、この便以外は、往路のときのように、接続がうまくいかないことの方が多い。

 遠軽で、北見行きの普通列車に乗る。
 1輛のディーゼルカーである。



 汽車通の高校生たちが大勢乗ってにぎやかだったが、安国と生田原で大半がおりてしまい、生田原からは筆者を含めて2人だけになった。
 西留辺蘂で留辺蘂高生が計3人乗ってくる。
 留辺蘂で遠軽高生1人が降車し、留辺蘂高生と老人各1人が乗る。

 西北見で降車。
 午後8:56。ちょうど11時間の旅だった。


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