エスエアの柴田尚さんからメールが来たので、そのまま転載します。
オランダ在住のピアノ奏者向井山朋子さんのコンサートについてです。
MULTUS #1「人生を変えてしまうメロディー」
カント・オスティナート日本初演 プレスリリース
近年、音楽ジャンルのみならず、越後妻有トリエンナーレやシドニービエンナーレでも美術作品発表を行っているオランダ在住の向井山朋子のインスタレーション&ピアノ・コンサートを12/22, 札幌のモエレ沼公園で開催。
プログラムは、オランダで根強いファンを持つ伝説の曲、《カント・オスティナート》。
複雑だが、ミステリアスで美しいこのピアノ曲の本格的な演奏は日本では初となる。
複数ピアノのための曲だが、今回は向井山朋子の他、国内外で活躍する実力派ピアニスト・田村響による2台で競演、さらに照明効果には、ボルタンスキーとの共作などで高い評価を得るフランスの照明デザイナー、ジャン・カルマンが加わる。観客は時間と空間を越えた新しい体験に出会うだろう。尚、本プロジェクトは東京・北海道・京都の3地域で開催される。
(コンサートの前に下記の関連映画も上映。こちらも日本初公開。映画だけの鑑賞も可能。)
2004 [for you]より
● 向井山朋子と北海道
一般宅を借りて、料理を作り、自宅でのコンサートのように振る舞いながらピアノを演奏した「向井山朋子んところのリビングルーム」(札幌/2003)、「ひとり、15分。観客はあなただけ」というコンセプトで、空・森・海といった北海道の雄大な風景を背景に行われた究極のコンサート「for you」(札幌、美唄、雄武町/2004)、日本5都市を結んで、ピアノ演奏とそれぞれのまちの音をリミックスした「夏の旅 シューベルトとまちの音」(札幌、東京、仙台、白鷹、一関/2007)など、向井山の演奏は、単なるピアノコンサートを超えて、奏者と観客、そしてまちなどの場の関係に介入し、刷新していく。その音と空間演出は、北海道の雄大な風景の中で斬新で鮮烈な印象を残していく。
● シミオン・テン・ホルトの《カント・オスティナート》とは
“複数ピアノのための金字塔ともいえる作品である“—(早稲田大学文学学術院教授・小沼純一)
タイトルの意味はCanto(歌) Ostinato(反復)とのことで、その手法はアメリカのミニマル・ミュージックを連想させるが、オランダ在住の作曲家、シメオン・テン・ホルトは、スティーブ・ライヒやフィリップ・グラスより上の世代のようだ。通常、2台〜6台のピアノで演奏されるこの曲は、106あるという膨大な演奏単位があり、それをどのくらい繰り返すかというのは演奏者に委ねられている。ピアノの数や演奏者の組み合わせ、選んだフレーズにより、全く違う曲にも聴こえる。(ネットなどで聴き比べてほしい。)はたして、札幌ではどのような演奏となるのだろうか。
■ 札幌公演
公演名 :Multus#1「人生を変えてしまうメロディー」カント・オスティナート日本初演
http://www.facebook.com/pages/Multus/116854751797863?bookmark_t=page
日時 :12月22日(土)16:00開演
会場名 :モエレ沼公園ガラスのピラミッド[HIDAMARI]アトリウム1
入場料 :前売2,500円(1ドリンク付き) / 当日500円UP
曲目 :シミオン・テン・ホルト作曲『Canto Ostinato for 2 pianos
(2台ピアノのためのカント・オスティナート)』(1976-1979)
問合せ先 :NPO法人S-AIR (エスエア) tel: 011-820-6056 mail: info@s-air.org
チケット購入:各問合せ先またはカンフェティで
○モエレ沼ガラスのピラミッド[HIDAMARI]アトリウム1=札幌公演(12/22)
http://confetti-web.com/ticket/ticket.asp?G=mo00jo10&S=121222
*Canto Ostinatoをもっと知りたい人のために!
(コンサートの前に下記の映画も上映。こちらも日本初公開。映画だけの鑑賞もできます。)
■ドキュメンタリー映画『Cantoについて』(2011)の上映(英語字幕)
昨冬オランダで発表されたドキュメンタリー映画。世界中のCanto Ostinatoファンたちのインタヴュー。譜面を腕に入れ墨する人など、この曲の底知れない魅力が伺われる。ひとつの曲が如何に多くの人々の人生に影響を与えているのかという点でも興味深い。
監督 ラモン・ヒーリング 上映時間 78分
[日時] 12月22日(土)14時開演
[会場] エレ沼公園ガラスのピラミッド[HIDAMARI]スペース1
[入場料] 500円(当日清算)
予告編 http://www.biosagenda.nl/film_over-canto_22654.html
<プロフィール>
向井山朋子(ピアニスト/美術家)
1991年ガウデアムス演奏家コンクール優勝後、アンサンブル・モデルン、アンサンブル・アンテルコンタンポラン、ロンドンシンフォニッタ、ロイヤルコンセルトヘボウなど世界一流オーケストラにソリストとして招聘され、新曲の初演に携わる。イリ・キリアン、マリーナ・アブラモヴィッチらとのコラボレーションのほか、近年は従来の形式にとらわれない舞台芸術やインスタレーションなど美術の領域にも進出し,横浜トリエンナーレ、シドニービエンナーレ、越後妻有トリエンナーレなどで作品を発表している。
向井山朋子公式ウェブサイト www.tomoko.nl
ジャン・カルマン(照明デザイナー)
パリ生まれ。1979年より、フランス。イギリス、ドイツ、オランダ、イタリア、米国、日本で照明デザイナーとして活躍。ピーター・ブルック、デボラ・ワーナー、ピエール・アウディ等が演出するオペラ、演劇、ダンス舞台の照明を手がける一方、クリスチャン・ボルタンスキー、ハイナー・ゲッペルス、ゲオルク・バゼリッツ等とインスタレーションの制作を恊働。
1991年ローレンス・オリヴィエ賞 - 照明部門を受賞。
日本人アーティストでは大野一雄、田中泯、小沢征爾,坂東玉三郎等とコラボレーションを行っている。また越後妻有トリエンナーレでボルタンスキーとの共作されたインスタレーション『最後の教室』は高い評価を得ている。
田村 響(ピアニスト)
3歳よりピアノを始める。愛知県立明和高校音楽科を卒業後、18歳でザルツブルク・モーツァルテウム音楽大学に留学。深谷直仁、清水皇樹、クラウディオ・ソアレス、クリストフ・リースケの各氏に師事。2007年ロン・ティボー国際コンクールにおいて弱冠20歳で第1位に輝き一躍世界に注目される。これまでにN響、読響、都響をはじめとする日本の主要オーケストラとの共演に加え、ケルン放送響、カンヌ管弦楽団などとの共演、日本各地、フランス、ドイツ、オーストリア、オランダ、ロシア、ブラジル、エジプト、中国、台湾などで公演を行う。2003年度アリオン賞、2006年第16回出光音楽賞、 2008年安城市市民栄誉賞、文化庁長官表彰・国際芸術部門、など多数の受賞歴がある。
*MULTUSは、「音楽」(共に時間を過ごすこと)と「アート」(よりどころとなる視覚的要素)をクロスさせ、「新しいアートフォーム」をプロデュースしていきます。東京ーアムステルダムという2都市を基軸に、2012年から3年計画で発展させていくことで、3.11以降の東京から「都市の再生」を感じ取ることのできる、新たな場となるでしょう。主に日本ではあまり紹介されてこなかった、2台、4台、6台のための複数台のピアノレパートリーを取り上げていきます。(アートビートバブリッシャーズ・後藤繁雄)
[主催] 門仲天井ホール運営委員会
[共同主催]
東京公演: 有限会社アートビートブリッシャーズ / Tomoko Mukaiyama Foundation
札幌公演: NPO法人S-AIR / 北海道地域連動アートプロジェクト実行委員会
京都公演: 一般社団法人torindo / 共催: 京都芸術センター
[助成] 芸術文化振興基金 / 公益財団法人 全国税理士共栄会文化財団 / アーツカウンシル東京準備機構(公益財団法人 東京都歴史文化財団) / 公益財団法人 文化・芸術による福武地域振興財団(札幌公演)
[協賛] アサヒビール株式会社
[後援] オランダ王国大使館
[協力] NPO法人アートNPO
オランダ在住のピアノ奏者向井山朋子さんのコンサートについてです。
MULTUS #1「人生を変えてしまうメロディー」
カント・オスティナート日本初演 プレスリリース
近年、音楽ジャンルのみならず、越後妻有トリエンナーレやシドニービエンナーレでも美術作品発表を行っているオランダ在住の向井山朋子のインスタレーション&ピアノ・コンサートを12/22, 札幌のモエレ沼公園で開催。
プログラムは、オランダで根強いファンを持つ伝説の曲、《カント・オスティナート》。
複雑だが、ミステリアスで美しいこのピアノ曲の本格的な演奏は日本では初となる。
複数ピアノのための曲だが、今回は向井山朋子の他、国内外で活躍する実力派ピアニスト・田村響による2台で競演、さらに照明効果には、ボルタンスキーとの共作などで高い評価を得るフランスの照明デザイナー、ジャン・カルマンが加わる。観客は時間と空間を越えた新しい体験に出会うだろう。尚、本プロジェクトは東京・北海道・京都の3地域で開催される。
(コンサートの前に下記の関連映画も上映。こちらも日本初公開。映画だけの鑑賞も可能。)
2004 [for you]より
● 向井山朋子と北海道
一般宅を借りて、料理を作り、自宅でのコンサートのように振る舞いながらピアノを演奏した「向井山朋子んところのリビングルーム」(札幌/2003)、「ひとり、15分。観客はあなただけ」というコンセプトで、空・森・海といった北海道の雄大な風景を背景に行われた究極のコンサート「for you」(札幌、美唄、雄武町/2004)、日本5都市を結んで、ピアノ演奏とそれぞれのまちの音をリミックスした「夏の旅 シューベルトとまちの音」(札幌、東京、仙台、白鷹、一関/2007)など、向井山の演奏は、単なるピアノコンサートを超えて、奏者と観客、そしてまちなどの場の関係に介入し、刷新していく。その音と空間演出は、北海道の雄大な風景の中で斬新で鮮烈な印象を残していく。
● シミオン・テン・ホルトの《カント・オスティナート》とは
“複数ピアノのための金字塔ともいえる作品である“—(早稲田大学文学学術院教授・小沼純一)
タイトルの意味はCanto(歌) Ostinato(反復)とのことで、その手法はアメリカのミニマル・ミュージックを連想させるが、オランダ在住の作曲家、シメオン・テン・ホルトは、スティーブ・ライヒやフィリップ・グラスより上の世代のようだ。通常、2台〜6台のピアノで演奏されるこの曲は、106あるという膨大な演奏単位があり、それをどのくらい繰り返すかというのは演奏者に委ねられている。ピアノの数や演奏者の組み合わせ、選んだフレーズにより、全く違う曲にも聴こえる。(ネットなどで聴き比べてほしい。)はたして、札幌ではどのような演奏となるのだろうか。
■ 札幌公演
公演名 :Multus#1「人生を変えてしまうメロディー」カント・オスティナート日本初演
http://www.facebook.com/pages/Multus/116854751797863?bookmark_t=page
日時 :12月22日(土)16:00開演
会場名 :モエレ沼公園ガラスのピラミッド[HIDAMARI]アトリウム1
入場料 :前売2,500円(1ドリンク付き) / 当日500円UP
曲目 :シミオン・テン・ホルト作曲『Canto Ostinato for 2 pianos
(2台ピアノのためのカント・オスティナート)』(1976-1979)
問合せ先 :NPO法人S-AIR (エスエア) tel: 011-820-6056 mail: info@s-air.org
チケット購入:各問合せ先またはカンフェティで
○モエレ沼ガラスのピラミッド[HIDAMARI]アトリウム1=札幌公演(12/22)
http://confetti-web.com/ticket/ticket.asp?G=mo00jo10&S=121222
*Canto Ostinatoをもっと知りたい人のために!
(コンサートの前に下記の映画も上映。こちらも日本初公開。映画だけの鑑賞もできます。)
■ドキュメンタリー映画『Cantoについて』(2011)の上映(英語字幕)
昨冬オランダで発表されたドキュメンタリー映画。世界中のCanto Ostinatoファンたちのインタヴュー。譜面を腕に入れ墨する人など、この曲の底知れない魅力が伺われる。ひとつの曲が如何に多くの人々の人生に影響を与えているのかという点でも興味深い。
監督 ラモン・ヒーリング 上映時間 78分
[日時] 12月22日(土)14時開演
[会場] エレ沼公園ガラスのピラミッド[HIDAMARI]スペース1
[入場料] 500円(当日清算)
予告編 http://www.biosagenda.nl/film_over-canto_22654.html
<プロフィール>
向井山朋子(ピアニスト/美術家)
1991年ガウデアムス演奏家コンクール優勝後、アンサンブル・モデルン、アンサンブル・アンテルコンタンポラン、ロンドンシンフォニッタ、ロイヤルコンセルトヘボウなど世界一流オーケストラにソリストとして招聘され、新曲の初演に携わる。イリ・キリアン、マリーナ・アブラモヴィッチらとのコラボレーションのほか、近年は従来の形式にとらわれない舞台芸術やインスタレーションなど美術の領域にも進出し,横浜トリエンナーレ、シドニービエンナーレ、越後妻有トリエンナーレなどで作品を発表している。
向井山朋子公式ウェブサイト www.tomoko.nl
ジャン・カルマン(照明デザイナー)
パリ生まれ。1979年より、フランス。イギリス、ドイツ、オランダ、イタリア、米国、日本で照明デザイナーとして活躍。ピーター・ブルック、デボラ・ワーナー、ピエール・アウディ等が演出するオペラ、演劇、ダンス舞台の照明を手がける一方、クリスチャン・ボルタンスキー、ハイナー・ゲッペルス、ゲオルク・バゼリッツ等とインスタレーションの制作を恊働。
1991年ローレンス・オリヴィエ賞 - 照明部門を受賞。
日本人アーティストでは大野一雄、田中泯、小沢征爾,坂東玉三郎等とコラボレーションを行っている。また越後妻有トリエンナーレでボルタンスキーとの共作されたインスタレーション『最後の教室』は高い評価を得ている。
田村 響(ピアニスト)
3歳よりピアノを始める。愛知県立明和高校音楽科を卒業後、18歳でザルツブルク・モーツァルテウム音楽大学に留学。深谷直仁、清水皇樹、クラウディオ・ソアレス、クリストフ・リースケの各氏に師事。2007年ロン・ティボー国際コンクールにおいて弱冠20歳で第1位に輝き一躍世界に注目される。これまでにN響、読響、都響をはじめとする日本の主要オーケストラとの共演に加え、ケルン放送響、カンヌ管弦楽団などとの共演、日本各地、フランス、ドイツ、オーストリア、オランダ、ロシア、ブラジル、エジプト、中国、台湾などで公演を行う。2003年度アリオン賞、2006年第16回出光音楽賞、 2008年安城市市民栄誉賞、文化庁長官表彰・国際芸術部門、など多数の受賞歴がある。
*MULTUSは、「音楽」(共に時間を過ごすこと)と「アート」(よりどころとなる視覚的要素)をクロスさせ、「新しいアートフォーム」をプロデュースしていきます。東京ーアムステルダムという2都市を基軸に、2012年から3年計画で発展させていくことで、3.11以降の東京から「都市の再生」を感じ取ることのできる、新たな場となるでしょう。主に日本ではあまり紹介されてこなかった、2台、4台、6台のための複数台のピアノレパートリーを取り上げていきます。(アートビートバブリッシャーズ・後藤繁雄)
[主催] 門仲天井ホール運営委員会
[共同主催]
東京公演: 有限会社アートビートブリッシャーズ / Tomoko Mukaiyama Foundation
札幌公演: NPO法人S-AIR / 北海道地域連動アートプロジェクト実行委員会
京都公演: 一般社団法人torindo / 共催: 京都芸術センター
[助成] 芸術文化振興基金 / 公益財団法人 全国税理士共栄会文化財団 / アーツカウンシル東京準備機構(公益財団法人 東京都歴史文化財団) / 公益財団法人 文化・芸術による福武地域振興財団(札幌公演)
[協賛] アサヒビール株式会社
[後援] オランダ王国大使館
[協力] NPO法人アートNPO