林さんが「たぴお」に登場するのは、ギャラリーのサイトで筆者が数えたら、ことし17回目となるようだ。
岩見沢市栗沢町美流渡(みると)にアトリエを持ちながら、先月末になくなった竹田博さんから「たぴお」の運営を引き継ぎ、さらに新道展会員、北海道抽象派作家協会メンバーでもある林さん。
精力的な活動には頭が下がる。健康には気をつけてもらいたいと切に願う。
とくに、ギャラリーの切り盛りはたいへんだろうなあ。現に、今回も、借り手が決まらなかったので、自らの個展で埋めたと聞いている。
貸しギャラリーを始めたがる業者はあいかわらず少なくないが、営業努力なしに借り手が押し寄せるギャラリーなんぞ存在しない。歴史のある「たぴお」でさえそうなのだ。
話をもとにもどす。
会場の一角には、竹田さんの自画像とおぼしき油絵2点と、肖像写真が飾ってある。その前には、お酒や花が供えてある。
やはり、竹田さんが亡くなったことがあるのだろうか、林さんの作品も心なしか沈痛な表情を帯びているような感じが、すくなくても筆者にはつたわってきた。
「Blues」「黒と黒」(次の画像)は、筆者は初めて見る作品だが、安易な感情移入を拒むような、暗い色面を組み合わせた重厚でシンプルな抽象画だ。
人生とは。
わたしが生きていることとは。
雪のない12月の道を歩みながら、とりとめのないことを考えた。
林さんも、そんなことをあれこれ考えながら、黒の絵の具をキャンバスに重ねていたのかもしれない。そう思った。
出品作は次のとおり。
「作品1」
「作品2」
「作品3」
「Water seed(2005)」(同題2点)
「ふたつの赤」
「Silent」
「Blues」
「黒と黒」
「昇化(しょうげ)」
「唯、在ル」
07年12月10日(月)-15日(土)11:00-19:00
ギャラリーたぴお(中央区北2西2、道特会館 地図A)
■自我の形象展 6(07年10-11月)
■Octob 1(07年10月)
■第31回北海道抽象派作家協会秋季展(07年10月)
■LEBENS(人生・生命)展 2 (07年6月)
■非・連結展 vol.8(07年5月)
■第三十四回北海道抽象派作家協会展(07年4月)
■多面的空間展 vol.9(07年4月)
■林教司作品展(07年3月、画像なし)
■寒桜忌展 うただより・今井和義へ<没後3年>(07年2月、画像なし)
■BOX ART展4 閉塞形状展(07年2月)
■林教司展(06年12月)
■2006年6月の「LEBENS展」(画像なし)
■2005年の北海道抽象派作家協会展
■04年の北海道抽象派作家協会展(画像なし)
■04年の「多面的空間展」(29日の項。画像なし)
■04年の「今井和義追悼展」(7・8日の項。画像なし)
■03年の北海道抽象派作家協会秋季展(画像なし)
■03年の「SUMMER WAVE」展(7日の項。画像なし)
■03年の「新・素材の対話展」 (22日の項。画像なし)
■03年の北海道抽象派作家協会展(画像なし)
■03年の回顧展(画像なし)
■02年の「閉塞形状展」 (18日の項。画像なし)
■02年の新道展(画像なし)
■02年の回顧展
■02年の北海道抽象派作家協会展
■01年の個展
■01年の「キャバレーたぴお」 (3日の項。画像なし)
■01年の北海道抽象派作家協会展(画像なし)