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鹿追―新得 2013年4月28日は4カ所(11)

2013年05月10日 21時48分10秒 | つれづれ日録
承前

 じっくりと神田日勝の「室内風景」を見る。
 この絵については機会があれば何度でも見て、いつか文章にまとめたい。

 神田日勝記念美術館の学芸員さんとお話しするが、こんどの企画展の河原温は、残念ながら「浴室」を借りる事はできないそう。「美術にどきっ」で出したばかりだからかな。

 鹿追にはおいしい「煮込みホルモン」のお店があるらしい。
 考えてみれば、いつも自分の旅はあわただしいなと苦笑するが、しかたない。
 次のバスに乗らなくてはいけない。

 美術館の方に礼を述べて外に出ると、冷たい雨は降り続いていた。
 新得行きのバスが来るまで、セブンイレブンの店内でホットコーヒーを飲んで過ごす。

 鹿追と新得を結ぶ北海道拓殖バスの便は1日4往復しかない。
 しかも、休日はそのうち2.5往復が休みであり、いま筆者が乗っている美術館前発午後4:40の便が新得行きの始発にして最終便となってしまう。

 もうひとつ付け加えると、このバスは、鹿追営業所に立ち寄るため、美術館の次の「中市街」から営業所まで同じルートを往復する。「中市街」の2度目の出発は4:53頃なので、美術館を4:44頃に出て「中市街」まで歩いてもじゅうぶん間に合うのだ。

 車窓から見える風景は、どこまでも畑である。



 で、鹿追市街を出ると、乗客は、筆者ともうひとりの女性だけ。
 しかも彼女も、屈足くったり中学校前で降りてしまった。
 正確には、中学校前ではなく、彼女が運転手に
「あ、もうちょっと先、その青い屋根のところ」
と場所を指示して、停留所からすこし離れたところで降車した。
 そして、運賃を払う際に
「お客さん、富良野に行ってたの?」
とか、運転手と女性が世間話をしている。

 北海道の地方はバスの本数が少なく不便なところが多いが、中でも十勝地方は、そもそも路線が通っていない集落の多さでは際立っていると思う。
 少ない体験から安易に結論付けるのは危険だとはいえ、この日に受けた印象から言うと、十勝地方のバス路線が少ないのも無理ないなあとしみじみ感じた。
 

 バス停は次のとおり。
中市街
鹿追役場前
新町1丁目
新町2丁目
鹿追営業所前
新町2丁目
新町1丁目
鹿追役場前
中市街
鹿追土木現業所前
23線
27号
幸町さいわいまち4丁目
幸町2丁目
柏町1丁目
総合会館前
屈足22号
立教寺前
屈足中学校前
東2線
佐幌6号
かえで団地
新得橋
新得診療所
新得役場前
けいら委員前
試験場入口
本通3丁目
新得駅前


 なお、このバスはここが終着ではなく、さらに南の「南新得」が終点である。

 南新得は、かつて北海道拓殖鉄道の駅があったところで、地図を見ると、JR線に沿ったところに集落があり、「拓鉄公園」なる公園もある。
 なかなか心ひかれるのだが、雨と寒さの中をとぼとぼ歩いていく気分にはなれず、またの機会ということにしたい。

(この項続く)  


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