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■北海学園大学II部写真部写真展 (4月5日で終了)

2009年04月08日 23時29分38秒 | 展覧会の紹介-写真
 「にぶしゃ」の愛称で、札幌の学生写真界で存在感を発揮している北海学園大学II部写真部の展覧会。
 印象に残った写真について…。

 江波戸剛さん「過ぎにし春」。
 29枚のカラーフィルム写真を、4、5枚ずつまとめて展示しているが、すべての写真の中央に黒い線が入っている。
 いったいなんだと思ったら、どうやらハーフカメラで撮った2枚の写真を1枚のサービス版にプリントしたものらしい。
 いまどきのDPE店がハーフカメラを知らずにプリントしてきたものを、江波戸さんがおもしろがって「これでもいいじゃん」と展示したのか、あるいは、わざとこういうふうに焼くようお店に頼んだのか、そこらへんはわからないが。
 ハーフカメラとは、フィルムの1/2コマに1枚の写真を写せるようにした、お得なカメラで、オリンパス・ペンなどが名高い。流行したのは1960年代なので、さいきんの写真屋が知らなくてもやむを得ない。筆者も、たまに中古カメラ店で見かけると、ほしいなあと思うことがある。
 58のカットにうつっているのは、なにげない風景や、以前札幌市写真ライブラリーでひらいた「はたち展」の会場風景など。小さなカメラとともに歩いているような、気楽に呼吸する感じがいいなあと思う。

 菅原のりこさんは「クロスプロセス」というプリント手法によるカラー写真を展示した。
 これは、リバーサルフィルムを一般的なネガフィルムの手法で焼きつけるというもの。
 ヒマワリなどが、奇妙な色調でプリントされていて、目を引いた。

 梅田亜希さんはモノクロ4枚。
 プラットフォームに通じる駅の階段をとらえたもの、夏の田舎道を歩く子どもたちなど、シャッターを切ろうとするタイミングに、筆者自身に近いものを感じて、なんだか親近感がわいた。


2009年3月31日(火)-4月5日(日)11:00-19:00(最終日-17:00)
ivory(中央区南2西2 NC HOKUSENブロックビル4階 地図B
□ivory http://gallery-ivory.jugem.jp/

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2 コメント

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Unknown (RUNNER)
2009-04-09 00:30:43
感想まで残していただき、ありがとうございました。
あのプリントですが、プリント代を節約するために2コマずつ焼いてもらったら、意外にも面白い感じになったので使いました…。次回は、少し意図的に作ってみようと思ってます。
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RUNNERさん、こんばんは (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2009-04-09 22:59:17
プリント代を節約するためですかあー。
1枚のプリントに縦位置とヨコ位置の写真が混在してたりして、なんだかおもしろい作品でしたね。

あー。オリンパスペン、ときどき無性にほしくなります。
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