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知床へ(上) オホーツクところどころ(21)

2012年11月27日 22時38分03秒 | つれづれ写真録
(20)

 知床は遠い。
 さすが、語源がアイヌ語で「地の果て」を意味する「シリエトク」だけある。

※2024年8月追記。この「地の果て」の語源説は、国立アイヌ民族博物館の解説で明確に否定されています。「地の突端」ぐらいの意味だそうです。


 北見も知床もおなじオホーツク管内であるから、すぐに行けると思っておられる向きもあるかもしれないが、北見から斜里町ウトロ(知床半島の真ん中あたりにある、知床観光の拠点)までおよそ120キロあり、車で2時間半はかかる。
 おなじ斜里町内でありながら、斜里の中心部からウトロまで30分で行くのは結構厳しい(もっとも、今回20年ぶりに走ったら、道路はかなり改良されていた)。

 一昨年の夏に北見に越してきて、知床に行ったのは今回が初めて。
 余談になるが、管内市町村のうち、西興部村と清里町には、住んでいるうちには行けないような気がする。

 10月の某日。
 家族4人、妻の妹とその子の、計6人で、土曜朝に出発。
 オーソドックスに、国道334号経由で斜里へ。

 清里を過ぎると、道は一直線で、そのまま海別うなべつ岳に突き刺さるように見える。

 昼食は斜里町郊外のファミリーレストラン的なお店で。
 その後、北のアルプ美術館に寄る

 斜里町市街地には、ほかにも知床博物館などの見どころはあるが、半島方面へ急ぐ。

 斜里町市街地とウトロ地区の間にある最も有名な観光スポットは、オシンコシンの滝であろう。 
 


 国道沿いに駐車帯があり、そこから徒歩で2、3分という、立ち寄りやすい場所である。

 ウトロ地区の手前。
 左奥に、「カメ岩」と呼ばれる岩が見える。たしかに、亀を横から見た姿にそっくりである。



 カメ岩を過ぎたところに、ウトロ地区がある。
 知床半島の北側海岸では、ほとんど唯一の集落で、漁港や温泉ホテルなどがある。

 さて、チェックインする前に、ウトロ地区を過ぎて、知床五湖方面へと向かう。

 知床五湖については、昨年から探索のルールが、時季などにより変わることになった。コースによっては講義つき有料だったりするが、ここで説明するのは煩雑なので、知床自然センターのサイト(ちなみに、左の画像は、センターのお手洗いにあった貼り紙)などをご覧いただきたいが、一湖の近くまで木道を通って帰ってくるだけであれば無料で、手続きも不要だ。
(ただし、このテキストをアップした時点では、冬期間閉鎖になっているであろう)

 下の画像を見ればわかるとおり、木道は、空中回廊のように大がかりなもの。
 道立旭川美術館が所蔵している神山明さんの彫刻のように見える。
 国立公園の中にこんなものを設置したのは、この附近が、クマの生息密度が非常に高い地域だからだ。

 木道は、団体観光客が多く、関西地方や台湾とおぼしき会話が聞こえる。





 秋色の濃い一湖。




 遠くオホーツク海に午後の陽光が降り注ぐ。

 知床五湖からウトロへ戻る途中。
 車が2、3台、道端に止まっている。
 直線道路ではないので、やみくもに追い抜くわけにもいかないと思っていたら、道路ぎわに野生の熊が2頭いて、山の中へと戻っていくところだった。



 もちろん、野生の熊を目撃したのは、初めてだ。

 


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