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【告知】白鳥信之展 (11月7~19日、銀座)

2011年11月03日 23時50分10秒 | 展覧会等の予告
 白鳥信之さんは札幌在住の画家。

 団体公募展には所属せず、個展を中心に活動している。
 2009~10年に札幌芸術の森美術館で開かれた「札幌美術展 真冬の花畑」にも出品した。

 下の略年譜を見ると何年かおきに個展を開いているが、古い作品に加筆して再出品することも少なくなく、筆者の印象としては寡作な画家である。

 題材としては、自分の父を含めた老人や壮年の男性の人物や、石や林檎などの静物、桜や森、故郷・後志管内喜茂別町の何気ない風景など。
 1990年代にはハイパーリアルな画風が特徴だったが、21世紀に入り、少し省筆が進んだ。しかし、リアルな存在感は、むしろ際だった感がある。

 人物画では背景に何も描かれていないことが多いし、喜茂別町の畑にしてもほんとうにどこにでもあるありふれた景色である。
 地味な絵といってもいい。
 なのに、これらの絵が、見る人の心を離さないのはなぜだろうと思う。
 凡庸なモティーフだからこそかえって、そのなかに、永遠につながる「何か」がこめられているのだろうか。 

 案内状の作品は、新作「小石の静物」。
 先ごろまとめた画集に白鳥さんは次のように記している。

 小平の海岸で拾った小石は、長い間波に洗われて美しい。作品になって「石」の存在感はさらに端的なものになった。
 描く主題はありふれたものだが、対象を熟視しさらに見て見抜くなら、画家の目は「物」の本質に届いて、作品は象徴にまで達するのだと思う。


 なお、小平おびらは、日本海に面した、留萌の隣町である。

 その魅力を言葉で説明するのはとてもむつかしい。
 しかし、ひとりでも多くの方にご覧になっていただきたいと願う。


2011年11月7日(月)~19日(土)11~7時(最終日~5時)、日曜休み
シロタ画廊(東京都中央区銀座7-10-8)




2011年 ギャラリーエッセ
平野俊昌・白鳥信之展 (2006年、画像なし)
□しっぽの日記「平野俊昌・白鳥信之展」 http://chiiko11.exblog.jp/4608343/

白鳥信之展 (2006年)=札幌時計台ギャラリー
白鳥信之展(2003年、画像なし)=器のギャラリー中森、temporary space
白鳥信之展(2002年、画像なし)=大同ギャラリー
2001年 スカイホール
1998年 大同ギャラリー
1997年 器のギャラリー中森
1996年 NHKギャラリー
1994年 器のギャラリー中森
    資生堂ギャラリー(東京)
1991年 大同ギャラリー
1989年 ヤマハギャラリー(浜松、名古屋、東京)
1986年 大同ギャラリー

1945年 喜茂別町生まれ


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