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■竹田瓔子と仲間たち展(1月14日まで)

2007年01月13日 06時38分28秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 年明け早々の札幌のギャラリーでは、日本画展が数多くひらかれています。
 札幌時計台ギャラリーが全室日本画ですし、スカイホール、さいとうギャラリー、茶廊法邑も日本画の展覧会。また、もう終了してしまいましたが、NHKギャラリーもそうでした。

 このうち、スカイホールは、道展会員の中野邦昭さんが指導する「みなもの会」の展覧会です。また、さいとうギャラリーでは、「みなもの会」の古参会員で、昨年11月に73歳で亡くなった竹田瓔子さんの追悼展「竹田瓔子と仲間たち展」がひらかれています。

 竹田さんの絵は、最初期から昨年のものまで33点が展示されています。
 穏当な写実で、花や風景、人物などを描いています。
 とくに、東南アジアに嫁いだ娘さんをモデルにしたいくつかの作品に、家族の愛情がにじみ出ているように感じました。
 上の画像の左側は「ふる里のありし日の夜景」。竹田さんは夕張出身だったそうです。

 会場に置いてあったファイルによれば、竹田さんはスケッチ旅行などでも熱心な方で、昨年1月にアンコールワットで取材した遺作「光の国へ」でも、ブーゲンビリアの描写を補うため、帰国後わざわざ円山動物園にスケッチに行ったそうです(この作品のみ、師匠の中野邦昭さんが加筆、完成させてスカイホールに展示)。
 会場にいらした「みなもの会」のメンバーの方も「昨年のいまごろは元気だったんですが」と悼んでいました。

 このほか中野さんが、瀑布を描いた「千の風」と、「シャクヤク」の2点を賛助出品。同会の有志23人が25点を出品しています。
 そのなかでは、佐久間敏夫さん「初夏に咲く(竹田家の庭に咲いていた梅花空木=ばいかうつぎ)」が、曇天の光の微妙な調子をとらえて、目を引きました。
 横川優さん「アマリリス」、正阿弥幹子さん「ぼたん」も、存在感のある花です。

 竹田さんはとくべつ上手な方ではないかもしれませんが、こうして多くの仲間に追悼展をひらいてもらえるのですから、絵のある人生というのも悪くないなと思いました。
         

1月9日(火)-14日(日)10:30-19:00
さいとうギャラリー(中央区南1西3、ラ・ガレリア5階 地図C)

 長くなったので「みなもの会」は別項。


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2 コメント

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ありがとうございました。 (saku23)
2007-01-20 18:32:07
当日はゆっくりお話しもできませんでしたが、温かい文章を書いていただきありがとうございました。遺族も仲間も喜んでくれると思います。ありがとうございました。
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Unknown (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2007-01-22 09:40:17
saku23さま、こんにちは。
「絵を描く仲間」っていいもんですね。しみじみ感じました。
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