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(記事タイトルが間違っていたので直しました。関係者、読者の皆様に深くお詫びします。)
道内で唯一の、工芸部門だけからなる団体公募展「美工展」は、北海道美術工芸協会の主催です。道展、全道展、道美展にも工芸部門はありますが、美工展は工芸だけで、他の公募展にはない部門もあります。
会員展は、公式サイトによると3年に1度だそうです。
分野別では、染色6人、織4人が目立ちます。
伝統的な意匠の多い中、工藤悠さん「カタクチイワシの煮干し」、藤井映莉さん「無題」はユーモラスです。
冒頭画像で目立っているのは陶芸の4人。
町田睦子さん「森の精」は土俗的な薫りのするフォルムが目を引きます。
今回、いちばん特徴的なのは、組紐の会員5人(安保悦子、瓜生幸、清野禎子、細谷緋紗子、渡辺敦子)が「歓び」という題で共同制作に取り組んだことでしょう。
通常の、帯締めの展示方法とは異なりますが、5色のデコレーションのような作品が会場に華やいだ雰囲気を振りまいています。
釧路の上邑紅緒さんは久しぶりの出品です。
「寂寥」という題に、長年連れ添った米坂ヒデノリさんを見送った悲しさがあらわれているのかもしれません。
葉彩画の雑賀赫子さん「望郷」。
雑賀さんは横浜に移りましたが、毎年出品しているそうです。今回は、かつて過ごした釧路を懐かしんだ作りました。
ほかに、押花、金工、皮革、ペーパークラフト、ボビンレース、木彫、木工、和紙絵を含め、計33点が並んでいます。
会場で悲しいお知らせを聞きました。
以前、事務局長を務めていた皮革作家の高木晶子さんが今年夏、他界されたとのことです。
高木さんは、レリーフのような、シャープな構図の壁掛けの大作を毎年出品していました。
堂々たる抽象絵画のような、力強い作品でした。
(画像は第36回美工展、第37回美工展などをご覧ください)
体調が悪いとは聞いていましたが、今年春の美工展にも「サウダーデ(ファドより)」を出品しており、信じられない気持ちです。
ご冥福を祈ります。
2016年11月1日(火)~6日(日)午前10時~午後6時(最終日~午後4時)
スカイホール(札幌市中央区南1西3 大丸藤井セントラル7階)
□美工展 http://www.geocities.jp/hokkaidou_bikouten/
関連記事へのリンク
■第43回 美工展 (2016年4月、画像なし)
■第42回(画像なし)
【告知】第42回美工展
■第37回 美工展 ■続き (2010)
■第36回
■第35回
■第34回(画像なし)
■第33回
■第31回(画像なし)
■第30回(画像なし)
■第29回
■第28回(画像なし)
■第8回美工展会員展(2003年、画像なし)
道内で唯一の、工芸部門だけからなる団体公募展「美工展」は、北海道美術工芸協会の主催です。道展、全道展、道美展にも工芸部門はありますが、美工展は工芸だけで、他の公募展にはない部門もあります。
会員展は、公式サイトによると3年に1度だそうです。
分野別では、染色6人、織4人が目立ちます。
伝統的な意匠の多い中、工藤悠さん「カタクチイワシの煮干し」、藤井映莉さん「無題」はユーモラスです。
冒頭画像で目立っているのは陶芸の4人。
町田睦子さん「森の精」は土俗的な薫りのするフォルムが目を引きます。
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通常の、帯締めの展示方法とは異なりますが、5色のデコレーションのような作品が会場に華やいだ雰囲気を振りまいています。
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「寂寥」という題に、長年連れ添った米坂ヒデノリさんを見送った悲しさがあらわれているのかもしれません。
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雑賀さんは横浜に移りましたが、毎年出品しているそうです。今回は、かつて過ごした釧路を懐かしんだ作りました。
ほかに、押花、金工、皮革、ペーパークラフト、ボビンレース、木彫、木工、和紙絵を含め、計33点が並んでいます。
会場で悲しいお知らせを聞きました。
以前、事務局長を務めていた皮革作家の高木晶子さんが今年夏、他界されたとのことです。
高木さんは、レリーフのような、シャープな構図の壁掛けの大作を毎年出品していました。
堂々たる抽象絵画のような、力強い作品でした。
(画像は第36回美工展、第37回美工展などをご覧ください)
体調が悪いとは聞いていましたが、今年春の美工展にも「サウダーデ(ファドより)」を出品しており、信じられない気持ちです。
ご冥福を祈ります。
2016年11月1日(火)~6日(日)午前10時~午後6時(最終日~午後4時)
スカイホール(札幌市中央区南1西3 大丸藤井セントラル7階)
□美工展 http://www.geocities.jp/hokkaidou_bikouten/
関連記事へのリンク
■第43回 美工展 (2016年4月、画像なし)
■第42回(画像なし)
【告知】第42回美工展
■第37回 美工展 ■続き (2010)
■第36回
■第35回
■第34回(画像なし)
■第33回
■第31回(画像なし)
■第30回(画像なし)
■第29回
■第28回(画像なし)
■第8回美工展会員展(2003年、画像なし)
高木さんは美工展の創設メンバーであり、5期10年、通期で15年事務局長を務めた、美工展の中心的存在でした。
工芸の芸術性に強く意を注ぎ、自身も油彩の抽象画をも超えるような皮革の大作を制作、発表してきましたが、
2007年に癌の手術、入院治療のため事務局長を退くこととなり、急きょ私がその後を継ぎました。
その後、リハビリに努め、徐々に大きな作品も制作できるようになってきたのですが、昨年に再発。
この春の美工展では、多くの方にぜひ観覧を望む旨、案内状を送り、会場にも毎日詰めて、覚悟の発表としたと、聞いています。
改めて、ご冥福をお祈りいたします。
力強い新作を、もう美工展の会場で拝見できないのが残念でなりません。