年末の新聞「ほん」面恒例の、書評委員などが選ぶ「今年の３冊」を抜き出してみた。
朝日、北海道、毎日、読売（五十音順）の単純な抜粋である。
複数が挙げた本は、その旨記してある。
統計的なこと、あるいは、全体的な傾向を言ってもしかたないのだが、講談社や文春、新潮社、河出書房新社、みすず、筑摩、平凡社などの健闘が目立つ一方、岩波が案外少ないなあというのが正直な感想。
もし重複などがあったら教えてください。
★４人
・リーマン・ショック・コンフィデンシャル 上下（ソーキン、早川書房、各2100円)
★３人
・小さいおうち（中島京子、文藝春秋、1680円)
・パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い（黒岩比佐子、講談社、2520円)
・ピストルズ（阿部和重、講談社、1995円)
・いちばんここに似合う人（ジュライ、新潮社、1900円)
・日本政治思想史 十七～十九世紀（渡辺浩、東京大学出版会、3780円)
・夕暮の緑の光（野呂邦暢著、岡崎武志編 みすず書房 2730円）
★２人
・ことばの哲学 関口存男のこと(池内紀、青土社、1890円)
・権力の館を歩く（御厨貴、毎日新聞社、2625円)
・アカデミック・キャピタリズムを超えて アメリカの大学と科学研究の現在（上山隆大、NTT出版、3360円)
・闇の奥（辻原登、文藝春秋、1575円)
・俵屋宗達 琳派の祖の真実（古田亮、平凡社新書、819円)
・デフレの正体 経済は「人口の波」で動く（藻谷浩介、角川Oneテーマ21、760円)
・流跡（朝吹真理子、新潮社、1365円)
・俺俺（星野智幸、新潮社、1680円)
・読み解き「般若心経」(伊藤比呂美、朝日新聞出版、1680円)
・20世紀断層 野坂昭如単行本未収録小説集成 全５巻＋補巻（幻戯書房、各8820円)
・黒船前夜 ロシア・アイヌ・日本の三国志（渡辺京二、洋泉社、3045円)
・グーグル秘録（オーレッタ、文藝春秋、1995円)
・無縁社会 “無縁死”三万二千人の衝撃（文藝春秋、1400円)
・自我の源泉（テイラー、名古屋大学出版会、9975円)
・ジョルダーノ・ブルーノとヘルメス教の伝統（イエイツ、工作舎、10000円)
・神の素粒子（ハルバーン、日経ナショナルジオグラフィック、2400円)
・名文どろぼう（竹内政明、文春新書、730円)
・鳥を探しに（平出隆、双葉社、3990円)
・バウドリーノ 上下（エーコ、岩波書店、各1995円)
・量子の社会哲学 革命は過去を救うと猫が言う（大澤真幸、講談社、2310円)
・荒廃する世界の中で（ジャット、みすず書房、2940円)
・昔日の客（関口良雄、集英社、2310円)
・煙滅（ペレック、水声社、3360円）
・宇宙飛行士オモン・ラー（ペレーヴィン、群像社、1500円)
・世界史の構造（柄谷行人 岩波書店 3675円）
・二度寝で番茶 （木皿泉著、土橋とし子・絵 双葉社 1575円）
・高く手を降る日（黒井千次、新潮社、1470円)
・哲学者とオオカミ（マーク・ローランズ著 今泉みね子訳 白水社 2520円）
★１人
・現代語訳 榎本武揚 シベリア日記（平凡社ライブラリー 1470円)
・リュヴェルスの少女時代（バステルナーク、工藤正廣訳、未知谷、2100円)
・死体について 野間宏後期短篇集（藤原書店、2310円)
・日本再軍備への道 1945～1954年(柴山太、ミネルヴァ書房、9450円)
・日中国交正常化の政治史（井上正也、名古屋大学出版会、8820円)
・人間の安全保障 グローバル化する多様な脅威と政策フレームワーク（福島安紀子、4410円)
・イタリア広場（アントニオ・タブッキ、白水社、2310円）
・サハラ、砂漠の画廊 タッシリ・ナジェール古代岩壁画（野町和嘉、新潮社、3570円)
・半分のぼった黄色い太陽（アディーチェ、くぼたのぞみ訳、河出書房新社、2730円)
・模擬と新製 アカルチュレーションの明治日本（前坊洋、慶應義塾大学出版会、4200円)
・究極の田んぼ 耕さず肥料も農薬も使わない農業（岩澤信夫、日本経済新聞出版社、1575円)
・言い残しておくこと（鶴見俊輔、作品社、2520円)
・観光（ラープチャルーンサップ、ハヤカワepi文庫、840円)
・奪い尽くされ、焼き尽くされ（タワー、新潮クレストブックス、1995円)
・ロボット兵士の戦争（シンガー、NHK出版、3570円)
・ギリシア文明とは何か（手嶋義輔、講談社選書メチエ、1680円)
・文学のレッスン（丸谷才一、新潮社、1575円)
・マラルメ全集 I 詩・イジチュール（筑摩書房、1万9950円)
・失われた時を求めて １ スワン家のほうへ（プルースト、岩波文庫、945円)
・ユイスマンスとオカルティズム（大野英士、新評論、5985円)
・ひそやかな花園（角田光代、毎日新聞社、1575円)
・硝子の葦（桜木紫乃、新潮社、1680円)
・評伝 梶井基次郎 視ること、それはもうなにかなのだ（柏倉康夫、左右社、6615円)
・斉藤茂吉 あかあかと一本の道とほりたり（品田悦一、ミネルヴァ日本評伝選、3150円)
・子規の宇宙（長谷川櫂、角川選書、1680円)
・世界一空が美しい大陸 南極の図鑑（武田康男、草思社、1680円)
・神話から歴史へ 天皇の歴史01巻（大津透、講談社、2730円)
・伝統都市 全４巻（吉田伸之、伊藤毅編、東京大学出版会、各5040円)
・叢書「アナール 1919－2010」I（藤原書店、7140円)
・策謀家チェイニー 副大統領が創った「ブッシュのアメリカ」（ゲルマン、朝日新聞出版、2415円)
・僧侶と海商たちの東シナ海（榎本渉、講談社選書メチエ、1680円)
・子ども被害者学のすすめ（フィンケルホー編著、岩波書店、2835円)
・もしもし下北沢（よしもとばなな、毎日新聞社、1575円)
・大逆事件 死と生の群像（田中伸尚、岩波書店、2835円)
・江馬細香 化成期の女流詩人（門玲子、藤原書店、4410円)
・藝術の国日本 画文交響（芳賀徹、角川学芸出版、6090円)
・六〇年安保 メディアにあらわれたイメージ闘争（大井浩一、勁草書房、3360円)
・戦後日本人の中国像 日本敗戦から文化大革命・日中復交まで（馬場公彦、新曜社、7140円)
・ドストエフスキー（山城むつみ、講談社、3760円)
・TRIP TRAP（金原ひとみ、角川書店、1470円)
・異邦の香り ネルヴァル「東方紀行」論（野崎歓、講談社、2940円)
・ドイツ映画（ハーケ、鳥影社／ロゴス企画、4095円)
・老人の歴史（セイン、東洋書林、5040円)
・人生に大切なことはすべて絵本から教わった（末盛千枝子、現代企画室、2100円)
・小惑星探査機はやぶさ物語（的川泰宣、NHK出版生活人新書、777円)
・フリーフォール グローバル経済はどこまで落ちるのか（スティグリッツ、徳間書店、1890円)
・なにがケインズを復活させたのか？（スキデルスキー、日本経済新聞出版社、2100円)
・わたしは英国王に給仕した（フラバル、河出書房新社世界文学全集III、2310円)
・昼の家、夜の家（トカルチュク、白水社、2730円)
・馬鹿たちの学校（ソコロフ、河出書房新社、2520円)
・民主党政権への伏流（前田和男、ポット出版、3360円)
・テルマエ・ロマエ I,II(ヤマザキマリ、エンターブレイン、各741円）
・傍らの男（高木敏次、思潮社、2310円)
・ネット帝国主義と日本の敗北 搾取されるカネと文化（岸博幸、幻冬舎新書、798円)
・奪われる日本の森 外資が水資源を狙っている（平野秀樹、安田喜憲、新潮社、1470円)
・おすもうさん（高橋秀実、草思社、1575円)
・乾隆帝の幻玉（劉一達、中央公論新社、3360円)
・卵をめぐる祖父の戦争（ベニオフ、ハヤカワポケットミステリ、1680円)
・見者ランボー（粟津則雄、思潮社、2940円)
・現象学の根本問題（ハイデッガー、作品社、5040円)
・カラー版 ヨーロッパ中世ものづくし メガネから羅針盤まで（フルゴーニ、岩波書店、3225円)
・日本語ほど面白いものはない（柳瀬尚紀、新潮社、1335円)
・ショパン 炎のバラード（コトロネーオ、集英社、2940円)
・優しいおとな（桐野夏生、中央公論新社、1575円)
・子規とその時代 坪内稔典コレクション第2巻（沖積舎、3675円)
・ユダヤ人の起源 歴史はどのように創作されたのか（サンド、浩気社／ランダムハウス講談社、3990円）
・フランス史 I・II＜中世 上下＞（ミシュレ、藤原書店、各3990縁)
・勝手にふるえてろ（綿矢りさ、文藝春秋、1200円)
・人生という作品（三浦雅士、NTT出版、2520円)
・渡りの足跡（梨木香歩、新潮社、1365円)
・残夢整理 昭和の青春（多田富雄、新潮社、1680円)
・世界のクワガタムシ大図鑑 全２巻（むし社、４万8300円)
・天地明察（冲方丁、角川書店、1890円)
・賜物（ナボコフ、河出書房新社世界文学全集II、2730円)
・明治大正昭和 不良少女伝 莫連女と少女ギャング団（平山亜佐子、河出書房新社、1995円)
・井上ひさし全芝居 その七（新潮社、6300円)
・初陣 隠蔽捜査3.5（今野敏、新潮社、1575円)
・坂東三津五郎 踊りの愉しみ（岩波書店、1995円)
・百年前の山を旅する（服部文祥、東京新聞出版部、1800円)
・空白の五マイル（角幡唯介、集英社、1680円)
・アメリカ連邦準備制度の内幕（アキシルロッド、一灯舎、2100円)
・墓標なき草原 上下（楊海英、岩波書店、3150円)
・なぜ危機に気づけなかったのか（ロベルト、英治出版、1995円)
・井伏鱒二・飯田龍太往復書簡（角川学芸出版、4410円)
・カチンの森（ザスラフスキー、みすず書房、2940円)
・ウラジオストクから来た女（高城高、東京創元社、1680円)
・死支度（勝目梓、講談社、1680円）
・20世紀を語る音楽 １・２（ロス、みすず書房、4200円、3990円)
・ジョージ・オーウェル日記（白水社、8820円)
・トーラーの名において シオニズムに対するユダヤ教の抵抗の歴史（ラブキン、平凡社、5670円)
・天使はなぜ堕落するのか 中世哲学の興亡（八木雄二、春秋社、5040円)
・昭和（ダワー、みすず書房、3990円)
・ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争 上下（ハルバースタム、文藝春秋、各1995円)
・モスクワ攻防戦（ナゴルスキ、作品社、2940円)
・大統領オバマやこうしてつくられた（ハイルマンほか、朝日新聞出版、3150円)
・おだやかな死（ボーヴォワール、紀伊国屋書店、1630円)
・だから、ひとりだけって言ったのに（カスティヨン、ハヤカワ書房、1890円)
・＜私＞時代のデモクラシー（宇野重規、岩波新書、756円)
・漢文スタイル（斎藤希史、羽鳥書店、2730円)
・世界で最も危険な書物 グリモワールの歴史（デイビーズ、柏書房、5040円)
・ナニカアル（桐野夏生、新潮社、1785円)
・大気を変える錬金術（ヘイガー、みすず書房、3570円)
・宇宙は何でできているのか（村山斉、幻冬舎新書、840円)
・神的批評（大澤信亮、新潮社、2100円)
・場所と産霊（ムスビ)(安藤礼二、講談社、2100円)
・自動車と移動の社会学（法政大学出版局、6195円)
・数の魔力（タシュナー、岩波書店、2940円）
・進化論はなぜ哲学の問題になるのか（勁草書房、3360円)
・原稿零枚日記（小川洋子、集英社、1365円)
・内訴録 細川護熙総理大臣日記（日本経済新聞出版社、2625円)
・毛沢東 ある人生 上下（ショート、白水社、2940円、3150円)
・星座から見た地球（福永信、新潮社、1575円)
・自転車の籠の豚（渡辺松男、ながらみ書房、2625円)
・新撰21（邑書林、1890円)
・進化論の時代（新妻昭夫、みすず書房、6800円)
・美の方程式（布施英利、講談社、1429円)
・ウィルバーフォース氏のヴィンテージ・ワイン（トーディ、白水社、2600円)
・小説のように（マンロー、新潮社、2400円)
・田中角栄の昭和（保坂正康、朝日新書、900円)
・木暮荘物語（三浦しをん、祥伝社、1500円)
・戦後論（伊東祐吏、平凡社、2600円)
・喪の日記（ロラン・バルト、みすず書房、3300円)
・島尾敏雄日記 「死の棘」までの日々(新潮社、2200円)
・私は生まれなおしている（スーザン・ソンタグ、河出書房新社、3200円)
・マイナー音楽のために（大里俊晴、月曜社、3200円)
・狂気の西洋音楽史（椎名亮輔、岩波書店、4600円)
・作曲の思想（小鍛冶邦隆、アルテスパブリッシング、2200円)
・ヤノマミ（国分拓、日本放送出版協会、1700円)
・初夜（マキューアン、新潮社、1700円)
・えーえんとくちから 笹井宏之作品集（PARCO出版、1600円)
・ハンターズ・ラン（マーティン／ドゾワ／エイブラハム、ハヤカワ文庫、1000円)
・抱影（北方謙三、講談社、1600円)
・サラの鍵（ロネ、新潮社、2300円)
・漂砂のうたう（木内昇、集英社、1700円)
・チロ愛死（荒木経惟、河出書房新社、1500円)
・白井晟一 精神と空間（青玄舎、2800円)
・SWISS（長島有里枝、赤々舎、5000円)
・秩父 山の民族考古（小林茂、言叢社、6800円)
・つながり（クリスタキス、ファウラー、講談社、3000円)
・藤森克彦（単身急増社会の衝撃、日本経済新聞出版社、2200円)
・崩壊（モヤ、現代企画室、2000円)
・正義論（ロールズ、紀伊国屋書店、7500円)
・アイルランド・ストーリーズ（トレヴァー、国書刊行会、2400円)
・明示と暗示（貞久秀紀、思潮社、2400円)
・越境あたまゲキジョウ（塚越祐佳、思潮社、2200円)
・新徴組（佐藤賢一、新潮社、2000円)
・広告の中の腕時計（ワールドフォトプレス、3048円)
・神話思考（松村一男、言叢社、6476円)
・日本 比較文明論的考察（アイゼンシュタット、岩波書店、全3巻、計9600円)
・弱い神（小川国夫、講談社、3800円)
・一週間（井上ひさし、新潮社、1900円)
・うつろ舟 ブラジル日本人作家 松井太郎小説選（松籟社、1900円)
・はやぶさ、そうしてまで君は（川口淳一郎、宝島社、1200円)
・世界を、こんなふうに見てごらん（日高敏隆、集英社、1300円)
・終わらざる夏 上下（浅田次郎、集英社、各1700円)
・参議院とは何か 1947～2010（竹中治堅、中央公論新社、2200円)
・今道友信 わが哲学を語る（かまくら春秋社、2800円)
・故郷のわが家（村田喜代子 新潮社 1785円）
・池澤夏樹個人編集 世界文学全集 短篇コレクションⅠ（河出書房新社 2835円）
・叫びと祈り （梓崎優著 東京創元社 1680円）
・グーグルに異議あり！（明石昇二郎 集英社新書 735円）
・昭和45年11月25日（中川右介著 幻冬舎新書 924円）
・ジョージ・ベストがいた（川端康雄著 平凡社新書 777円）
・精神の哲学・肉体の哲学（木田元、計見一雄著 講談社 1995円）
・デフレの正体（藻谷浩介著 角川oneテーマ21新書 760円）
・逆光（上・下）（トマス・ピンチョン、木原善彦訳 新潮社 各4620円）
・異星人の郷（上・下）（マイクル・フリン、嶋田洋一訳 創元ＳＦ文庫 各987円）
・華竜の宮（上田早夕里 早川書房 2100円）
・長谷川りん二郎画文集 静かな奇譚（求龍堂 3150円）
・諫早菖蒲日記 新装版（野呂邦暢 梓書院 2000円）
・ローベルト・ヴァルザー作品集１ タンナー兄弟姉妹（新本史斉ほか訳 鳥影社 2730円）
・リハビリの夜（熊谷晋一郎 医学書院 2100円）
・特攻 空母バンカーヒルと二人のカミカゼ（マクスウェル・テイラー・ケネディ著、中村有以訳 ハート出版 3990円）
・原爆の記憶 ヒロシマ／ナガサキの思想（奥田博子著 慶応義塾大学出版会 3990円）
・食のリスク学（中西準子著 日本評論社 2100円）
・サバイバーズ・クラブ（ベン・シャーウッド著、松本剛史訳 講談社インターナショナル 1890円）
・エコ亡国論（澤昭裕著 新潮社 756円）
・ういろう物語（山名美和子著 新人物往来社 2100円）
・お順 勝海舟の妹と五人の男（上・下） （諸田玲子著 毎日新聞社 各1680円）
・幕末銃姫伝－京の風 会津の花（藤本ひとみ著 中央公論新社 1785円）
・グラウンド・ゼロを書く 日本文学と原爆（ジョン・Ｗ・トリート著、水島裕雅、成定薫、野坂昭雄監訳 法政大学出版局 9975円）
・ぼくの、マシン ゼロ年代日本ＳＦベスト集成＜Ｓ＞（大森望編 東京創元社 1050円）
・エステルハージ博士の事件簿（アヴラム・デイヴィッドスン著、池央耿訳 河出書房新社 1995円）
・真宗と他者 （大桑斉著 法蔵館 2520円）
・閉塞感のある社会で生きたいように生きる（シューレ大学編 東京シューレ出版 1680円）
・生きるための自由論 （大澤真幸著 河出書房新社 1260円）
・我らが祖母は歌う（瀬川深著 朝日新聞出版 1575円）
・地のはてから（上・下）（乃南アサ著 講談社 各1680円）
朝日、北海道、毎日、読売（五十音順）の単純な抜粋である。
複数が挙げた本は、その旨記してある。
統計的なこと、あるいは、全体的な傾向を言ってもしかたないのだが、講談社や文春、新潮社、河出書房新社、みすず、筑摩、平凡社などの健闘が目立つ一方、岩波が案外少ないなあというのが正直な感想。
もし重複などがあったら教えてください。
★４人
・リーマン・ショック・コンフィデンシャル 上下（ソーキン、早川書房、各2100円)
★３人
・小さいおうち（中島京子、文藝春秋、1680円)
・パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い（黒岩比佐子、講談社、2520円)
・ピストルズ（阿部和重、講談社、1995円)
・いちばんここに似合う人（ジュライ、新潮社、1900円)
・日本政治思想史 十七～十九世紀（渡辺浩、東京大学出版会、3780円)
・夕暮の緑の光（野呂邦暢著、岡崎武志編 みすず書房 2730円）
★２人
・ことばの哲学 関口存男のこと(池内紀、青土社、1890円)
・権力の館を歩く（御厨貴、毎日新聞社、2625円)
・アカデミック・キャピタリズムを超えて アメリカの大学と科学研究の現在（上山隆大、NTT出版、3360円)
・闇の奥（辻原登、文藝春秋、1575円)
・俵屋宗達 琳派の祖の真実（古田亮、平凡社新書、819円)
・デフレの正体 経済は「人口の波」で動く（藻谷浩介、角川Oneテーマ21、760円)
・流跡（朝吹真理子、新潮社、1365円)
・俺俺（星野智幸、新潮社、1680円)
・読み解き「般若心経」(伊藤比呂美、朝日新聞出版、1680円)
・20世紀断層 野坂昭如単行本未収録小説集成 全５巻＋補巻（幻戯書房、各8820円)
・黒船前夜 ロシア・アイヌ・日本の三国志（渡辺京二、洋泉社、3045円)
・グーグル秘録（オーレッタ、文藝春秋、1995円)
・無縁社会 “無縁死”三万二千人の衝撃（文藝春秋、1400円)
・自我の源泉（テイラー、名古屋大学出版会、9975円)
・ジョルダーノ・ブルーノとヘルメス教の伝統（イエイツ、工作舎、10000円)
・神の素粒子（ハルバーン、日経ナショナルジオグラフィック、2400円)
・名文どろぼう（竹内政明、文春新書、730円)
・鳥を探しに（平出隆、双葉社、3990円)
・バウドリーノ 上下（エーコ、岩波書店、各1995円)
・量子の社会哲学 革命は過去を救うと猫が言う（大澤真幸、講談社、2310円)
・荒廃する世界の中で（ジャット、みすず書房、2940円)
・昔日の客（関口良雄、集英社、2310円)
・煙滅（ペレック、水声社、3360円）
・宇宙飛行士オモン・ラー（ペレーヴィン、群像社、1500円)
・世界史の構造（柄谷行人 岩波書店 3675円）
・二度寝で番茶 （木皿泉著、土橋とし子・絵 双葉社 1575円）
・高く手を降る日（黒井千次、新潮社、1470円)
・哲学者とオオカミ（マーク・ローランズ著 今泉みね子訳 白水社 2520円）
★１人
・現代語訳 榎本武揚 シベリア日記（平凡社ライブラリー 1470円)
・リュヴェルスの少女時代（バステルナーク、工藤正廣訳、未知谷、2100円)
・死体について 野間宏後期短篇集（藤原書店、2310円)
・日本再軍備への道 1945～1954年(柴山太、ミネルヴァ書房、9450円)
・日中国交正常化の政治史（井上正也、名古屋大学出版会、8820円)
・人間の安全保障 グローバル化する多様な脅威と政策フレームワーク（福島安紀子、4410円)
・イタリア広場（アントニオ・タブッキ、白水社、2310円）
・サハラ、砂漠の画廊 タッシリ・ナジェール古代岩壁画（野町和嘉、新潮社、3570円)
・半分のぼった黄色い太陽（アディーチェ、くぼたのぞみ訳、河出書房新社、2730円)
・模擬と新製 アカルチュレーションの明治日本（前坊洋、慶應義塾大学出版会、4200円)
・究極の田んぼ 耕さず肥料も農薬も使わない農業（岩澤信夫、日本経済新聞出版社、1575円)
・言い残しておくこと（鶴見俊輔、作品社、2520円)
・観光（ラープチャルーンサップ、ハヤカワepi文庫、840円)
・奪い尽くされ、焼き尽くされ（タワー、新潮クレストブックス、1995円)
・ロボット兵士の戦争（シンガー、NHK出版、3570円)
・ギリシア文明とは何か（手嶋義輔、講談社選書メチエ、1680円)
・文学のレッスン（丸谷才一、新潮社、1575円)
・マラルメ全集 I 詩・イジチュール（筑摩書房、1万9950円)
・失われた時を求めて １ スワン家のほうへ（プルースト、岩波文庫、945円)
・ユイスマンスとオカルティズム（大野英士、新評論、5985円)
・ひそやかな花園（角田光代、毎日新聞社、1575円)
・硝子の葦（桜木紫乃、新潮社、1680円)
・評伝 梶井基次郎 視ること、それはもうなにかなのだ（柏倉康夫、左右社、6615円)
・斉藤茂吉 あかあかと一本の道とほりたり（品田悦一、ミネルヴァ日本評伝選、3150円)
・子規の宇宙（長谷川櫂、角川選書、1680円)
・世界一空が美しい大陸 南極の図鑑（武田康男、草思社、1680円)
・神話から歴史へ 天皇の歴史01巻（大津透、講談社、2730円)
・伝統都市 全４巻（吉田伸之、伊藤毅編、東京大学出版会、各5040円)
・叢書「アナール 1919－2010」I（藤原書店、7140円)
・策謀家チェイニー 副大統領が創った「ブッシュのアメリカ」（ゲルマン、朝日新聞出版、2415円)
・僧侶と海商たちの東シナ海（榎本渉、講談社選書メチエ、1680円)
・子ども被害者学のすすめ（フィンケルホー編著、岩波書店、2835円)
・もしもし下北沢（よしもとばなな、毎日新聞社、1575円)
・大逆事件 死と生の群像（田中伸尚、岩波書店、2835円)
・江馬細香 化成期の女流詩人（門玲子、藤原書店、4410円)
・藝術の国日本 画文交響（芳賀徹、角川学芸出版、6090円)
・六〇年安保 メディアにあらわれたイメージ闘争（大井浩一、勁草書房、3360円)
・戦後日本人の中国像 日本敗戦から文化大革命・日中復交まで（馬場公彦、新曜社、7140円)
・ドストエフスキー（山城むつみ、講談社、3760円)
・TRIP TRAP（金原ひとみ、角川書店、1470円)
・異邦の香り ネルヴァル「東方紀行」論（野崎歓、講談社、2940円)
・ドイツ映画（ハーケ、鳥影社／ロゴス企画、4095円)
・老人の歴史（セイン、東洋書林、5040円)
・人生に大切なことはすべて絵本から教わった（末盛千枝子、現代企画室、2100円)
・小惑星探査機はやぶさ物語（的川泰宣、NHK出版生活人新書、777円)
・フリーフォール グローバル経済はどこまで落ちるのか（スティグリッツ、徳間書店、1890円)
・なにがケインズを復活させたのか？（スキデルスキー、日本経済新聞出版社、2100円)
・わたしは英国王に給仕した（フラバル、河出書房新社世界文学全集III、2310円)
・昼の家、夜の家（トカルチュク、白水社、2730円)
・馬鹿たちの学校（ソコロフ、河出書房新社、2520円)
・民主党政権への伏流（前田和男、ポット出版、3360円)
・テルマエ・ロマエ I,II(ヤマザキマリ、エンターブレイン、各741円）
・傍らの男（高木敏次、思潮社、2310円)
・ネット帝国主義と日本の敗北 搾取されるカネと文化（岸博幸、幻冬舎新書、798円)
・奪われる日本の森 外資が水資源を狙っている（平野秀樹、安田喜憲、新潮社、1470円)
・おすもうさん（高橋秀実、草思社、1575円)
・乾隆帝の幻玉（劉一達、中央公論新社、3360円)
・卵をめぐる祖父の戦争（ベニオフ、ハヤカワポケットミステリ、1680円)
・見者ランボー（粟津則雄、思潮社、2940円)
・現象学の根本問題（ハイデッガー、作品社、5040円)
・カラー版 ヨーロッパ中世ものづくし メガネから羅針盤まで（フルゴーニ、岩波書店、3225円)
・日本語ほど面白いものはない（柳瀬尚紀、新潮社、1335円)
・ショパン 炎のバラード（コトロネーオ、集英社、2940円)
・優しいおとな（桐野夏生、中央公論新社、1575円)
・子規とその時代 坪内稔典コレクション第2巻（沖積舎、3675円)
・ユダヤ人の起源 歴史はどのように創作されたのか（サンド、浩気社／ランダムハウス講談社、3990円）
・フランス史 I・II＜中世 上下＞（ミシュレ、藤原書店、各3990縁)
・勝手にふるえてろ（綿矢りさ、文藝春秋、1200円)
・人生という作品（三浦雅士、NTT出版、2520円)
・渡りの足跡（梨木香歩、新潮社、1365円)
・残夢整理 昭和の青春（多田富雄、新潮社、1680円)
・世界のクワガタムシ大図鑑 全２巻（むし社、４万8300円)
・天地明察（冲方丁、角川書店、1890円)
・賜物（ナボコフ、河出書房新社世界文学全集II、2730円)
・明治大正昭和 不良少女伝 莫連女と少女ギャング団（平山亜佐子、河出書房新社、1995円)
・井上ひさし全芝居 その七（新潮社、6300円)
・初陣 隠蔽捜査3.5（今野敏、新潮社、1575円)
・坂東三津五郎 踊りの愉しみ（岩波書店、1995円)
・百年前の山を旅する（服部文祥、東京新聞出版部、1800円)
・空白の五マイル（角幡唯介、集英社、1680円)
・アメリカ連邦準備制度の内幕（アキシルロッド、一灯舎、2100円)
・墓標なき草原 上下（楊海英、岩波書店、3150円)
・なぜ危機に気づけなかったのか（ロベルト、英治出版、1995円)
・井伏鱒二・飯田龍太往復書簡（角川学芸出版、4410円)
・カチンの森（ザスラフスキー、みすず書房、2940円)
・ウラジオストクから来た女（高城高、東京創元社、1680円)
・死支度（勝目梓、講談社、1680円）
・20世紀を語る音楽 １・２（ロス、みすず書房、4200円、3990円)
・ジョージ・オーウェル日記（白水社、8820円)
・トーラーの名において シオニズムに対するユダヤ教の抵抗の歴史（ラブキン、平凡社、5670円)
・天使はなぜ堕落するのか 中世哲学の興亡（八木雄二、春秋社、5040円)
・昭和（ダワー、みすず書房、3990円)
・ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争 上下（ハルバースタム、文藝春秋、各1995円)
・モスクワ攻防戦（ナゴルスキ、作品社、2940円)
・大統領オバマやこうしてつくられた（ハイルマンほか、朝日新聞出版、3150円)
・おだやかな死（ボーヴォワール、紀伊国屋書店、1630円)
・だから、ひとりだけって言ったのに（カスティヨン、ハヤカワ書房、1890円)
・＜私＞時代のデモクラシー（宇野重規、岩波新書、756円)
・漢文スタイル（斎藤希史、羽鳥書店、2730円)
・世界で最も危険な書物 グリモワールの歴史（デイビーズ、柏書房、5040円)
・ナニカアル（桐野夏生、新潮社、1785円)
・大気を変える錬金術（ヘイガー、みすず書房、3570円)
・宇宙は何でできているのか（村山斉、幻冬舎新書、840円)
・神的批評（大澤信亮、新潮社、2100円)
・場所と産霊（ムスビ)(安藤礼二、講談社、2100円)
・自動車と移動の社会学（法政大学出版局、6195円)
・数の魔力（タシュナー、岩波書店、2940円）
・進化論はなぜ哲学の問題になるのか（勁草書房、3360円)
・原稿零枚日記（小川洋子、集英社、1365円)
・内訴録 細川護熙総理大臣日記（日本経済新聞出版社、2625円)
・毛沢東 ある人生 上下（ショート、白水社、2940円、3150円)
・星座から見た地球（福永信、新潮社、1575円)
・自転車の籠の豚（渡辺松男、ながらみ書房、2625円)
・新撰21（邑書林、1890円)
・進化論の時代（新妻昭夫、みすず書房、6800円)
・美の方程式（布施英利、講談社、1429円)
・ウィルバーフォース氏のヴィンテージ・ワイン（トーディ、白水社、2600円)
・小説のように（マンロー、新潮社、2400円)
・田中角栄の昭和（保坂正康、朝日新書、900円)
・木暮荘物語（三浦しをん、祥伝社、1500円)
・戦後論（伊東祐吏、平凡社、2600円)
・喪の日記（ロラン・バルト、みすず書房、3300円)
・島尾敏雄日記 「死の棘」までの日々(新潮社、2200円)
・私は生まれなおしている（スーザン・ソンタグ、河出書房新社、3200円)
・マイナー音楽のために（大里俊晴、月曜社、3200円)
・狂気の西洋音楽史（椎名亮輔、岩波書店、4600円)
・作曲の思想（小鍛冶邦隆、アルテスパブリッシング、2200円)
・ヤノマミ（国分拓、日本放送出版協会、1700円)
・初夜（マキューアン、新潮社、1700円)
・えーえんとくちから 笹井宏之作品集（PARCO出版、1600円)
・ハンターズ・ラン（マーティン／ドゾワ／エイブラハム、ハヤカワ文庫、1000円)
・抱影（北方謙三、講談社、1600円)
・サラの鍵（ロネ、新潮社、2300円)
・漂砂のうたう（木内昇、集英社、1700円)
・チロ愛死（荒木経惟、河出書房新社、1500円)
・白井晟一 精神と空間（青玄舎、2800円)
・SWISS（長島有里枝、赤々舎、5000円)
・秩父 山の民族考古（小林茂、言叢社、6800円)
・つながり（クリスタキス、ファウラー、講談社、3000円)
・藤森克彦（単身急増社会の衝撃、日本経済新聞出版社、2200円)
・崩壊（モヤ、現代企画室、2000円)
・正義論（ロールズ、紀伊国屋書店、7500円)
・アイルランド・ストーリーズ（トレヴァー、国書刊行会、2400円)
・明示と暗示（貞久秀紀、思潮社、2400円)
・越境あたまゲキジョウ（塚越祐佳、思潮社、2200円)
・新徴組（佐藤賢一、新潮社、2000円)
・広告の中の腕時計（ワールドフォトプレス、3048円)
・神話思考（松村一男、言叢社、6476円)
・日本 比較文明論的考察（アイゼンシュタット、岩波書店、全3巻、計9600円)
・弱い神（小川国夫、講談社、3800円)
・一週間（井上ひさし、新潮社、1900円)
・うつろ舟 ブラジル日本人作家 松井太郎小説選（松籟社、1900円)
・はやぶさ、そうしてまで君は（川口淳一郎、宝島社、1200円)
・世界を、こんなふうに見てごらん（日高敏隆、集英社、1300円)
・終わらざる夏 上下（浅田次郎、集英社、各1700円)
・参議院とは何か 1947～2010（竹中治堅、中央公論新社、2200円)
・今道友信 わが哲学を語る（かまくら春秋社、2800円)
・故郷のわが家（村田喜代子 新潮社 1785円）
・池澤夏樹個人編集 世界文学全集 短篇コレクションⅠ（河出書房新社 2835円）
・叫びと祈り （梓崎優著 東京創元社 1680円）
・グーグルに異議あり！（明石昇二郎 集英社新書 735円）
・昭和45年11月25日（中川右介著 幻冬舎新書 924円）
・ジョージ・ベストがいた（川端康雄著 平凡社新書 777円）
・精神の哲学・肉体の哲学（木田元、計見一雄著 講談社 1995円）
・デフレの正体（藻谷浩介著 角川oneテーマ21新書 760円）
・逆光（上・下）（トマス・ピンチョン、木原善彦訳 新潮社 各4620円）
・異星人の郷（上・下）（マイクル・フリン、嶋田洋一訳 創元ＳＦ文庫 各987円）
・華竜の宮（上田早夕里 早川書房 2100円）
・長谷川りん二郎画文集 静かな奇譚（求龍堂 3150円）
・諫早菖蒲日記 新装版（野呂邦暢 梓書院 2000円）
・ローベルト・ヴァルザー作品集１ タンナー兄弟姉妹（新本史斉ほか訳 鳥影社 2730円）
・リハビリの夜（熊谷晋一郎 医学書院 2100円）
・特攻 空母バンカーヒルと二人のカミカゼ（マクスウェル・テイラー・ケネディ著、中村有以訳 ハート出版 3990円）
・原爆の記憶 ヒロシマ／ナガサキの思想（奥田博子著 慶応義塾大学出版会 3990円）
・食のリスク学（中西準子著 日本評論社 2100円）
・サバイバーズ・クラブ（ベン・シャーウッド著、松本剛史訳 講談社インターナショナル 1890円）
・エコ亡国論（澤昭裕著 新潮社 756円）
・ういろう物語（山名美和子著 新人物往来社 2100円）
・お順 勝海舟の妹と五人の男（上・下） （諸田玲子著 毎日新聞社 各1680円）
・幕末銃姫伝－京の風 会津の花（藤本ひとみ著 中央公論新社 1785円）
・グラウンド・ゼロを書く 日本文学と原爆（ジョン・Ｗ・トリート著、水島裕雅、成定薫、野坂昭雄監訳 法政大学出版局 9975円）
・ぼくの、マシン ゼロ年代日本ＳＦベスト集成＜Ｓ＞（大森望編 東京創元社 1050円）
・エステルハージ博士の事件簿（アヴラム・デイヴィッドスン著、池央耿訳 河出書房新社 1995円）
・真宗と他者 （大桑斉著 法蔵館 2520円）
・閉塞感のある社会で生きたいように生きる（シューレ大学編 東京シューレ出版 1680円）
・生きるための自由論 （大澤真幸著 河出書房新社 1260円）
・我らが祖母は歌う（瀬川深著 朝日新聞出版 1575円）
・地のはてから（上・下）（乃南アサ著 講談社 各1680円）
