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■MNT DE展 (5月24日で終了)

2008年05月25日 21時55分09秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 技術的に非常に卓越しているわけでもなければ、名の通った作家による作品でもないのに、なぜか印象に残る絵というものが、たまにあります。
 この展覧会は、鉢呂田実代さん、川嶋典子さん、佐々木美和子さんという女性3人による絵画展です。ひとり4、5点ずつを出品しています。
 展覧会の「MNT」は、3人の名前のイニシャルをつなげたものと思われます。また、川嶋さんは、木村富秋さん(独立美術、全道展会員)に絵を習っている方のようです。

 筆者の心をなごませたのは、鉢呂さんの「ときはかぜ」という、F50号の、縦の風景画です。
 モティーフになっているのは、北大構内の南門や、石造りの倉庫などが、ハルニレの木々の間に点在しているあたり。木々が高くそびえていますが、葉はついておらず、早春か晩秋のことと思われます。
 木の縦線を生かした構図もさることながら、すっかり暗くなってしまう直前の時間帯らしく、画面全体が、澄んで濃い青に覆われているのが、たぶん筆者の胸にひびいたのでしょう。

 川嶋さん、佐々木さんも、それぞれに個性ある絵を出品していました。
 川嶋さんは厚塗りで風景などを描写。写生よりも見た印象を大事にしていました。佐々木さんは、紙をコラージュのように貼り付けた支持体に水彩で花などを描いていました。黒の線が、輪郭にとどまらず自由に躍っていたのがユニークだと思いました。
 

08年5月20日(火)-24日(土) 10:00-18:00(最終日-17:00)
さっしんギャラリー(中央区南2西3、札幌信金地下 地図B)


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