松永伍一さんが死去 詩人、「日本農民詩史」(共同通信) - goo ニュース
松永さんの詩は不勉強にしてよく知らないのですが、美術にも見識が深く、「モンマルトルの枯葉―名画にまつわる三十一の短編小説」(アートヴィレッジ)や「フィレンツェからの手紙」(丸善ライブラリー)といった本も出しています。
前者は、男女の会話をメーンにした小説仕立ての絵画評論といったおもむきですし、後者は全編が書簡体でつづられています。
下のリンク先にも書いてありますが、読んだときには
「美術畑じゃなくて文学畑の人は、こうやって絵を見るのかあ」
と感心した記憶があります。
先年亡くなった宇佐見英治さんなど、こういうひろい素養を持つ文人的な美術愛好家がほんとうに減ってきた気がします。
美術の裾野-という観点でいくと、あんまり内輪の人と思想ばかりで固まるのもなあ…と思うのです。
ご冥福をお祈りします。
■アートな本棚(2001年)
詩人で評論家の松永伍一さんが3日午前0時7分、心不全のため東京都練馬区の病院で死去した。77歳。福岡県出身。葬儀・告別式は密葬で行い、後日しのぶ会を開く。詩人丸山豊と出会い、詩誌「母音」に参加。中学教師を経て上京し、詩作のほか文学、美術などの幅広い評論をした。「日本農民詩史」で毎日出版文化賞特別賞。著書に「底辺の美学」など。子守歌研究でも知られた。
松永さんの詩は不勉強にしてよく知らないのですが、美術にも見識が深く、「モンマルトルの枯葉―名画にまつわる三十一の短編小説」(アートヴィレッジ)や「フィレンツェからの手紙」(丸善ライブラリー)といった本も出しています。
前者は、男女の会話をメーンにした小説仕立ての絵画評論といったおもむきですし、後者は全編が書簡体でつづられています。
下のリンク先にも書いてありますが、読んだときには
「美術畑じゃなくて文学畑の人は、こうやって絵を見るのかあ」
と感心した記憶があります。
先年亡くなった宇佐見英治さんなど、こういうひろい素養を持つ文人的な美術愛好家がほんとうに減ってきた気がします。
美術の裾野-という観点でいくと、あんまり内輪の人と思想ばかりで固まるのもなあ…と思うのです。
ご冥福をお祈りします。
■アートな本棚(2001年)