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■metamoric animal XI wood carving (3月18日まで)

2007年03月17日 07時57分00秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル
 展覧会名はmetamoric animal XI wood carving “Tasting”&“BAZAR”
 動物を擬人化して彩色した木彫と、それをしゃれた写真に撮影したものを、同時に展示することで、独自の空間をつくりだす北広島の山本祐歳さんの個展。
 この春まで1年間、JR北海道の車内誌に採用されていたので、目にした方も多いのではないでしょうか。
 今回の個展は、旧作の木彫・写真もありますが、新作は、絵(アクリル画)と木彫の組み合わせがメーンになっています。
 「降る」と題されたシリーズで、「冬に降る」「春に降る」「夏に降る」「秋に降る」の4作。
 縦に細長い、L字型の板の、壁側の部分にアクリル画が描かれ、動物の木彫が板の上に立ったり、すわったりしています。冒頭の画像は「冬に降る」。動物は、コートを着たユキヒョウです。
 なお、「春」はラブラドール・レトリーバー、「夏」はキリン、「秋」は馬です。

 あえて写真に撮るという行為を介在させることで虚実ないまぜになった情景を提出してきた山本さんですが、今回はそういうヒネリのない、ストレート路線。いわば直球勝負です。
「見に来た人に、ひとつのビジュアルとして見てほしい。それぞれ、これまでの写真みたいな、ひとつの情景として見てもらえれば」
と山本さん。
 なるほど。コートを着たユキヒョウは、塔の前で恋人との別れ話を思い出しているんでしょうか(←勝手な想像)。

 前回、紀伊國屋書店ギャラリーでも多くの絵画が展示されていましたが、あのときはパステル画で、アクリルは初めてだそうです。
 会場にはほかに、スーツを着たシマウマや、着流し姿のライオン、ネコのジャズバンド、ドレス姿の鳥などもいて、楽しいです。
 昔の個展のようすを映像で流すということも、しています。

 なお、おなじ会場で、来月、ワークショップを行います。
 wood curving WORK SHOP=4月14日(土)・28日(土)13:30-16:30、材料費込み、2日間で3500円
 先着10人までですが、すでに7人ぐらいまで埋まっているようです。申し込みは、山本さんのサイトからでもできると思います(下にリンクあり)。お早めに。
 会場には、ちょっと体験できるよう、材料なども置いてありました。
 へーっ。小学校で木版画を作るときに使った彫刻刀セットでOKなんですね。


3月13日(火)-18日(日)12:00-20:00(初日14:00-、最終日-18:00)
HOKUSEN GALLERY ivory(中央区南2西2、NC HOKUSENブロックビル4階 地図B)

サイト

2006年9月の個展


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
アニマルカービング? (エゾ三毛猫)
2007-03-18 07:52:30
見に行った時、丁度山本祐歳さんが
作品を制作していらっしゃいました。
あの姿を見ると、アーティストというよりも
木彫り職人がふさわしいのかも。

どの動物達も、立ち姿が粋なんですよね。
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立ち姿 (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2007-03-18 10:25:01
山本さんの作品は、けっこう和服が多いんですよね。
作品をとりまくシチュエーションとか設定が大事なので、和服を着せると、そういうものが出しやすいというのはある…と、ご本人がおっしゃってました。

その意味では、彫刻の主流とはまったくちがうんですよね。裸婦などの彫刻は、人間そのものの追究であって、シチュエーションとは関係ないですからね。
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