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■Rie Kawakami -Flat and Dynamism Project 川上りえ フラット・アンド・ダイナミズム・プロジェクト(2023年7月9日~8月2日、札幌)

2023年12月22日 22時33分44秒 | 展覧会の紹介-現代美術
 鉄の彫刻や立体造形、インスタレーションといった分野で精力的に制作・発表を続けている石狩市の川上りえさんが、2023年夏にモエレ沼公園の園内で行ったプロジェクト。
 初日に行ったにもかかわらず、紹介するのを失念していまして、申し訳ございません。

 この日は好天で、市民参加のワークショップも行われていました。

 モエレ沼公園の公式サイトから引用します。

本プロジェクトは木々の幹に塗布する青色によって、太古の時代、そこに存在していたかもしれない水面を表現し、地球の呼吸の可視化を試みるものです。プロジェクト展示期間中は、海の噴水を囲むカラマツの木々に細く青い線が描かれ、完成時には林の中に水平面が広がります。カラマツ林の凛とした空間に身をおき、地球の呼吸に思いを馳せる一時をお楽しみください。




 というわけで、大がかりでありながら、とてもシンプルで、想像力を喚起させるプロジェクトだったといえそうです。
 ここが海の底だったかもしれない太古への想像力…
(それは、札幌国際芸術祭2017での伊藤隆介作品にも通じるものがあります)

 いささか人工林の薫りが強い、つまり、大自然という感じがあまりしない直線的な一帯ではありますが、歩きながら目を細めると、大昔の姿が、キャンパーで



 モエレ沼公園でのアートは「ガラスのピラミッド」とその周辺で展開される場合が大半で、それ以外の野外空間が会場になったという点でも珍しいといえます。

 下のリンク先にはありませんが、2003年頃に川上りえさんは、当時あった「ギャラリーたぴお」の空間全体を使い、鉄線の彫刻を張り巡らせたことがありました。それは、人間の目の高さに水平線を模したような形状の輪がギャラリーの端から端までを覆い、まるで鑑賞者自身が半分水面下に潜っているかのような感覚に陥るようなインスタレーションでした(分野は異なりますが、米田知子にそのような写真のシリーズがあったことを記憶しています)。
 その話を作者にしたら
「そんな古い話、ヤナイさん以外に誰も覚えてないですよ」
と一笑に付されてしまいました。


2023年7月9日(日)~8月3日(木)午前7時~午後10時、会期中無休
モエレ沼公園カラマツ林=海の噴水エリア(札幌市東区モエレ沼公園)


https://erikartgallery.wixsite.com/riekawa

参考 □artscape キュレターズノート https://artscape.jp/report/curator/10186084_1634.html

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