まほろば自然博物館

つれづれに、瀬戸のまほろばから自然の様子や民俗・歴史や見聞きしたおはなしをしたいと思います。

冬戯れてまばたきもせぬ仁王かな

2021年01月11日 | 時には日々是日

 さぬき市地方は、気圧の谷や湿った空気の影響で概ね曇っていた。気温は0度から7度、湿度は72%から62%、風は3mから1mの西北西の風が少しばかり。明日の12日のさぬき市地方は、低気圧や寒気の影響で曇り、明け方は雪が降る見込みらしい。

 

 113/65/79 36.1c-99% 62.6Kg 17.7c-35%-1028hPa 体調に変化はない。

 

 今日は奥方がお休みだもので、私も7時過ぎまで寝てしまっていた。隣の部屋で寝ているものを物音を立てて起こすのもかわいそうだしと、じっと我慢で寝ていたものだった。

 

 相変わらずのデスクワーク。バイタルサインは日本語で「生命(vital)の兆候(sign)」と訳され、人間の生命活動における重要な指標である。医療福祉の現場においては「バイタル」と略されることもある。主に「呼吸」「体温」「血圧」「脈拍」の4項目を基本とするが、救急医療現場や集中治療室などではさらに「意識レベル」「尿量」の2つを含めた6項目をバイタルサインと称することもある。

 

 最近は体重も落ち着いてきていて、特に問題はない。

 

 でも、こんなことばかりやっていると、ますます肩こりがひどくなってきて耳が詰まってしまうようで気分が悪い。でも、夏場には同じようなことをやっていてもなんともなかったのに・・・。

 

 そこで気分転換にドライブに出た。国道377号を西に進んでいるところ。間もなく東かがわ市五名からさぬき市多和兼割に抜けるところ。

 

 で、付いたところは大窪寺。これは「手水場(ちょうずば)」で手や口を洗うところだが、ここには「こころを洗え」と書いてある。

 

 ここは毎年、この時期になると、こんな風になる。

 

 境内もうっすらと雪化粧。さすがにお遍路さんの姿はない。

 

 納経所前の手水場もご覧の通り。

 

 これは水掛地蔵の水場であるが、ここには「宝暦十辰年十月」と刻まれているが、江戸時代中期の寄進になるもの。このあたりでは古い方の石造物である。

 

 納経所の正面に、こんな「歌」があった。「八十(やそ)あまり 寺をめぐりて大窪寺 このまま大師に帰依しまつらむ」詠み人は「覚次」であろうか。”お大師さんに帰依しまつる”から「南無大師遍照金剛」とお唱えするんだなぁと眺めていたが、では、お大師さんは何に帰依していたのだろうかと、ふと、考えた。空海さんが「南無大師遍照金剛」と称えた筈はない。

 

 この忍者のような指をしているのが「大日如来」である。真言宗系のお仏壇の中央におまつりされている如来さんである。宇宙全体を象徴しているほとけさまらしい。空海さんが、この大日如来に帰依していたかというと、そうでもない。

 

 実は、大日如来の先生が「阿弥陀如来」であって、空海さんは、この阿弥陀如来に帰依していたのである。それだから、先日の「空海の こころのうちに咲く花は みだよりほかに知る人はなし」という歌が詠まれているのである。自力修行ができる人は大日如来に任せ、自力修行ができない人は阿弥陀如来にお任せしたらしい。そういう説もあるらしい。

 

 この石仏群は、納経所から大師堂に向かう山側にある「ミニ四国霊場」の本尊仏で、裏山にあったものが大師堂建設の時に、ここに移されたものだが、その中に一つだけ異質なものが混じっている。これが「二丁石」と呼ばれる「みちしるべ」の石仏である。「大窪寺まであと二丁(218m)ですよ」という石仏である。どういう経緯で、ここに運ばれてきたものだろうか。

 

 今日の掲示板はこれ。「踏まれても根強くしのべ福寿草 やがて花咲く春は来るなり」というもの。誰の歌かは不詳で、道歌だとされている。他人の無礼や侮辱に対して、すぐに怒りを爆発させて己を忘れるのは、小丈夫(しょうじょうぶ)の成せる技である。小丈夫の前途には、決して花咲く春はない。”踏まれも踏まれても、耐え忍んで待っていると、やがてには花も咲く春が来るのだよ”というているのである。また、歌自体にも様々なバリエーションが見受けられる。
(例)踏まれても根強く生きよ道芝のやがて花咲く春も来るらん
   踏まれても根強くしのべ道芝のやがて花咲く春もくるらん
   踏まれても根強く生きよ道芝のやがて花咲く春もくるらん
   踏まるとも根強く生きる道草のやがて花咲く春も来るらん
   踏まれても根強く忍べ道芝のやがて花咲く春は来ぬべし     etc

 

じゃぁ、また、明日、逢えたら、いいね。


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