善然寺よもやまばなし

横浜の浄土真宗本願寺派(お西)のお寺です。
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それぞれの阿弥陀さまの巻

2015-09-08 | Weblog

更新をすっかり忘れていました娘です。

 

本日は坊守が築地へ研修会に行っています

さて、先月後半に参加した上毛組(こうげそ)の子ども会の思い出をすこし

 

初めて参加するので、参加者の子どもはもちろんのこと、スタッフの先生方とも初対面

「よそ者の私が入っていいのだろうか…」という不安を抱えたまま開会式が始まりましたが

自己紹介を終え、子どもたちの輪に加わっているうちに自然と緊張がほぐれていきました

 

その中で、印象に残った班活動は「阿弥陀さまを描こう!」というもの。

東京教区の子ども会でも、同じ題材で子供たちに班活動を行ったことがあります

毎回、大人をハッとさせてくれる素晴らしい作品が出来上がるのでワクワクしていました

 

ところが、なかなか絵を描きはじめない班がいくつか・・・

阿弥陀さまは本堂の真ん中にいらっしゃるから見てごらん~」と促しても

大きな白い紙を前に、少し躊躇している様子。

阿弥陀さまを見ては、紙の前に戻り…他の班の様子を見ては、また躊躇してしまう。。

学校とは違う雰囲気、違う仲間、違う大人に囲まれて緊張していたのでしょうか

なかなか、初めの一歩を踏み出すことができず時間ばかりが過ぎていきます。

 

あまり、スタッフが出しゃばってはいけない…ということは重々承知しているのですが

「白紙のまま発表の時間になったらどうしよう」と私も段々焦ってしまいました。

ペンを持ち、紙の前で悩む子たちと、周りで遊んでいる子たちを呼んで

「阿弥陀さま、立ってた?座ってた??」

「頭はどんな形だった?手はどうだった??服はなんだか難しそうだね~」と話しながら阿弥陀さまの姿をみんなで一緒に再確認

それから「じゃあ、この大きな紙にどどんな阿弥陀さまを描く?顔から描いてみる??」と少しだけ誘導。

大きな紙に絵を描くことに躊躇っているのか、子供たちから「このくらいの大きさ?」と何度も確認されましたが

「失敗しても大丈夫だよ!好きなように描いていいよ~」と伝え、見守っていると…ようやくペンが動きはじめました。

 

「頭のポツポツ大きすぎるかな?」

「目は閉じてるの?どうなってる?」

「色どうする??」

と、みんなで相談しながら徐々に作業が進行していきます。

そして、各班の描いた阿弥陀さまがこちら(作業途中のものです

 

「大丈夫かな…完成するかな…」と不安だったことが嘘のよう。

どの班も個性豊かで見事な阿弥陀さまが出来上がりました

 

顔の輪郭から描く子がいれば、頭のポツポツから描く子もいる。

色も黄色(金色)だけじゃなく、カラフルだったり…と、同じ阿弥陀さまを描いていますが、その表現方法は実に様々でした。

初めは「どう描いていいか分からない」と悩んでいた子たちも、ペンが進むにつれ

「こうしよう!「」ああしよう!」とアイデアがどんどん湧いてきたようです。

その姿を見ていて「上手く描こう!という殻を破ったその先に、楽しさがあるのかな」と感じました。

 

子供たちにとって、

・阿弥陀さまがどんな仏様なのか

・お寺や本堂ってどんな所なのか

・お経って何が書いてあるの

・お坊さんって何をする人なのか

といったことは難しく、まだ分からない子もいると思います。

 

それでも「夏にお寺に泊まったな~阿弥陀さまを描いたな~」という思い出が

それぞれの心に、少しでも残ってくれたら嬉しいことだなと思いました。

 

最後になりましたが、上毛組の皆さまには2日間大変お世話になりました。

貴重な機会をありがとうございました

それでは、長くなりましたが、今日はこれにて。

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