部屋を掃除してたら、物陰に隠れていた例のあの黒いGが出てきた。
Gホイホイの網の手から逃れた、優秀な一派と思われる。
余りの突然のことで一瞬冷静さを失ったが、手にしていた掃除機で部屋のコーナーに追いつめて吸い込んでやろうと思った。
だが相手も素早い。
逃げ切ったつもりでいただろうが逃げた方向が悪かった。
部屋のコーナーへ向かって逃げたのだ。
一瞬のスキを逃さず掃除機で吸い込もうとしたが、強い衝撃を与えてしまったようで、コーナーのところで即死してしまった。
コーナーで息絶えたしまった黒G。
掃除機の吸込み口をストレートタイプに替え、吸い込んで一件落着。
大岡裁きではないが、可哀そうなことをしたという感情は無く、むしろ何かいいことをして晴れ晴れとした気分になった。
黒Gとか、カメムシなどを退治したときは、少しは世の中のために役に立ったのでないか、と自分自身を褒める。
桃太郎さんが、鬼ヶ島の鬼を退治したときの快感が何となくわかるジジなのであった。