難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

中途失聴・難聴者協会の予算要望(3) 手話講習会の役割

2008年07月11日 14時56分14秒 | 生活
中途失聴・難聴者向けの手話講習会は、通訳養成の手話講習会ともちろん異なる。
難聴者の自立支援のエンパワメント事業になる。どういう性格の事業のものか考えたい。
つまり、社会参加促進事業なのか、個別給付の生活訓練事業なのかということだ。


ラビット 記
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※ 東京都が、指導者養成コースに
東京都中途失聴・難聴者対象手話講習会は、目的が手話の獲得だけではないこと。
2005年7月に中途失聴・難聴者手話講習会の受講生89名のアンケートの結果は、
1.中途失聴・難聴者が学べるように配慮されている 84.3%
2.同じ障害を持っている人と学べること 89.9%
3.講師や助手に、中途失聴・難聴者がいること 77.5%
4.自分の知らなかった情報が学べること 77.5%
5.福祉や社会について学べること 57.3%

何が得られたかについては、
1.同じ障害を持っている仲間と出会えたこと 88.8%
2.手話を学んで世界が広がったこと 80.9%
3.福祉制度のことが分かった 47.2%
4.いろいろな歩調システムがあることを知った 50.6%
5.社会で生きる力が得られた 51.7%

となっており、手話の学習を通じて、中途失聴・難聴者としての主体性、自立意識が芽生え、社会資源の利用を通じて自立支援の意欲を持ったことが分かります。

私たちが要望しているのは、中途失聴・難聴者対象の手話講習会の講師の養成ですが、東京都手話講習会指導者養成講座の目的と明らかに違います。指導者コースは通訳養成のためですが、難聴者自身のエンパワメントのためです。
一緒に養成は出来ない、当然予算は別枠で確保して欲しい。



中途失聴・難聴者協会の予算要望(2)

2008年07月11日 10時12分19秒 | 福祉サービス
2 中途失聴・難聴者対象のコミュニケーション学習支援事業に関する要望
 当協会は地域の中途失聴・難聴者の組織と共に、地域での中途失聴・難聴者に対するコミュニケーション学習支援の改善を訴えています。しかし、中途失聴・難聴者のコミュニケーション学習に対する支援はほとんど実施されていない状況にあります。そのような中、東京都で現在実施いただいている中途失聴・難聴者対象のコミュニケーション学習支援の役割はきわめて大きなものがあります。東京都の中途失聴・難聴者対象のコミュニケーション学習支援の継続・拡充を改めてお願いします。

(1)中途失聴・難聴者対象の手話講習会をこれまで通り継続実施してください。
 前年度と同様の要望です。中途失聴・難聴者対象の手話講習会を30年以上にわたり実施いただいていることに感謝いたします。中途失聴・難聴者が自分自身のコミュニケーション手段として手話を学び、手話によるコミュニケーションが出来るようになることの意味は計り知れないものがあります。しかし、現在地域で実施されている手話講習会の多くはきこえる人が対象で手話通訳者の養成が中心となっており、中途失聴・難聴者が自らのコミュニケーション手段を学ぶ場とはなっておりません。中途失聴・難聴者が手話を学ぶためには、要約筆記などの聞こえのためのサポートが必要です。又、中途障害からの立ち直りのためには同じ障害を持ったもののピアー・サポートが欠かせません。高齢化社会の進展で、高齢難聴者も増えてきております。東京都中途失聴・難聴者手話講習会はこのニーズに対応いただいている非常に大切な講習会です。今後も東京都主催の中途失聴・難聴者手話講習会を継続・拡充いただくようお願いいたします。

(2)中途失聴・難聴者手話講習会の指導者養成を実施してください。
 前述のとおり、中途失聴・難聴者対象の手話講習会は、聞える人を対象とした、又通訳養成を目的とした手話講習会と異なった配慮が必要です。私たちに学習しやすい手話の講義と共に、講師・助手によるピアーカウンセリングが必要です。又、講師・助手のロール・モデルとしての重要性もあります。東京都の中途失聴・難聴者の手話講習会の充実、又地域での中途失聴・難聴者対象の手話講習会実施の基盤整備として、現在の東京都手話通訳者等養成講習会の指導者クラスに中途失聴・難聴者対象の手話講習会指導者養成コースを設けてください。

(3)中途失聴・難聴者対象の読話講習会などのコミュニケーション学習支援事業を充実してください。
 前年度と同様の要望です。手話学習と同様、中途失聴・難聴者にとって重要な読話によるコミュニケーション学習、補聴器の活用、ITリテラシー向上のための講習会は、学習ニーズは多いにもかかわらず地域での事業実施はなかなか進展しておりません。特に読話講習会は講師の確保など地域での実施が困難な面があります。現在東京都で実施いただいている読話講習会を今後も継続いただく様お願いします。
 その他補聴器の活用、ITリテラシー向上のための講習会実施についても、東京都の広域事業としての実施のための予算化をお願いいたします。
(続く)


ラビット 記



中途失聴・難聴者協会の予算要望項目(1)

2008年07月11日 10時10分50秒 | 福祉サービス
2009年度予算についての懇談会」要望

特定非営利活動法人 東京都中途失聴・難聴者協会

1 障害者施策への当事者参加に関する要望
  昨年、一昨年と同様の要望です。障害者自立支援法は、障害福祉計画の策定にあたって、市町村においては住民意見を反映するため必要な措置を講ずること、また都道府県においては障害者施策推進協議会の意見を聞くことを規定しております。残念ながら私たち中途失聴・難聴者の代表は、東京都障害者施策推進協議会に委員を出せておらず、東京都の障害福祉計画に意見を出す場を持っておりません。又、今年度予定されている「障害者の生活実態」調査の検討委員会にも参加が出来ていません。国連障害者権利条約にも規定されている通り、障害者に関する施策の策定には障害当事者の参加が非常に大切と考えます。つきましては、東京都の障害者施策の策定の場への私たちの参加、意見表明について最大限のご配慮をお願いします。

※手話を母語とするろう者と日本語を話せる難聴者、中途失聴者とでは違う障害という認識を持っていますか。

※同じ聴覚障害でありながら、お互いに話せない障害を持つことから、コミュニケーション方法の学習、障害受容に対する強烈な要求を持っていることを理解していますか。
(続く)


ラビット 記


都予算交渉と社会教育論レポート2回目

2008年07月11日 07時31分47秒 | 福祉サービス
080710-190326.jpg昨夜の東京都予算交渉は、初戦はまだ具体的打開を見いだすには至らなかった。

しかし、私たちの熱意と迫力のある訴えにより、福祉課長が必要があれば再度懇談の場を設けたいと言われたので、今後の折衝に含みを残すところとなった。
選挙の近い与党議員と制度を止めたい当局との駆け引き、真の難聴者のためのコミュニケーション支援制度の実現を目指す我々。
まだまだ運動は続く。

カナダにいる間にレポートを出さなければならなかったのが帰国してすぐに出すからと締め切り延長したのが昨日、休む間もなく次のレポートの締め切りが15日。朝4時半に起きて取りかかっている。

レポートの最後を見ると参考図書を読破しなければならない見たいで一夜漬けみたいにはならないのが厳しい。


ラビット 記