難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

障害者基本法改正に消極的な政府に

2011年02月17日 23時15分33秒 | 難聴一般
障害者基本法改正案要項はこの1年間の推進会議の議論の内容を反映していない。
(1)政府は、2007年に国連において署名した障害者権利条約を国際公約として、真摯に取り組む責務がある。
国際公約守らないで「平成の開国」は出来ない。

世界で障害者の権利条約を批准した国が100カ国を越えている。障害者の権利条約の内容は国際標準だ。

(2)障害者権利条約を批准するための法整備を目的とする制度改革推進本部はすべての大臣がメンバーであり、その元で推進会議が運営されて、一次意見、二次意見が提出された。
一次意見は「障害者制度改革の推進の基本的な方向」は閣議決定となっており、全省庁を拘束する。

議会政治、民主主義の上でもこの意見に添って法制化するのがまっとうではないか。
権利の客体から主体へと、基本法の抜本改革が求められるのに、現行法と比較したらその範囲を超えられないではないか。

(3)情報アクセス、コミュニケーション支援がほとんど記述がなく、現行法のままで対応しようとしていることに怒りを禁じ得ない。

コミュニケーション支援がないということは人としての尊厳が踏みにじられるということだ。目の前にいる人の言うことが分からない、話が出来ない。すると相手から無視される。聞こえる人は別に困らないので無視する。障害者の自尊心、尊厳は大きく傷つけられる。

聞こえない人々、発声が出来ない人々、目の見えない人々はこの人としての尊厳が毎日の生活、職場で繰り返されているのだ。

情報アクセスは日々の生活が目で見えるのもの、耳で聞くもので成り立っている。機器の操作をしてテレビの放送、新聞、インターネット、駅の切符自動販売機から病院の呼び出しまですべてだ。障害のあるためにこれらが利用できない人々がいる。

きちんと障害のある人に情報の利用を保障することは生活を保障することになる。これが情報アクセス権。


ラビット 記

補聴器の自立支援法給付の再申請

2011年02月17日 18時41分10秒 | 難聴一般
遺失した補聴器がどうにも出てこないので、補聴器店に相談したところ、市役所に相談してはと助言を受け、障害者福祉課に電話した。

すると、1回限りということで再給付の申請が出来ることになった。同じ機種という条件だ。

やれやれ、使わないときの補聴器の管理をしっかりしよう。あるいはずーっと付けておくかだ。スイッチを入れないでも。
右耳側の耳穴はだいぶ乾燥してきた。あっ、イヤーモールドの申請とFMシステムの申請も出来たらいいが。


ラビット 記

総合福祉法部会での厚生労働省の『反論』(6)

2011年02月17日 12時54分27秒 | 難聴一般
精神医療は、認知症の高齢者の急増など特別なものではなくなっている。
鬱や統合神経失調症など一般の人も多くかかる。

人権を尊重したきめ細かい対応が必要だ。


ラビット 記
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7 「医療」合同作業チーム報告書について
【総論】
障害者基本法改正に当たって厚生労働省が第28回推進会議に示していた主な留意点等
・ 精神障害者に係る地域移行の促進と医療における適正手続の確保
○ 現在も、医療の必要性や法に基づく適正な手続により入院医療が行われているところ。

・ 健康、医療及び精神障害者に係る地域移行の促進と医療における適正手続の確保
○ 精神医療のあり方については、現在、「障害者制度改革の推進のための基本的な方向について」(平成22年6月29日閣議決定)を踏まえ、「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」において検討を開始したところ

合同作業チームの報告のポイント
○ 障害者基本法改正について、いわゆる「社会的入院」の解消、医療保護入院に係る同意を含む「保護者制度」の解消、適正手続の確保、精神医療の質の向上、一般医療における問題点の解消について、根拠となる規定を設けること。

○ 精神医療の法体系のあり方については、一般医療と区別せずに適正手続法を設けるべきとの意見と、精神医療に特化した法律を存置すべきとの意見。

○ 精神病院における認知症患者については、削減した精神病床を認知症患者に転換することを認めるべきでないとの意見と、精神科医は専門的観点から対応すべきとの意見。

厚生労働省の主なコメント
○ 現在、厚生労働省において、障がい者制度改革推進会議の第1次意見を受けた平成22年6月29日の閣議決定に基づいて、社会的入院の解消については平成23年内に、強制入院等のあり方等については平成24年内を目途に結論を得るべく検討を進めています。

○ 具体的には、厚生労働省内に設けられた関係者等から構成される「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」において、
① 平成22年9月から12月にかけて、社会的入院の観点も含め、認知症と精神科医療について議論を行い、12月22日に中間とりまとめを行ったところであり、今後、中間とりまとめの具体化を目指して検討を進めることとしています。
② 平成22年10月からは、保護者制度・入院制度について議論を開始したところであり、今後、保護者制度について平成23年夏を目途に検討を行い、その後、入院制度のあり方についても検討を進めて、全体について平成24年内を目途に結論を得ることを目指しています。

障害者の新燃岳  地中にはマグマが堆積している

2011年02月17日 12時50分50秒 | 難聴一般
障害者の権利を何故主張するか。それは人としての尊厳を踏みにじられているからだ。

障害が機能障害を持つ人が社会の態度や障壁との相互作用によって起こるという認識は人類の到達点だ。
障害者権利条約は世界中で批准されている。その内容は国際標準だ。

それが、今の日本で実現しないというのは社会経済構造に起因する。厚生労働省は施策を実現する予算がないと明言した。予算がないのではない、予算の使い道がおかしいのだ。
ここにいたって障害者問題が極めて政治的な問題になる。障害者、高齢者、女性、児童の人権を守るのに予算を使うか、240兆円の内部留保を持つ企業に減税するか、1機140億円の戦闘機を買うか、主権者の国民の議論が必要だ。
手話通訳等事業の予算は国と地方を合わせても数億円しかない。


ラビット 記

ICFの改正提案を報告-難聴者支援サービスにも。

2011年02月17日 00時10分27秒 | 難聴一般
ICFは介護福祉士国家試験の重点学習事項だった。
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2001年からもう10年経っているから、改訂版が出るのかなと思う。
しかし、ICFモデルに沿った介護支援サービスが介護保険制度で実施されているが、障害者分野、それも聴覚障害者分野では何もないのではないか。
きちんと理解したいが相談する相手もいない。いや、佐藤久夫総合福祉法部会長がICFの専門家だった。こんど聞いてみよう。
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ラビット 記
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ICFの改正提案を報告- 生活機能分類専門委
社会保障審議会統計分科会生活機能分類専門委員会(委員長=大橋謙策・ ソーシャルケアサービス従事者研究協議会代表)の第10回会合が2月16日に開かれ、昨年10月にカナダのトロントで開かれた「WHO-FICネットワー ク会議」の議事を厚生労働省の担当者が報告した。生活機能分類を議論するグループでは、人間の生活機能と障害の分類法として2001年に作成された ICF(国際生活機能分類)を改正する提案が了承されたと説明した。
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WHO-FIC(WHO国際分類ファミリー)は、ICFやICD(国際疾病分類)などWHO(世界保健機関)が決めた諸分類の総称。WHO-FICネット ワーク会議では、WHOの研究協力センター(各国の分類・統計に関する国立の研究所)の長や担当者などが毎年集まってWHO-FICについて議論し、 WHOへの技術的な助言などをまとめている。
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今回の改正提案は、 ICFに文言を加えるなどして07年に作成された派生分類「ICF-CY」(国際生活機能分類-児童版)と共通する部分について、15項目の文言を ICF-CYに合わせて修正するもの。厚労省によると、トロントでのネットワーク会議では、生活機能分類グループがこの改正提案を了承し、近くWHOが改 正されたICFを正式に公表するという。
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またこの日の会合では、厚労省が今年1月にICFの普及・ 啓発を目指したシンポジウムを開催したことを報告した。このシンポジウムで講演した大川弥生委員(国立長寿医療研究センター研究所生活機能賦活研究部長) はICFについて、「『専門職教育のテキストに間違ったことが書かれている』との問い合わせがある」とした上で、「正しい啓発が必要ではないか」と述べ た。
( 2011年02月16日 19:13 キャリアブレイン )   
https://www.cabrain.net/news/article/newsId/32521.html