難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

東京で手話言語法学習会に200人!

2012年02月09日 20時15分15秒 | 権利


聴覚障害者制度改革推進東京本部で、手話言語法制定推進事業の学習会が開催されている。
国立オリンピック記念青少年総合センターの501号室に満席の参加者。
講師は、大杉豊氏、手話言語法制定推進会議実務者会議委員。

ちょっと、駆け足の講義だったが新しい理解もあった。
この後、東京都の聴覚障害者福祉施策について、協議する。

ラビット 記

第19回総合福祉部会 厚労省案に批判続出(めざす会ニュース)

2012年02月09日 12時35分11秒 | 障がい者制度改革
◆1◆ 第19回総合福祉部会 厚労省案に批判続出

総合福祉部会は、2月8日午後3時から6時まで厚労省19階の会議室で開催されました。
委員と大勢の厚労省関係者に加えて、マスコミ各社も多く、国会議員も4、5名熱心に傍聴していました。
「酸欠状態だ」と言う声も聞こえました(写真)

しかし、きわめて注目された部会議論ですが、委員の介助者と同行者1名以外は、「会場が狭いため、傍聴者は別室(2階会議室)でのモニター傍聴」でした。

■第19回総合福祉部会 資料
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/sougoufukusi/2012/02/0208-1.html

■中継録画
http://www.youtube.com/watch?v=5agv-SqkqeY

<厚労省資料説明 中島企画課長>
以下の資料をそのまま説明しました。

資料1 総合福祉部会の骨格提言への対応
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/sougoufukusi/2012/02/dl/0208-1a01_00.pdf
資料2 厚生労働省案
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/sougoufukusi/2012/02/dl/0208-2a01_00.pdf

●佐藤部会長の発言
・「関連整理」の文書をご覧いただきたい。
  http://ow.ly/8WF3e
  http://ow.ly/8WF7Y
・厚生労働省案では「骨格提言」との落差がある。「骨格提言」の60項目中、とりあげは3つだけ。内容不明確な事項は9つ、まったくふれられていないものが48/60
・自立支援法のマイナーチェンジの印象。なんのために部会は議論してきたのか。
 古い法律の一部修正ならば非常に不本意。
・地方自治体の「骨格提言」尊重の決議があがっている。
・「段階的、計画的な実施」の発言もあるが、方向性も示されていない。
 いつまでに、どういう方向で見直しするのか。
・本日の会議では、厚労省案ででいいのか、こまるのか、根拠は何かなど意見を出して、政務官に聞いていただく。
 どういう法案が求められているか、ぜひ政治主導を発揮していただき、よい法案にの、意見を届ける場としたい。

●津田政務官あいさつ
・部会提言は、平成22年4月以降18回、8月30日にご苦労されてとりまとめたものと承知している。おもいこめられたものだ。段階的、計画的に実現していくもの。
・民主党WTで議論はじまっている。19回、ヒヤリング精力的に行い、熱心な議論。
・事務方整理の法案骨子はけっして充分なものではないかもしれないが、できることから着実に前進させて、一歩でも前にすすめたい。

〇JDF藤井幹事会議長、森政策委員長
・素案と企画課長説明は、むなしく、無力感さえ感じる。
 膨大なついやした時間と労力に対してこんなものなのか。
・権利条約、基本合意文書、改正障害者基本法が遠ざかっていくような感じ
・ほとんど踏み込んでの話はなかった。
・今後民主党にひきとられるが、一縷の望みをもっている。ゼロ回答をどう救うか。
・このJDF案は骨格提言の現実版だ。森政策委員長から紹介してもらう。

 ●JDF 障害者総合福祉法制定に向けて(第一次案)
 http://www.normanet.ne.jp/~jdf/sougou/contents.html 

〇藤岡弁護士
・意見を提出しているので読んで欲しい(添付wordファイル参照)
・はっきりさせておきたいのは、自立支援法の改正なのか、廃止した別の法律なのか、廃止は見送るのか。ぜひ回答を!

〇骨格提言は幅広い。来年8月に新しい法律にするのはむずかしい。
 お金もかかる。「つなぎ」法を民主党WTで団体の声を聞いて事務方案が出た。
 いっきょに理想的なものはできない、「段階的に」が現実的ではないか

〇福井典子委員
・憤りでいっぱい。基本的にまちがっている。いままで努力したことを反故にしている
・121頁もの提言にわずか3枚の素案とはなんのために議論してきたのか
・具体的なことはなにも書かれていない。今日で部会が終わりなんてとんでもない
・もっと真摯に受け止めていただきたい。国民、関係者は許さない

〇新法つくるはみんなできめたことだが、
 自立支援法廃すると市町村の現場では大変な混乱になる。
〇現場はもっと大変。この5年でやっと落ち着いた。
 廃止して新しいものでは現場は大変。

〇中西代理・今村登
・この法案つくるときに具体的な人を想像したことがあるのか。
 笑顔をおもい描いてつくったのか? 夢や希望もない!
・現場の大変さはわかるが、その先によくなることがみえればふんばってやろうとなる。
 改正の中身が問題で、この案にはなかみがまったくないではないか

●佐藤部会長
・「廃止は乱暴、現場が混乱する」の意見の一方、「廃止」するの約束で会議がもたれた。だれも現場の混乱を望んではいない。
 55名が共通して「いつまでもいまの制度はこまる、方向を切り替えよう」ということで一致している。現場が混乱しないための時間、それまでの政府の準備することを示す、その方向を示すことが問われている。

〇知的障害者の半数の関わる5500事業所の現場では混乱が続いている。
 どこまで混乱を続ければいいのか。障害者そっちぬけで制度ばっかり議論している
〇難病加わったことが宣伝されているが、「政令にさだめる」として新しい谷間の障害者をつくりかねない。もちかえり検討させて欲しい
〇権利条約と基本合意にもとづくは最初の確認。厚労省案は基本合意にのっとってない。
 制度の混乱に終止符をうつために、継続する制度をつくろうが部会の意味。
 だが厚労省案は自立支援法でやりましょうよの案。部会議論をこけにした

●津田政務官
・きびしい意見をたくさんいただいた。
・「廃止にならないのでは」の指摘があったが、障害者施策は一部改正により、利用者負担は応能負担に改められた。地域移行の促進はかられた、能力適性に応じては削除し、利用者の意向を勘案した支給決定など抜本的改正がおこなわれた。
・今回の改正は基本法の基本理念を取り入れ、名称、目的規定を改正することを検討している
・民主党は、それが「廃止」になると考えている。

●中島企画課長
・「廃止条項が入ってないではないか」に対しては、
 町長や事業者からも意見が出ているが、法令廃止は新旧の継続性を考慮しない場合法的効果をすべてなくす。そうなると6万の事業者指定や支給決定80万弱が、
 いったん消える。すると新たな新法で支給するか、支給決定をしなおすのか
・また、廃止した一方で、附則で「自立支援法の効力を有する」とかきかえるか、しかし廃止は、すべての効力をなくすので、それはできない
・「日払い」「月払い」は意見がそえない
・谷間の問題では、難病している
・条約批准は推進会議で
・国際水準は 平成24年では1兆7億円、1000億円増している。
 他分野からみれば伸び率高い

〇藤岡弁護士
・現状維持しながら、みなして、支援費から自立支援法の際にやっている。
 廃止しても方法はある。それぞれの経過措置でいくらでも可能だ。説得力ない。
・基本合意を締結したことで、弁護団は「弁護団信じて騙された。
 和解なんかするんじゃなかった」と攻められている。
・基本合意がやぶられるなんてだれもおもわないから和解する 
・法務大臣、国家が裁判所に約束していることだ。それを破ることはあってはならない。
・国のメルトダウンとしかおもえない。どう考えているのか!

●津田政務官
・見解は先ほどのべた通り
・骨格提言 段階的に・・・ 全力をつくしたいと考えている

●佐藤部会長
・発言できなかった人は10日金曜日昼までに文書で意見を
〇福島智
・思い出してください
・2010年1月、基本合意、厚労大臣が署名している。
 「廃止が法律的にむずかしい」と自民党が言うならわかるが
 民主党が、その根本をもともとむりというのはひどいのではないか。
・55人の総意で骨格提言ができた。みんなが注目した。
・骨格提言に最大限近づけるのが当然。それがいまさらむりというのはおかしい
・民主党の誠意のなさ。信義則に反することだとおもう
・財源問題が厳しいなかで、障害者は予算が増えているのは、ニーズ増による自然増で実質的な変化ではない。
・特別にあつかってしてほしいといっているのではない。
・人生で、苦しい状況になっても、一人ではない、尊厳もって、みんなといっしょにやっていけること、そのことが社会全体の活性化につながる
・個人の力ではどうしようもなかったことは、大震災で肝に銘じたこと
・民主党に、公式文書ないがしろにされたら、なにを信じたらいいのか誠意、魂を示して欲しい。政治に絶望させないでほしい
 (全文は、 http://ow.ly/8WFbi )

○JDF案と厚労省案すりあわせのWTを政治主導で設けて欲しい。
 再度3月に部会を開催して欲しい

〇増田一世
・詐欺にあったおもい。国ぐるみの詐欺と感じた
・福祉的就労問題はあとかたもなく、筋道も示されていない。合意などできない。
・今日でおわりだなんてありえない
〇いろんな議論のすえに「パイロットスタディ」を提案したが、わざとはずしたのか。「5年後検討」などなにもしないとおなじ

●津田政務官
・さまざまなご意見拝聴した。
・JDFのロードマップは参考にさせてもらいたい
・部会提言は、段階的、計画的に実現めざしていくもの。
・新法、報酬単価、予算、施策の充実にとりくんでまいりたい
・課題が残っているのは充分認識している。
 国民の理解をいただいて施策をつめていかねばならない。
・民主党WTでは、引き続き議論していくと聞いている。
・政務三役中心となって法案をとりまとめ、3月中旬には閣議決定、
 その後の国会審議に全力あげたい

〇福井
・閣議決定まで見定めたい。今日で部会を終わりとしないでほしい。


◆2◆ マスコミ報道から

■障害者新法:厚労省法案概要、内閣府部会が反発(毎日新聞)
http://sp.mainichi.jp/m/news.html?cid=20120209k0000m010072000c

厚生労働省は8日、廃止予定の障害者自立支援法に代わり、今国会に提出を予定する新法案の概要を、内閣府の障がい者制度改革推進会議の総合福祉部会に示した。
厚労省案は自立支援法の名称変更こそ明記しているものの内容は現行法の一部見直しにとどまり、実態は「自立支援法改正案」と言える。
障害を持つ当事者のメンバーが多い同部会では「看板の掛け替えにすぎない」などの反発が相次いだ。所得の低い障害者が福祉サービスを利用した際の軽減措置を現行通り続ける一方、同省案はサービスの「原則無料化」
など、昨年8月に総合福祉部会が提言した内容はことごとく見送っている。

■NHKニュース 2月7日 15時54分 (動画が印象的です)
  http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120207/t10015842641000.html


◆3◆ 基本合意の完全実現をめざす!
2.13緊急フォーラムへ結集しよう!

日時:2月13日(月)13:00~15:30(12:30開場)
会場:参議院議員会館 1F講堂
内容:主催者挨拶、連帯・来賓挨拶、情報報告、フロアートークなど

緊急フォーラム開始前、午前11時から、
めざす会の実務代表者会議を開催します。
緊急フォーラム終了後には、アピールを国会議員に届ける行動にご協力ください。
※それぞれに参加される方のお名前を、車いすの有無、障害による必要な対応など
を書き添えて、2月9日までにお知らせください。
 TEL 03-5287-2346 FAX 03-5287-2347 
 E-mail office@jdnet.gr.jp まで

◆4◆ YouTubeの動画は語る!
○2010(平成22)年6月29日、第2回制度改革推進本部開催。
 首相官邸で手交された推進会議第一次に基づき閣議決定
 http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg3579.html

○2010年4月21日 14地裁で和解後の第1回検証会議後、
 訴訟団124名が首相官邸を訪問し鳩山首相と面談
 首相発言 http://bit.ly/zQ456G

○2010年1月12日 制度改革推進会議(第1回)
 山井和則厚労省政務官(当時)発言      http://bit.ly/ymsw7y

○2010年1月7日 厚労省講堂 基本合意締結にあたって
 長妻厚労大臣(当時)の発言 http://bit.ly/yTR7Gj

○2009年10月30日 自立支援法の廃止と新法実現求めた1万人集会
 長妻厚労大臣(当時)の約束 http://bit.ly/xKYoUD

━━━MEZASU━━━━━━━━━━━━━━━
◆障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会◆
  ニュース 2012.2.8 第178号(通巻286)
   http://www.normanet.ne.jp/~ictjd/suit/
━━━━━━━━━━━━━━━MEZASU━━━
▽▲▽編集後記
部会後エレベータに一緒してしまった政務官は新聞記者の質問に答えて
「今日で終わりではない。党内議論はつづきます」
明日は訴訟団と政務官との懇談、その後記者会見。ニュースは深夜に。
東京はまた、だいぶ冷え込んできました。

--
障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会メールニュースです。
事務局には syouri_mezasukai@nginet.or.jp  にメールください。

2012年2月8日総合福祉部会での発言メモ(福島智委員)

2012年02月09日 06時33分35秒 | 障害年金問題
2012年2月8日総合福祉部会での発言メモ(福島智)

 東京大学の福島智です。海外出張などで長らくご無沙汰してしまいました。申し訳ありません。およそ1年ぶりに帰国して、私は障害者制度改革をめぐる日本の状況の変化に、愕然としています。しばらく日本を離れていたことをたいへん心苦しく思いながらも、その立場を踏まえて、あえてお話しさせていただきます。

 みなさん、思い出してください。
 2009年の政権交代時の衆議院選挙で、民主党はマニフェストにおいて、「障害者自立支援法を廃止し、新たに障がい者総合福祉法を制定する」、と明言したことを。
 そして、政権交代が実現し、2009年12月には、鳩山総理を本部長とする「障がい者制度改革推進本部」が設置されたことを。
 その翌月、2010年1月には、先に提訴されていた、「自立支援法違憲訴訟」において、政府・民主党は自立支援法の問題点を認め、原告・弁護団と「和解」にむけての「基本合意」を取り交わし、当時の長妻厚生労働大臣が合意文書に署名したことを。
 みなさん、思い出してください。
 その直後に障がい者制度改革推進会議が発足したときのあの熱気を。
 そして、同年4月にはこの「総合福祉部会」が設置されたことを。
 推進会議とこの総合福祉部会で、何十人という障害者やその関係者が、いったいどれだけ膨大な時間とエネルギーを費やして、議論を重ねてきたかを。
 そうして、昨年2011年8月には、この総合福祉部会の55人の構成メンバーの総意として、総合福祉法制定にむけての「骨格提言」を策定したことを。
 多くの傍聴者があり、ネットでの配信もありました。
 私たち自身の背後に、傍聴のみなさん、そして、ネットやさまざまなメディアで私たちの議論に注目してこられた方々がいったいどれだけの数おられたことか。
 こういう背景を踏まえたとき、「総合福祉法」は、この「骨格提言」の趣旨を最大限に反映したものでなければならないのは当然の流れだと思います。
 ところが、仮に名称は「総合福祉法」であったとしても、今の厚生労働省案では、実質的に「自立支援法の一定程度の改正」といわざるを得ない内容に留まっているのではないでしょうか。
 たとえば、「障害程度区分の見直し」について。
 「法の施行後5年を目途に、障害程度区分の在り方について検討を行い、必要な措置を講ずることとする規定を設ける」とありますが、結局これは、この問題を5年間先延ばしにすると言っているだけのことではないでしょうか。
 また、「地域生活支援事業の充実」という部分について。
 「地域生活支援事業として、地域社会における障害者に対する理解を深めるための普及啓発や、ボランティア活動を支援する事業を追加する」とあります。しかし、もともと現行の「地域生活支援事業」は、「自立支援給付」の10数分の1程度の予算規模しかありません。国の責任で進めるべき事業を、個人の自発的な活動である無償の「ボランティア」で補おうというのでしょうか。
 こうした「法案」を読んで感じることは、民主党の誠意の乏しさです。これは、信義を守ること、つまり「信義則」に反することと言わねばならないでしょう。昨年8月の「骨格提言」策定以後、いったい民主党は何をなさっていたのでしょうか。

 仮に総合福祉法の「骨格提言」の内容に全面的に沿った新法制定がすぐには実現できないのであれば、「骨格提言」のどことどこの部分なら実現できるのか。逆に、どこは実現できないのか。なぜできないのか。また、どうすれば実現できるのか。そして、いつごろまでに実現できるのか、といったことを、政府・民主党は一つ一つ丁寧に示すべきではないでしょうか。
 「骨格提言」を実現する上での最大のハードルは、厳しい財政状況を背景とした財源問題だといわれます。そして、その一方で、過去数年、こうした厳しい財政状況の下でも、障害関連予算は年々増加しているのだと指摘されます。しかしそれはニーズ増大に伴う予算の「自然増」であり、「自然増」はあくまでも「自然増」なので、実質的な「予算増」とは異なります。
 財政問題についていえば、民主党は「社会保障と税の一体改革」ということをさかんに主張していますが、その「社会保障改革」において、マニフェストに掲げていた「障害者制度改革」がどのように位置づけられているのか、まったく分かりません。

 政治的発言力が小さく、相対的に弱い立場におかれがちな障害者の問題は、無視・軽視してもよいということなのでしょうか。
 日本には法的に認定された障害者だけでも今、およそ750万人います。難病や発達障害などの方々も含めれば、1千万人を超えるでしょう。さらにご家族なども含めれば、障害のある当事者とその身近な人たちは、3千万人から4千万人、つまり、国民の3人から4人に1人が障害の当事者やそのご家族ということになります。
 こう考えると、けっして障害者問題は本来小さな問題ではないはずです。
 なにも、障害者だけを特別扱いにしてほしいというのではありません。道路を歩いたり、周囲の人と会話をしたり、トイレに行ったり、水を飲み、ごはんを食べ、酸素を呼吸する・・・、などの人間の生存のための最低限の行為、人間が尊厳をもってこの社会で生きていくうえで、絶対に必要なことが自力ではなかなか難しい人たちに対して、社会のみんなでお互いに支えあっていきましょうと要望しているだけです。
 弱い立場の人間を無視・軽視する社会は、やがて衰え、力をなくして滅びていくでしょう。
 逆に、たとえ人生でどのように困難な状態におかれ、辛い・苦しい状況におかれても、自分ひとりではないんだ、人としての尊厳をもって生きていける、社会のみんなで支えあって生きていけるんだ、ということが国民すべてに実感されれば、その安心感は、一人ひとりの生きる活力となり、それが合わさって社会全体の活性化につながるでしょう。

 民主党は、社会的に不利な立場にある人の味方であり、相対的に弱い立場におかれがちな人を応援するというメッセージを社会に発信して、そのことで3年前に政権をとったのではなかったのでしょうか。
 私たちすべての人間は、本来、おそらく人生において予期しなかった苦悩や悲しみ、辛さを体験する存在です。それは個人の力ではどうにも避けられないことです。国家と社会全体で互いに支えあうしかありません。私たち日本人は、こうした人と人との支えあいの大切さを、昨年の3月の大震災をとおして、象徴的な体験として改めて心に痛切に刻みこみました。
 民主党のみなさん、どうか政治家としての原点の志を、初心を思い出してください。
 マニフェストに掲げただけでなく、裁判所という公正な場での議論をとおして、「和解」が成立し、公式の文書に大臣が署名したことまでもが、もし、ないがしろにされてしまうのであれば、私たち国民は、いったい何を信じればよいのでしょうか。

 民主党のみなさんの、政治家としての誠意と魂にお願いします。
 政治への期待を繰り返し裏切られ、政治不信を通り越して、政治に絶望しかけている日本国民の一人としてお願いします。
 強く、お願いします。
http://t.co/V6HJNa6y

障害者総合福祉法を求める地方議会意見書採択状況

2012年02月09日 03時52分32秒 | 障がい者制度改革
障害者総合福祉法を求める地方議会意見書 採択状況
最終更新日 2012.1.18
http://www.normanet.ne.jp/~jdf/sougou/index.html

 各地域の障害者団体・関係団体の要請(請願・陳情)に基づき、各地の地方議会が、障害者総合福祉法の制定等を求める意見書を国に提出しています。(地方自治法 第99条関連)



骨格提言における提言項目と厚生労働省案の関連整理

2012年02月09日 03時46分54秒 | 障がい者制度改革
骨格提言における提言項目と厚生労働省案の関連整理
総合福祉部会 部会長 佐藤久夫

http://dl.dropbox.com/u/13471007/0208%E9%83%A8%E4%BC%9A%E9%95%B7%E8%B3%87%E6%96%99%EF%BC%91.pdf

○  (3/60) 不十分ながら骨格提言を取り入れている事項
△  (9/60) 検討されてはいるが、その内容が不明確な事項
×  (48/60) 全く触れられていない事項
骨格提言第1章 表題一覧表と厚生労働省案
1 【表題】前文     ×
2 【表題】法の名称   △
3 【表題】法の目的   ○
4 【表題】法の理念   ○
5 【表題】地域で自立した生活を営む基本的権利 ×
6 【表題】国の義務   ×
7 【表題】都道府県の義務 ×
8 【表題】市町村の義務  ×
9 【表題】基盤整備義務  ×
10 【表題】国民の責務   ×
11 【表題】介護保険との関係 ×
12 【表題】法の対象規定  △
13 【表題】支給決定の在り方  ×
14 【表題】支給決定のしくみ  △
15 【表題】サービス利用計画  ×
16 【表題】「障害」の確認   ×
17 【表題】支援ガイドライン  ×
18 【表題】協議調整      ×
19 【表題】合議機関の設置と機能 ×
20 【表題】不服申立  ×


総合福祉部会長の厚生労働省案への意見と質問

2012年02月09日 03時41分45秒 | 障がい者制度改革
2 月 8 日の総合福祉部会における「厚生労働省案」への意見と質問
総合福祉部会 部会長 佐藤久夫
http://dl.dropbox.com/u/13471007/0208%E9%83%A8%E4%BC%9A%E9%95%B7%E8%B3%87%E6%96%99%EF%BC%92.pdf

2012 年 2 月 8 日
2 月 8 日の総合福祉部会における「厚生労働省案」への意見と質問
総合福祉部会 部会長 佐藤久夫

A.「障害の範囲」について
①骨格提言の趣旨に沿って、谷間を生まないために包括的な規定とするべきだと考えるが、新法案においては包括的規定となるのか、それとも例示列挙するのか。
②骨格提言の趣旨に沿って、難病を始め、あらゆる障害者が新法案に基づくサービスを受けられるようにするべきだと考えるが、新法案においてこの点は明記されるのか。

B.「選択と決定」について
①現行の障害程度区分を改良するのではなく、骨格提言の趣旨に沿って障害程度区分を使わずに個々人の必要に応じた支給決定が行われるべきだと考えるが、新法案においてこの点は明記されるのか。
②24 年度予算案で現行の障害程度区分に関する調査・検証の経費を計上しているが、これにより骨格提言が提案する、ガイドラインをベースとした協議調整による支給決定の試行事業を実施するのか。

C.「支援体系」について
①福祉的就労の場で働く障害者の多くに労働法が適用されていない現状を改善するため、骨格提言では、多様な働き方についての試行事業を実施した上で、新たな就労支援の仕組みを検討するとしている。また平成 22 年 6 月 29 日の閣議決定では、福祉的就労への労働法規の適用等につき推進会議や総合福祉部会での議論を踏まえ検討し、平成 23 年内に結論を得るとしている。新法案において上記試行事業の実施と閣議決定の内容は明記されるのか。
②骨格提言の趣旨に沿って、利用者の主導により利用者の信任を得た特定の者が、包括的・継続的に利用者の生活と一体的に援を提供するパーソナルアシスタンス制度を、対象者を障害種別で限定せずに創設するべきだと考えるが、新法案においてこの点は明記されるのか。
③骨格提言の趣旨に沿って、移動支援を行動援護・同行支援とともに個別給付化すべきだと考えるが、新法案においてこの点は明記されるのか。
④骨格提言の趣旨に沿って、コミュニケーション支援及び通訳・介助支援を位置付けるべきだと考えるが、新法案においてこの点は明記されるのか。

D.「地域移行」と「地域資源整備」について
①これまでも地域移行は前進しているが、新たな入院・入所者が後を絶たないため結果的にその人数が減少していないという現状を抜本的に見直すため、骨格提言の趣旨に沿って、地域移行と地域基盤整備10 ヵ年戦略を法定化するべきだと考えるが、新法案においてこの点は明記されるのか。

E.「利用者負担」について
①「つなぎ法」もなお「1割を上限に家計の負担能力に応じて負担する」仕組みであり、課税世帯の厳しい負担、自立支援医療問題など未解決である。収入認定の対象を障害者は本人のみ、未成年者は世帯主のみにし、負担能力を定義すべきと考えるが、新法案においてこの点は明記されるのか。

F.「報酬支払い方式」について
①骨格提言の報酬支払い方式は、施設系と在宅系に区分けし、前者はいわゆる月額払い方式と日額払い方式の併用に、後者は時間割としているが、新法案においてこの点は明記されるのか。

G.財政負担の仕組みについて
①骨格提言の趣旨に沿って、国庫負担基準を廃止し市町村が支援に要した実際の費用に対して国・都道府県・市町村が負担する仕組みにするべきだと考えるが、新法案においてこの点は明記されるのか。