酔い日は佳い日

日々の食卓、晩酌事情。by こたりん

たまにこんな鮭で酒。

2014-02-07 | 酒風景
夕食はパンと葡萄酒で。

というテーマで準備したのはこれ。


サーモンとチーズのパテ。

ずいぶん前に、あるバーの料理番から教わったもの。
昨夜はこれのために、50g・498円という清水舞台な買い物を。自分にはまるでブルジョアの食べ物だ(笑)。チリ産トラウトなら同額で3倍の量となるが儀ありて紅鮭のそれをチョイス。
綺麗なオネエサンの店で散財しなければこんなものいくらでも変えるが、サーモンとオネエサンは引換にはできないのだった。

ふと気づくと、バゲットがない。

またやった。

パン屋のあと他店で買い回った時、どこかに置き忘れたと思われる。またはスリにやられたか(それはないだろ)。よくやるんだよなあ。

角食でもバターロールでもいいから近くのコンビニに走り買ってこようかとも考えたが、急遽スパゲッティを茹でる。


茹でたてに和えてみた。
ほらほら、悠長に写真なんか撮ってると冷めて硬くなっちゃうぞ。と言ってるうちに硬くなってきて食べにくいのなんのって(笑)。

だがワインが喜びこと請け合い。ワイン好きなら想像に易いと思うが、舌の根や喉に残るチーズの記憶をすーっと消し去るチリ産カベルネなんとやらの力強さといったらどうのこうの的なことを体現しているのだった。

それにしてもスパゲッティが食べにくい。こりゃパンに挟んで食べると良いだろな。
って、だからパンがないんだって。


というオチでご勘弁を。


ところで

鮭といえば、かなり近いそのうちに、ほか弁で売ってる鮭弁当は「鮭弁当」と表示できなくなるそうな。なぜなら使っているのは鮭でなく鱒、トラウトだから。鮭と鱒は生物学的な違いはなくとも、種類にそれぞれ確固たる呼び名の違いがあるからだ。同じ人間でも山本さんを鈴木さんと呼べないのと同じだ。
去年のエビ偽装騒動に端を発してのことなのだが、そりゃそうだ。ごもっともと思う。
立派なホテルで調理をしているエライ人は「業界では山本さんも鈴木さんも田中さんも小さい人をすべて山田さんと呼んでいます」的な理論で開き直った。

新ラベルは「鮭風味弁当」に? いや、それもアウト。トラウトを使っている以上「トラウト弁当」と表記するのがそもそものルールだ。かまぼこをカニのむき身に似せて造ったカニ「風味」かまぼことは事情が違うらしい。

いいんじゃないか、トラウト弁当で。多くの若者がトラウトという生き物がいることを知る、これもひとつの食育(?)。トラウト弁当は表示からものの数日でトラ弁と呼ばれ難なく馴染むと思う。大体にして、もともとそれを美味しいと好んでいたわけだし、正体を知ったことでそれを敬遠するとも思えない(冷食などにある白身フライの「白身」の正体を知るのに比べれば、鮭が鱒なんて)。

そういや、先日スーパーで見たトラウトの切り身。表示はきちんとチリ産トラウトとしてあるが、パックに貼ってあるシールが「旬の鮭!」。まずは売る側の認識だな(笑)。