酔い日は佳い日

日々の食卓、晩酌事情。by こたりん

晩秋の滋味を堪能。

2013-11-24 | 酒風景
思いがけず朝から晴れ。
部屋には日が射し明るい。お日様とはこんなに暖かいものだったのかと、思い返せば暗くて寒くて切なかったここ数日は、さながら過去の良くない夢のようでもある。

今日は手足が温かく調子が良い。
栄養状態が良いからだろうか。なんて言うと普段食ってないようにも聞こえるが、比較的豊か(金額じゃなくて栄養価とかバランスね)だと思う我が食卓をさらに向上させているものがある。


大根の甘酢漬け。色が青いのはもともと青いから。


先日、友人デザイナーTより、親父殿が育てたというビタミン大根の有り難い差し入れあり。
漬けてみれば、これが滅法旨いのである。

名前のイメージからいかにも滋養ありげな味がする。巷によくある大根より歯応えがあり、食べるほどに病みつきになるのだった。
かつ、採れたのはT宅の菜園にして、我が生家のある町でもある。本当の意味での地産地消でもあり、これが身体に良くないという理由はない。


ただ、

ご飯の副菜にとこさえたものだが、酒の充てにしてみれば、あっという間に食べ尽くしてしまう始末。毎度のことながら、本当に旨いものというものは儚く切ない。

なぜかナシゴレン。

2013-11-23 | 旨かった話
昨日は地ビール館でランチ。本来はジンギスカンや宴会料理をボリウム満点に楽しむところであるが、昼時は軽食も楽しめるので親しみ感はけっこう高い。

ラーメンでもと思って(ここのラーメンは安パイ的に美味しい)いたのだが、メニューを吟味してみるとナシゴレンの文字。いつもはラーメンか日替わりメニューで安直に済ませていたので、これがあったとは気づかなかった。
エスニックバーやアジアン系の店ではお馴染みだが、こういうところでは異色な感じがし、忽然として見える。
ちょっと意表を突かれ、かつ大いに気を惹く。


到着。

なぜかナシゴレンが好き。インドネシア料理などつゆも知らぬが、ナシゴレンは妙に口に合い、その名をすぐに覚えた。
で、ここのそれをいただいてみたが、甘からず辛からずでランチには程よい美味しさ。よーし、ナシゴレンが食べられる店を一軒チェック。

今度は昼から呑んでも良い日に来よう。ビールの店だもの、呑まずにいられようか。

道産パスタを堪能。

2013-11-22 | 旨かった話
美人ガーデナーさんよりお誘いありて、昨日、トラットリアな感じのお店でランチ。

メニューを見ると、冒頭に留萌のルルロッソとある。
今年話題の、留萌特産の小麦を使ったパスタのことで、一度食べてみたいと思っていたもの。

ランチメニューは、まず、ルルロッソの生麺と乾麺のどちらかをお選び、その上で数種のソースを選択するというもの(ソースを選んで麺を選択してもいいけど)。


ソースも地産地消がコンセプト。嫌みなく伝わってきてどれも食欲をそそる。
結果、自分は生麺で美瑛豚のアマトリチャーナを。彼女は同様に道産マッシュルームのクリームソースとなった。

美瑛豚のは期待通りの味。太麺とよくからみ美味しい。
そして向こうのクリームソース。ちょっと味見させてもらったら、予想以上に美味しい。自分もそれにすれば良かった(笑)と思うほどなかなかやる、店である。

ところでルルロッソであるが、イタリアンに使うパスタはデュラムセモリナを使うのが極めて一般的とされているが、それに匹敵する硬質小麦の作付けに成功し、産学官が力を合わせ粉および麺の開発に取り組み誕生したもの、ということらしい。
名前は留萌の夕日をイメージし、アイヌ語のルル(留萌の語源)とイタリア語のロッソ(夕日の赤)で造語したもので、まこと秀作である。

そういうものがあれば、それを美味しく食べさせる店がある。
その美味しさは料理以上のものがあって、大いに満足、なのだった。

それにしも、美瑛豚?
なんだか似たイメージの居酒屋があるけど。と思ってスタッフに訪ねてみたら姉妹店であった。
改めてそっちにも興味が湧いた次第。


蛇足:内装(照明設備)にお金をかけている店は、店内は薄暗くても照明がテーブルにピントが合い、照度も程々。かつ光源も料理が美味しく見えるようなものが使われている。
その様子は安価なコンデジ(ちなみに自分の)で撮るとそれがよく分かるのである。色がほぼ適正だ。

一挙両得に旨い。

2013-11-21 | 酒風景
諸々の事情から毎日何かのカタチで酢を摂る、海藻類を摂る、納豆を食していることは当ブログで幾度も書き記しているので深くは書かないが、この、お酢生活、納豆生活をいっぺんにやろうと思うとけっこう大変だ。料理を作りながら呑むというスタイルにおいては、けっこう気忙しいものになってしまうのだ。

それを解決するのがこれだ。


名づけてワカメ納豆。


三杯酢で。
面倒なので、えーい、全部混ぜちまえ!という感じだが、これが案外旨い。
ワカメ(塩蔵)のふわふわ感と納豆のネバネバが出合い何とも楽しい所感となった。酒にも合うし、もちろん大盛りご飯にもラクラク対応できる。

これで酢の物と納豆もの、面倒な調理が軽減される!とは言え、これはこれ。前述の課題を毎日これでクリアするつもりはない。
人は栄養素のみに生きるにあらず。料理という技法によるいろんな味がなければ食は楽しくないのである。

なんて殊勝なことを書いたが、今後しばしばお世話になることは間違いない。

ところで、このメニュー。はて、何で知ったんだったか。
健康系の文献だったか、病院でもらったコレステロールを下げるとか血圧を抑えるとかその手のパンフレットに載ってたんだったか。いや、どれにも載っていたような。

コレステロールも血圧も、どうにかしようと思ったらこんな食材に行き着くのである。
納豆が嫌いじゃなくてよかった。

こんな玉子豆腐

2013-11-20 | 酒風景
どんな玉子豆腐?

って、普通はあの茶碗蒸しのようなプリンのような、あれを言うと思うが、我が家のご飯においてはこんな玉子豆腐。


絹ごしと卵を箸でちゃっちゃと撹拌して醤油を混ぜる。これを熱々ご飯にどろりんとかける。それだけ。散らす海苔はアオサでも旨い。


豆腐は崩しすぎず、かといって崩し方が大きくてもいけないほどほどの食感を。さすれば熱い時期にも食欲全開。動物性植物性の両タンパク質が一度に摂れるスグレモノ。飯をついついお代わりして糖質過多一直線である(笑)

呑兵衛的にはこれも肴になる「呑める飯シリーズ」にカテゴライズできるが、この手の飯はちまちまと食べず、ざくざくと一気に喉に流し込むのがお作法と心得たい。


ところで、前述の普通の玉子豆腐のことだが、昔々、それのせいでえらい思いをしたことがある。

たしか中学生くらいだったかと思うが、ある日、食卓にあった玉子豆腐をつまみ食い。美味しかったので他の家族の分もぺろりと平らげたところ後々すごい体調異変に見舞われることに。吐き気がとまらず一昼夜。
その玉子豆腐は常温にさらされ傷んでいたものと推察され、バチが当たったのだという結論に。

以降、玉子豆腐を目にするだけで吐き気に襲われ、あるいは、あの色を思い浮かべるだけで胸がムカムカ。そんなトラウマが長く続いたのだった。

成人してからは多分それは克服できていると思う(それが証拠に良い店でたべるそれは実に美味しくいただける)が、出されれば箸をつけこそすれ自分ではまずは買わない食べ物となったのだった。

可哀想な玉子豆腐。我が食卓においては胡麻豆腐より格下である。