酔い日は佳い日

日々の食卓、晩酌事情。by こたりん

少しこってり気分で。

2013-11-19 | 酒風景
寒いのである。
冬だから仕方ないのだが、低気圧の影響とかで雨やら曇って昼間から暗いのには気が滅入る。

さて

こってりとあっさり。どっちが好きかという話になると、自分は6:4で微妙ながらこってり派だと自らを分析している。
なので、あっさりと美味しい豆富も、こってりと仕上げることが多い。

なので昨日の肴、炒り豆富にしてもこうなった。


ツナを加えて。和風出汁にごま油が香る。

ツナを使った料理と考えるなら、逆にあっさりとした方だが、豆富料理とすれば食感が増したことは確か。また、複数の食材によって味わいも広がり酒との相性にも深みが出るというもの。

もっと分析するなら、週末は湯豆腐だったから、こうなった。あっさり食べたら次はこってり。つまりこれが6:4たる所以だ。

なんて話をしていたら、こってりしたものが食べたくなってきた。
脂身の多いぶつ切りバラ肉がとろとろになった豚汁(そうだ「すず」に行こう!)、大きめな器に麺、油揚やネギがみっちり。それを卵でとじた鶏の脂が熱々のきしめん(そうだ「櫻屋」に行こう!)とか。山頭火のとろとろ焼豚で麺を覆ったラーメンもいいねえ、そうそう、居酒屋なのに洋食もピカイチ、両国のビーフシチューもいいねえ。(ローカルネタで申し訳なし)

ふと気づいた。寒いこの時期は「こってり=熱くて濃い味」を意味するのかも。

たまにオムライス

2013-11-18 | 酒風景
が、食べたくなる。

理由は、元カノの大好物だったからとか、お袋の味だからとか、特に思い当たるものはないのだが、強いて言えば皿の上に鎮座するその完成度というか存在感というか、そんなものに触れてみたいのかも。


あえて言うなら大人味。それが自分流だ。ケチャップの利いた甘酸っぱいものはいわば定番で確かに美味しいが、そういうのが良いなら、とある街の美味しい店のを食べることにしている。

これに中濃ソースをかけて食べるのだが、中はこんな感じ。


スパイシーなガーリックライス+チーズでさらに味を濃く。

酒を呑みながらというのであればこういうのに限る。いわば、自分が提唱する「呑める飯」にカテゴライズされるべきオムライスである。
熱いところをばくばくっと頬張って、麦焼酎(冷や)をきゅ~っと呑る。これが堪らない。

内容充実でカロリーもありそうだが、ひと品で肉も野菜も摂れるのでカレーライス同様、副菜もほどほどにこのひと皿でごちそうさまができる、つまりそんなに量は食べてないというのも利点である。

そうそう、昨日、靴を求めにお店を訪ねたところ、馴染みの店員さんから「お痩せになりましたよね」との一言。
ふっふっふ。毎日お腹いっぱい晩酌していても、名づけて「1日3食のうち、どれか一食を軽くすればバカでも痩せるダイエット」でコントロールできてまっせ。

と自分を褒めておいて緊張感を維持。

反省湯豆腐。

2013-11-17 | 酒風景
北の寒さは切ないが、その分、鍋物が旨い。

昨日、今年の第一回大会を開催。


友人デザイナーTを我が家に招いて。相変わらずわさび部長の参加意識も高い。

今回は(今回も)、タチ(秋田ではダダミ)を入れて。
というか、タチをいう冬の味覚を楽しむのが最大目的でもある。


が、何かヘン。
商品はアメリカ産真ダチとあり、値段も安くそれはそれでお買い得だなと納得して買ったのだが、何かヘン。
食感はぱさぱさとしていて、味が違う。思えばいつもの真ダチ(真鱈の白子。スケソウのそれはすけダチと呼ぶ)は、極うっすらと赤みも帯び、その柔らかさはおよそ日常にはない感触である。

まさが偽装(笑)。これで値段が高ければそんな疑念も沸いてこようが、値段が安いので単なる粗悪品ということか。

やられたー、というより我が目利きの愚かさを反省。

ぶたザンギ。

2013-11-16 | 酒風景
早い話が豚の唐揚げ。
鶏のそれをザンギという北海道にあっては、豚でこさえても敢えてそう呼びたい。


生姜、ニンニクをがっちり効かせてビール用に。
というか、生姜などが効いてない唐揚げは、味が薄ぼけていて好きではない。

以前、豚でザンギを作ろうかと思っているとプロに話したところ、脂に火を入れるように揚げよとのアドバイス。

え?何その、いかにもプロっぽい仕事。
よく意味が分からん。

肉は赤身から先に熱が通るので、初めからあまり温度を上げずにゆっくりと揚げよ。少し焦げたくらいが香ばしくて良い。脂身があまりぷりぷりしているのは脂っぽくて美味しくないよとのこと。


こういう仕上がりになれば良いということっすかね。

自分的には美味しくできたようで、ビールも捗る。部屋は寒い(省エネ実行中)がビールは旨い。


近頃は低温調理というのが話題(先日のテレビ「特ダネ!」でもやってたね)で、それを提唱している某料理人の本も人気だとか。
その人のものかどうか覚えてないが、話によるとトンカツなんぞは油が冷たいうちにネタを投入せよ、ということらしい。肉が最も美味しくなるある温度帯(150℃とかいってたかな、正しくは覚えてない)があるんだそうで、けっこう目からウロコな話である。

思えば、前掲のプロも言っていることは同じか。
やはりプロの手技には共通の、確固たる裏付けがあるのだろう。

ゴボウはゴボウでも

2013-11-15 | 酒風景
昨夜、いつもの女将のもてなしは


ゴボウのきんぴらであるが、ゴボウはゴボウでもちと違う。ゴボウのヒゲである。

学術的には側根というが、これを1本1本包丁で皮を削ぎ手間暇かけたひと品と思われる。コリコリとしていて実に旨かった。


オリンピック招致が決定してからというもの、あの美人キャスターが宣ったあの一言が大流行。であるが近頃「どうも違う」と思っているのは自分だけだろうか。
商魂逞しき人々はそれを連呼する。商売に精を出すことは結構だが、本来その言葉は口に出すものではない、そこに日本人ならではの美徳というか美意識があるはずと思うのだが。

八百屋のおやっさんが手を打ちながら「いらっしゃいいらっしゃい!おもてなしおもてなし!」

店頭のポップには、本日のおもてなし「通常3000円が2020円」


心の中で培われるべき美しい日本語が一つ、消えつつある。
絶滅危惧種ならぬ絶滅危惧語というのがあるなら、ぜひ指定されたい。