酔い日は佳い日

日々の食卓、晩酌事情。by こたりん

里芋に目覚める。

2014-02-24 | 酒風景
うちではあまりやらないのだが(皮むきが大変、水煮は高い)、たまに山芋に親しんでみる。

スーパーで買い求めようにも、あいにく水煮(国産)は品切れ。なので土にまみれた生のやつを買ってきて、一から調理することに。やらない理由が見事にのしかかった格好だ。

だが苦労は報われる。


なかなか美味しそうなのである。里芋を使ったジャーマンポテトというところか。美味しそうなだけでなく、実際とても美味しかった。

煮物ではお馴染みの里芋であるが、炒めて(下茹で有り)も良い。
これで米焼酎(里芋に対してコメ、というような理由は特にない)をキュキュキュっと。これまた堪らないのである。

此度のメニューは、里芋の再発見につながった。
けっこう美味しいと話には聞く里芋を使った豚汁。今度やってみようかとも思う。
考えてみたら、水煮があるなんて何とお手軽なことか(ふと思えばジャガイモの水煮って見たことないな)。
加工しストックされた品でもあるので、生鮮の価格が高騰している中ではある意味お買い得である。



そうそう、これも何を隠そう「山本ゆり」さんの本から。

彼女の料理は、人をやる気にさせる何かがある。

農家の酒。

2014-02-23 | 酒風景
話には聞いていた「農家の酒プロジェクト」。

農家と市民が一体となって「うまい日本酒」を造ろうという趣旨で、旭川の農家が主体となり、酒米の田植えや収穫を市民が体験。地元酒造メーカーがその酒米で日本酒を造るというプログラムである。
参加費を払えばその新酒のほか新米などがもらえるというものなのだが、自分、うっかり申し込みを見逃してしまったため、「話には聞いていた」だけになってしまったのだった。

そんな自分の意表をついて参加していたのが、友人デザイナーTと、後輩Yちゃん。

前置きが長くなったが、昨日がその新酒のお披露目となったそうで


いつもの女将の店を借り、二人が手に入れた新酒を呑もうということに。有り難くも、そのご相伴に与ったのだった。

呑み口はやや軽やかにして、喉奥にしっかりと香りを伝える。
ワインならミディアムというところか、軽快な美味しさだ。

酒の旨さも然ることながら、女将が用意してくれた塩ちゃんこ鍋、卵焼きも逸品で、ちょっと特別な宴を盛り上げる。

また時が来れば、今度は火入れした酒が会員に届くとか。美味しい話がまだとってあるとは、Tら二人がちょっと羨ましいのだった。

ごはんで呑む。

2014-02-22 | 酒風景
暖気だ。3月のような暖かさである。
すなわち雪が融けて道が大変なことになる、憂鬱な天候でもある。


さて、

しばしば登場の、美味しく酒を飲もうという趣旨のご飯(ここでは米の飯のこと)で晩酌。今回は、そぼろ親子丼。


最近買った例のカフェごはんの本にも載っていたが、これは偶然。うちの方では2月の第四週は「鶏そぼろウイーク」なのだ(いま勝手に決めた)。

ちょっと丁寧にやり過ぎたか、そぼろが少しパサパサになってしまった。が、その分ふわふわ玉子がリカバリーしてくれるので、もりもりいける。

でも、もみ海苔って、前歯の裏にくっつくよなあ(自分だけ?)。


ところで


「ここでは米の飯のこと」と前述したが、日本人が使う「ごはん」という言葉には二通りの意味がある。

つまり

ごはん=食事のこと

ごはん=炊飯した米のこと

なので、何か書いている時、言いたいことが相手に伝わっているか悩む。

たとえば朝、「ごはんよ~」とお母さんが家族を呼ぶ。食卓にパンがあっても朝ごはんは成立する。ちなみに「パンよ~」と言うお母さんはいない(パンが焼けたわよという言い方はあるか)。さらに「ごはんよ~」と呼ばれ「パンじゃないか」と言うのは家庭に問題あり。

でも、いいなと思うこの風習。「ごはん」には食事を摂るという行動だけじゃない、奥の深い温かな意味が込められていて良い。

ピンチョスな夜。

2014-02-21 | 酒風景
簡単に言ってしまえば(話すと長くなるので)、食の力で街を元気にしようという趣旨のイベントが昨夜開催された。

(ていうか、自分は開催した側の一人だったりするが)

まずは「函館バル街(良いケースワークとしても有名)」の主催者による講演を皆で聞き、さあ乾杯。(話をはしょりすぎ?)



講師は函館の老舗スペイン料理のシェフ。昨日はイベントでも供したらしいピンチョスをご披露いたいた。


・自家製アンチョビ グリエールのカナッペ
・アサリの串焼き サルサベルデ
・スペイン式じゃがいもの炒り玉子
・牛の低温ロースト 黒米バゲットカナッペ

というメニューなんだそうな。なんたってアンチョビがイケる。
さすが老舗レストラン。
お話によると、日本がまだ欧州からの生ハムの輸入を禁止していた頃から(解禁になったのはけっこう最近だ)、ハモンセラーノも自家製していたとか。

ビール、ワインで喉を潤したら、チケットをもって街に出かける(予め加盟している数店から二軒、ドリンクと店がこの日のために用意したオリジナルのピンチョスが味わえる)。

まずは夜景の見えるホテルのバーで。


オサラッペ牛(地元ブランド牛)の煮込みを自家製蒸しパンで(そうそう、自分らが仕掛けているピンチョスは地元食材を使うことがルール)。
カクテルを楽しみながら、さすがのホテルクオリティといった感じ。偶然にも昔の知り合いがカウンターに同席し、機せずして盛り上がったりもしたのだった。

二軒目は、いつも行ってる店なのに性懲りもなく…


ここの若き三代目もスペインテイスト。奥の卵焼きはたしかスペインの何とかかんとかって料理のはず(聞いとけよ)。

つかの間の梯子酒だったが、価値あるラグジュアリーなひととき(イベントタイトルが「一夜限りのラグジュアリーピンチョス」だから)を過ごさせてもらった。

参加の皆さんも同じ感想であったことを祈る。

八角

2014-02-20 | 酒風景
八角と聞いて、料理に造詣の深い方なら香辛料を、相撲好きならあの親方を、あるいはお箸を連想するかも知れない。

自分はもっぱら八角は魚である。正しくはトクビレというのだが、切ってみると体の断面が八角形なのでその名がついたとか。
今が旬。脂に甘味がありとても美味しい。

昨日「たりき」にて。


八角のねぎ味噌焼き。

安くて良いものが入ったのでと店に出したらしいが、こちらとしても幸運である。

この他


塩豚と野菜の炒め物。
塩漬けにして数日、ゆっくりじっくり水気を抜いて作ったとか。

魚も豚も酒が進んで困る。

良い機嫌になった呑兵衛、その後はあーだこーだで何軒行ったことやら。良い酒は時にそういうことになるので困る。

困ったことに今日も呑みの席が。