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駿河湾沖で発生した地震について

2009-08-11 23:32:02 | 気象・地震
今朝5時7分、駿河湾を震源として発生し、静岡県で震度6弱を記録した地震について、現時点でわかる範囲でコメントしておこう。

地震の第1報(気象庁報道発表)

最初に地震発生の情報を聞いたとき、当ブログ管理人はおととい9日夜に発生した地震(8月9日のエントリにて既報)と関連があるのではないかと考えた。9日の地震がこの地震の前震(余震のうち本震の前に起きるもの)だと考えたのだ。

ただ、9日の地震がM6.9だったのに対し、今日の地震はM6.5であり、規模としては今日の地震のほうが小さい。にもかかわらず、今日の地震のほうが揺れたのは、震源深さが23kmと浅いところで発生したからである。9日の地震と全く逆だ。

9日の地震と今朝の地震では震源地もやや離れているし、震源深さも全く違う。おまけに、9日の地震のほうが(震度はともかく)規模が大きかった以上、9日の地震を今朝の地震の前震と位置づけることは適当ではないから、この両者はお互いに関連があるものの、それそれが独立した別個の地震(本震-余震の関係ではない)と見なければならない。

上記資料から発震機構(地震発生のメカニズム)は「横ずれ断層型」とわかる。東海地震はプレート境界型だから、それとは全く違う活断層型地震だ。メカニズムのみに着目すれば、東海地震との直接的関係はとりあえず小さいと当ブログは考える。また、気象庁及び地震防災対策強化地域判定会(マスコミで今朝から「東海地震の判定会」と報道されているのはこの判定会のこと)もそのように見ている。

東海地震に関連する情報 第1号
東海地震に関連する情報 第2号
東海地震に関連する情報 第3号
(いずれも気象庁報道発表)

ただ「全く関係がないのか」と問われると、そうとも言い切れない。事実、「今回の地震で東海地震が起こりやすくなった」と指摘する専門家もいるし、私自身も、プレートが押し合うことによって生じた地殻内の歪みが原因となって活断層が動いたのであるならば、それは東海地震との関係を指摘せざるを得ないと考えるからだ。

東海地震に関しては、現在を「長期的前兆活動の中期」とする見解で大方の地震学者が一致しているとされるが、将来、東海地震が発生したとき、今朝の地震が「今思えば、あれも前兆のひとつだったに違いない」と振り返られる地震になることは間違いないだろう。

また、今後も静岡地域でM6~7、震度で5弱以上の地震が頻発するようになれば、東海地震が「長期的前兆活動の後期(発生へ向かう最終段階)に入った」と評価されるようになるだろう。そのとき、今朝の地震がターニングポイントとして記憶されるものになることは間違いないが、それを評価するにはもう少し(短くてもあと数年)推移を見なければならない。

いずれにしても、この地域でこのクラスの地震が起きたのは65年ぶりとのことだ。大規模地震対策特別措置法(大震法)に基づく判定会が臨時招集されたのも、同法制定以降初めてのことではないか。

なお、東海地震については、当ブログ管理人のサイトで取り上げているので、興味のある方は参考までにご覧いただきたい。

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