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東海地震予知に道? 「前兆すべり」観測か

2011-06-08 20:57:02 | 気象・地震
3・11数日前、宮城県沖の海底が沈下していた(読売新聞) - goo ニュース

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 東日本大震災の2日前から、震源近くの宮城県沖の海底が1日に数センチの速度で沈み込んでいたことが、東北大地震・噴火予知研究観測センターの調査でわかった。

 海底の沈下を常時キャッチできれば、予想される東南海地震など巨大地震の予測につながる可能性もあるという。

 同センターは昨年6月、同県沖約80キロの海底に水圧計2台を設置し、先月下旬に回収した。

 装置には3月11日の大震災や、その2日前の9日に同県沖で起きた地震に伴う海底の動きが記録されており、これを分析した結果、9日の地震では10~15センチ、11日の大震災では90センチ~1メートル、それぞれ海底が沈んだことが確認された。

 また、9日の地震後も24時間あたり2~3センチのペースで沈下が進んでいたこともわかった。
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3月14日付記事でも触れておいたが、当ブログは、3月9日に起きた地震が東日本大震災の前震であり、プレート境界型大規模地震の際、観測されるといわれる「プレスリップ」(前兆すべり)の一環ではないかと考えてきた。三陸沖の地震は、東海地震と異なり大規模地震対策特別措置法(大震法)で監視すべき地震に位置づけられていないため、東海地域のような体積ひずみ計などは設置されておらず、9日の地震がプレスリップによるものかどうかを確認するのは困難とみられていた。しかし、今回のこの調査結果は、9日の地震が東日本大震災に至るプレスリップにより引き起こされたのではないかとの当ブログの見解を補強してくれるものとなった。

今回の調査結果は、いつ起きてもおかしくないといわれる東海地震の予知にとって大きな前進となるものだ。このようなプレスリップを、本震発生の2~3日前に捉え、適切に「警戒宣言」が出せるなら、被害を最小限に抑えることができるだろう。

ただ、「これで東海地震は予知できる」と手放しで喜ぶのは早計だ。今回、東日本大震災で宮城県沖、福島県沖、茨城県沖の3地震が連動したように、来るべき東海地震も東南海、南海地震との連動地震となる恐れがある。その際、初めに東海地震が起き、東南海、南海へと連動するような形であればともかく、逆に南海・東南海地震から東海地震へと連動した場合、プレスリップが観測されず、警戒宣言も出せないまま本震に突入という事態も十分予想される。結局のところ、東海地震に関して大震法に基づく手厚い観測態勢が取られているといっても、予知ができるかどうかは東海地震の起こり方次第の部分が強く、確定的に言えないのが現状なのである。

ともかくも良かったのは、当ブログが再三にわたって要求してきた浜岡原発の停止が、菅政権からの「要請」という形であれ実現したことだ。しかし、福島原発の事故を見ても明らかなように、原発は「止めたから安心」ではない。冷却機能の喪失や放射性物質の封じ込め失敗によって「第2の福島」は浜岡でも依然として起こり得る。停止した浜岡原発の核燃料をどうするかは、東海地震がやってくる前に解決しておかなければならない課題である。

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