保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

日本最大級の環境展示会「エコプロダクト2009」を見学してきました。

2009-12-12 11:00:42 | プロジェクト・保津川
経済産業省の説明会に出席する為、朝8時に東京入りした私はっちん。

午後からの説明会まで時間があったので東京ビッグサイトで開催されている
日本最大の環境ビジネス展「エコプロダクツ2009」を見学してきました。

同展は環境ビジネスの発展により循環型社会の構築を目指す為、1999年から
開催されいるイベントで今年で11回目となります。

環境商品に取り組む企業・メーカが一同に集まり、エコサービスや環境技術ソリューション、
エコ投資並びにCSR活動を各ブースごとに紹介されています。
また、企業だけでなく、地方自治体やNPO・NGO、大学・教育機関の出展も
多く見られました。


開催二日目となる昨日は雨降りだったにも拘らず、朝10時の開場時間前から
大勢の見学客が訪れ、受付前にはすで長蛇の列ができる程の盛況ぶり。
会場されると同時に、ワンホールが90m X 90mもある広い展示ホール、
合計6ホールは一挙に人で溢れ返ってしまったのです。

見学客は、企業が提案する各ブースに足を止め、熱心に質問する人や積極的に
体験学習に参加する人の姿が多く見られ、日本人の環境問題への意識の高まり
を感じさせる会場風景を見ることができました。

今回NPOの用事で東京訪問をしている私は、我がNPOプロジェクト保津川に
助成頂いている「TOTO」さんや「花王」さんの出展ブースを訪れ、まずは
挨拶回り。その後、いろんな企業の取り組みを見学して廻りました。

開催期間中は、企業や学校、NPOが出展している各ブースで「環境教育」として
小・中・高校生の体験授業も行われており、子供達の元気な声が会場に広がっていました。
また、毎日、各ホール別にシンポジウムやセミナー、著名人によるトークショーやライブに加え、
エコカー試乗体験や電動アシスト自転車体験コーナなど体験型の企画も目白押し。
じっくり一日掛けて廻りたいと思えるイベントでした。

世界規模の不況といわれ 何とも先行き不透明な不安感が漂う昨今ですが、
エコプロダクツで見られた環境技術の高さ、斬新な取り組み等は、今の日本が持つ力を
再認識するとともに、新たな経済活性への大きな糸口となるものと確信致しました。


エコプロダクツ2009は今日12日まで開催されています。
午前10時~午後6時まで。

東京へ

2009-12-11 06:51:20 | プロジェクト・保津川
京都が年中で一番の盛り上がりをみせる秋の観光シーズンが終わり、保津川下りも徐々に落ち着きを取り戻しつつある今日この頃。

やっとゆっくりできるかな~と思いきや‘師走’とはよく言ったも、年内に終えておかねばならない様々な用事がいっぱいで、相変わらず忙しい日々が続いています。


そんな中、今日はNPOの用で東京行きです。

経済産業省が行う「エコポイント活用によるクリーン家電普及促進事業・交換事業者による環境寄附説明会」というなが~いお題の会に出席する為です。

これからの保津川の河川環境美化活動を盛り上げるべく、アピールしてきたいと思っているところです。


今日は朝6時の新幹線に乗り、今晩の夜行バスで帰る強行スケジュール。

12日は船頭にもどり川へ。

なかなか、一息つけない毎日ですが、今年も最後まで走りつづけます。

明日4日に保津川河川敷で「ふるさと清掃運動会in保津川」を開催。

2009-10-03 21:34:51 | プロジェクト・保津川
「みんなの力を結集して日本中をきれいにしよう!」
という趣旨のもと10月1日から1ヶ月間、全国各地で
国民的清掃活動を開催するイベント「ふるさと清掃運動会in保津川」が
明日4日(日)に京都府亀岡市内の保津川河川敷周辺で開催されます。

開催時間は午前9時~11時まで。

この保津川清掃イベントは、王貞治福岡ソフトバンク・ホークス監督が
委員長を務める「ふるさと清掃運動会~環境アクション2009~実行委員会」
の呼びかけに応じて「NPOプロジェクト保津川」と亀岡市が
共同で開催するもので、今年で3年目。

今年は嵯峨や亀岡地域のJR各駅の構内やJR嵯峨野線沿線の各商店などに
写真のポスターを見かけられた方も多いと思います。

私も先日、東映京都撮影所内にポスターを3箇所貼らして貰いました。
その際、龍二さんや合田さんとのも久しぶりにゆっくりお話する機会も
持て、活動等を紹介してまいりました。

余談ですが、食堂ではサラリーマン‘金太郎’さんにもお会いしました。

いろんなところに浸透してきています「ふるさと清掃会in保津川」

話を戻して清掃会。
当日は、清掃活動に参加して下さった皆様を対象にクイズやゲーム
による「お楽しみ抽選会」や保津川の環境や歴史にかんする展示も
おこなわれます。

毎年「お楽しみ」がいっぱいの「ふるさと清掃会in保津川」

明日は天気の良好の様なので、爽やかな秋の朝を清々しい清掃活動で
‘身’も‘心’も満たされるひとときを満喫してみてはいかがでしょう。

ご家族、友人などお誘い合わせて、明日はぜひ保津川の清掃に
ご参加下さい。スタッフ一同心よりお待ち申し上げております。


【日時】:10月4日(日) 9:00~11:00
【場所】:京都府亀岡市 保津川流域一帯
     総合受付は保津大橋河川敷駐車場となります。

  ※荒天の場合は中止します。中止の場合は午前6時にプロジェクト保津川
   のホームページにてお知らせします。
   ※10月の定例清掃会は、「ふるさと清掃運動会」に代えさ
   せていただきます。いつもの第2日曜日とは異なりますの
   で、ご注意ください。

明日のNHKおはよう日本・関西」で筏プロが放送されます。

2009-09-15 22:27:06 | プロジェクト・保津川
明日のNHKテレビ「おはよう日本」のローカルコーナーである
「おはよう関西」で9日に開催された「保津川筏復活プロジェクト2009」
の模様が放送されます。

番組では、同プロジェクトが行われるまでの様子をミニドキュメント仕立てで
編集され、放送される予定です。

筏に使用される「カン」の製作や材木調達や、プロジェクトリーダーの河原林理事
の筏に賭ける熱い思いや当日までの苦労、また船頭たちの会議の模様も
筏流しの映像と一緒に放送される予定とか。
もしかしたら、はっちんも映っているかも?

また、私はっちんが筏に乗り込み撮影した映像も放送に使われるとの噂もあり、
これは映像ジャーナリストデビューか・・・それはいいとして、
内容は、明日の朝の放送を見てのお楽しみということで、
よかったら、是非、みなさんご覧下されば嬉しくおもいます。

NHK「おはよう日本(関西)」
放送時間:7:30頃から。




保津川の急流を筏で流して・・・継承するものとは?

2009-09-10 22:37:36 | プロジェクト・保津川
昨日、保津川の急流を60年ぶりに筏が流れました。

1300年という長きに渡り続いている保津川水運の幕を開けた‘筏’。

丹波産の材木を京都に流し、その時々の都造営や民家建築に
大きな役割を果たしていたのが保津川の筏流しです。
60年前に姿を消して以来、歴史の中に埋もれていた保津川の筏を
よみがえらせ、その伝統技術と歴史の記憶を今に伝承する目的で
始まった「保津川筏復活プロジェクト」。

その歴史の封印が説かれたのは3年前、保津川の上流地域にあたる
京都府南丹市の日吉ダムで開催された川のイベントでのこと。
数少なくなった保津川の筏師の方から直接に指導を仰ぎ、
保津川伝統の筏組みの技法を教わることでその姿を現在に復元することができたのです。

そして去年、組んだ筏を保津川で実際に川に浮かべ、流れの緩やかな
保津川上流部で流すことに成功、筏復活プロジェクトは順調に
段階的進展を見せていました。

そして今年、保津峡の急流を流すことが計画されたのです。
「学ぶ」→「組む」→「浮かばせる」→「流す」ことに成功した
我々メンバーにとって、保津川渓谷の急流を流すということは、
この事業に避けては通れない「宿命」ともいえるでしょう。

「渓谷の急流を流さずして保津川の筏操船技術の継承はない!」

しかし、日々、同じ川で舟を流している船頭とはいえ、筏を流すことに関しては
初心者、いわばずぶの素人の集まりに過ぎません。

元筏師の方から、操船技術の聞き取りや指導は受けてきたものの、実際に急流を
流すとなると勝手も違い、そう簡単なことではないと思っていました。

「筏の結ぶ藤つるが切れたらどうなる?」(事実、去年は操船中に樫が切れた…)
「流れに負けて岩に乗り上げたら?」「波の衝撃で体が振り落とされたら?」
もちろん自分自身の身に降りかかる恐怖もありますが、それ以上に、何事かあれば、
家族や保津川遊船など、この試みに協力して下さった多くの方々にも
会わす顔がありません。

保津川の流れの速さや波の高さ、渦の強さなど‘川の怖さ’を知りすぎている
私にとって、最悪の事態を想像できないといえば嘘になります。
川の上での失敗は‘死’すら意味する。
だが反面「私たち船頭ほどこの川を知っている者はいない」
「私たちにできなければ、未来永劫、誰も流すことができない!」
という「自負」や「使命感」もある。
この思いと「筏流し」という「未知の経験への怖れ」とが心の中を
行ったり来たりと交差しながら、当日を迎えというのが正直な気持ちでした。

我々の手で組まれた6連の筏は、保津川と清滝川が合流する嵯峨水尾の「落合」
から出発、途中3ヶ所ある‘難所’と呼ばれる複雑な流れをする急流も
難なく流しきり、5キロ先の嵐山に無事到着することができました。

嵐山で我々の到着を待つ、大勢の人々が見えたとき、私の胸に
燃えるような感動と達成感が沸き起こってきました。

それと同時に川で生きた先人たちの人生を垣間見たと感じた瞬間でもありました。

保津川の筏師、それは我々船頭にとって1300年以前からこの保津川で生きた大先達です。
「天下の要害」ともいわれた急峻な保津川渓谷の急流を命がけで制覇した人たち
も、嵐山の渡月橋を見たとき、こんな気持ちを感じたのしょう?
その先輩たちが‘何を感じて’この川で生きてきたのか?
この数日間の思いが、そのことを垣間見せてくれました。
そして、この思いを知ることではじめて復活は成就するのだと
この時、気が付いたのです。

歴史をよみがえさせるとは‘形’を復元するだけではない。

先輩たちも‘家族への思いや川の恐怖との葛藤’と日々、
闘いながら、この保津川で生きたのだろう。

その意味でも歴史と伝統の継承とは「その時代に生きた人の‘思い’」
にまで心を馳せ体感することだ、と感じました。

この「筏復活事業」で本当に甦らせなければならないこと。
それは筏と舟、形は違っても「川で生きる者の‘誇り’」だったのではないだろうか?

今後、この事業がどういった形で継続されているかはともかくとして、
技術継承と同時に川で生きた人たちの‘思い’や‘誇り’をしっかりと
次の世代に継承していかなければらなりません。

それが、1300年という長い歴史を有する保津川で生きる‘バトンランナー’としての私達の使命だと感じるからです。

私は今、保津川の船頭になって‘幸せ’だと、心からそう思えるのです。

明日の「保津川筏流し」の木材を搬入。

2009-09-08 16:06:09 | プロジェクト・保津川
明日の「保津川筏復活プロジェクト2009」を前に今日、
筏に使用される材木の搬入を行いました。

直径15cmのヒノキ、その数75本。

朝8時にJR保津峡駅前に輸送車で運搬された材木を明日、約2キロ下流の
筏が組まれる「落合」まで軽トラと2トントラックでピストン輸送し、
川岸の高台部に下ろす作業です。

同プロジェクトのリーダー河原林プロ保津理事をはじめスタッフ4名で
作業にあたりました。

当初は軽トラ2台でピストン輸送する予定でしたが、材木が想像以上に
重量があった為、一台の軽トラには載るのは2本が限界。
急遽、2トントラックをチャーターし輸送する計画を変更しました。

搬入場所の道路幅が狭いため、当初は2トントラックでは通行の邪魔に
なると思われたことによる軽トラ輸送でしたが、2本づつでは埒があきません。

搬入時間を短縮する為、軽トラ輸送を止め2トン輸送にその分の
人員をまわし、一気に積み下ろしたのでした。

若いスタッフの力もあり、搬入は2時間程度で終了。


その後、搬入した材木がバラけないように、きれいに整理整頓までして
本日の作業は無事に終了したのです。

さあ、準備は整いました。明日の筏流しの本番を待つばかりです。

明日は天候も‘晴れ’!

きっと素晴らしい復活イベントになることだろと思います。


★「保津川筏復活プロジェクト2009」
日時:9月9日(水曜日) 14:00~16:00
場所:嵐山・渡月橋上流左岸
総合受付:嵐山河川敷特設会場

13:00~16:00
筏流しや舟運など保津川の水運や環境のパネル展示あり。

筏が嵐山に到着するのは15:00~16:00頃の予定。

小雨決行

保津川筏の復活プロジェクトを前に船頭が作戦会議

2009-09-03 22:20:11 | プロジェクト・保津川
今月9日(水)に開催される「保津川筏復活プロジェクト2009」を
一週間後に控え、今日18時から保津川遊船企業組合事務所で実行部隊となる
船頭たちによる「筏作戦会議」が、NHK放送局立会いのもと行われました。

会議には、当日に参加する船頭11名が出席し、同プロジェクトリーダである
河原林洋氏から当日の行程計画や筏に乗り込むメンバーなど配置体制の説明
が行われた後、参加した船頭で「筏流しに関する操船技術」についての
話し合いが持たれました。

今年で3年目となる「筏復活プロジェクト」
今回は半世紀ぶりに保津峡の激流に繰り出し嵐山まで流してしまうという、
これまでにない本格的な筏流しを復活させるイベントのなることから、
筏の操船経験のない我々船頭にとっても技術的な事前勉強が必要となります。

毎日、舟を流している保津川とはいえ、筏と舟では操船技術や流すコース
等が異なることから、筏の流れる形状をしっかり踏まえたシュミレーション
を行わなくてはならないのです。

シュミレーションは机上に白紙を広げ、川の流形を書き込み、将棋の駒を筏の連
になぞらえ行われました。

これこそまさに船頭技術講習の真髄!!

私たちも新人の頃、夜、師匠の家に呼び出され、白紙に書かれた川の上に
茶碗やおちょこを岩に、箸立てを舟に見立てて舟の操船技術を学んだものです。

筏のシュミレーションでも同様の方法が取られたことに‘伝統’を感じました。

今回筏を流すコースは保津川下りの航路行程で残り「3分の1」に当たる
清滝川と保津川が合流する落合と呼ばれる場所から嵐山までの間。
比較的流れが穏やかな区間ではありますが、「猿とび」や「奥の段」
保津峡最後の急流「大瀬」などの難所があります。

その難所を「筏ならどのように流せばいいのか?」

参加した船頭みんな、保津川の流し方にはそれぞれ「一家言」持っている者ばかり
「こう流せばどうやろ?」
「いや、筏の場合は舟とは流れ方が違うので、上手くいかないのでは?」
など、喧々諤々の議論が展開されました。

とにかく、今の保津川船頭には初めての筏流しです。
事前に確かなシュミレーションは行われたというものの、やはり最後は
日頃、川を流している‘技術’と‘勘’が一番のたよりだと思います。

当日は私も筏に乗り込み嵐山を目指します。

約半世紀ぶりに嵐山に保津川の筏が姿を現す、歴史的なイベント。
祖父が筏士でもあった私達、一族にとっても感慨深いイベントでもあります。

自分を信じ、仲間を信じて、この歴史的なイベントを
無事に成功させたいと思う次第です。

NPOプロジェクト保津川の「初夏の保津峡エコツアー」が開催されました。

2009-06-08 21:45:47 | プロジェクト・保津川
昨日7日(日曜日)NPO法人プロジェクト保津川による「初夏の保津峡エコツアー」が
保津川下りの舟二艘を貸し切って行われました。

このツアーは保津川下りの舟を各ポイントで停止させ、清掃活動を行いながら
舟運の史跡見学や水運の歴史、文化に触れる、スペシャルな舟下りで、
同NPOが企画して実施されました。

当日は地元亀岡はもとより京都市内や大阪、兵庫、滋賀などから55名の参加者が
集まり開催、朝9時30分に二艘の舟に分乗し出航しました。

同NPO理事でもある私はっちんもこの日は舟を操船する船頭役も兼ね、スタッフとして参加してきました。

ツアーでは金岐の瀬やJR保津峡駅下での清掃活動のほか、清水の綱道で曳き舟の
体験や洪水後の流石などを除去する「川作」と呼ばれる作業風景の披露など
普段の川下りでは絶対に体験できない企画が目白押しで、参加した人から
「凄い!」「楽しい!」「気持ちいい~」などの歓声があがっていました。

(流れの強い川の真ん中に立つ同NPOの河原林理事。これが‘ザ・カワサク’だ!)

(「曳き舟」の竿を差す、参加者たち。)

また、嵐山到着後は渡月橋横の料理旅館「嵐楼閣」さんの「足湯」に浸かりながら、
ツアーの疲れを癒して頂こうという心憎いばかりのフォローもバッチシ!
こうして約6時間にも及ぶたっぷりスペシャルなエコツアーは終了です。

これまで大学のフィールドワークや行政の活動などでは、このような停止しながら
川下りを起こってはいましたが、一般募集で企画したのは初めてのこと。

これからの『保津川下り』にとって新たな観光スタイルとなることを予感させるに
十分な素晴らしいイベントであった感じました。

私の中では、今後、さらに研究を重ね、エコツーリズムとして一つのモデルを
確立できるよう整備していきたい思っているところです。


☆ツアーの詳しい模様はNPOプロジェクト保津川のHPでご覧下さい。

NHK「京いちにち」にプロ保津の原田禎夫氏が生出演!

2009-05-26 08:51:32 | プロジェクト・保津川
今日26日に京都地域で放送されるNHK総合テレビ「京いちにち」に
NPO法人「プロジェクト保津川」の副代表・原田禎夫さん(大阪商業大学准教授)が生出演されます。

保津川の清掃活動やこれからのイベントについての紹介をまじえながら、
初夏の保津川の魅力について紹介していただけます。

放送時間は18:10~19:00

お時間のある方は是非、ご覧下さい。
(京都地区限定の放送になります。)

プロジェクト保津川の4月定例清掃会での気づき・・・

2009-04-13 16:32:06 | プロジェクト・保津川
桜の見ごろがピークを迎える4月の第二日曜日。
初夏を思わすような暖かい日差しが照る中、NPO法人「プロジェクト保津川」
の「4月定例清掃会」が開催されました。

今月は我々プロ保津の会員様だけでなく、同じ亀岡で保津川に生息している
淡水魚の調査・保護活動をされているNPO「亀岡 人と自然のネットワーク」
の皆様と共同で保津川の支流に一つ「曽我谷川」の「清掃」を行いました。

清掃に先立ち、保津川の淡水魚研究のエキスパートである岩田明久京都大学准教授
から「保津川に生息する生き物」についての詳しい解説が行なわれました。
岡山県の吉井川水系と保津川水系にしか希少生物「アユモドキ」が生息していないことや淡水魚が棲みやすい川の自然状態についてなどをわかりやすく解説して下さいました。

清掃をする前にこの様なお話を聴かせて頂くと俄然やる気が湧いてきます。
私達ひとりひとりの地道な清掃活動が、川に生きる貴重な生物の生息環境を
守ることに直結し貢献しているとわかることは、活動の原動力となり、
なによりの動機付けにもなります。

MPO活動やボランティア活動のとって「活動の意義」を明確に意識できる
ことはとても大事なことで、侮り難い要素だと思います。

「保津川に棲む約50種類もの魚」を守る為、参加者たちは
ごみ袋とトング(火バサミ)を手に持ち、川周辺の清掃を開始します。
どの人の顔にも「私達の手で川の生き物を守るんだ!」という‘誇りで
満ち溢れている感じがしました。

中には下半身まで川の中に浸かり、川底に沈んでいるゴミを引き釣り出している方も数名おられました。
また、中洲に埋められてある投棄ゴミを掘り起こし回収する猛者も!
皆、汗ばむ陽気の中、約1時間の精力的な清掃活動が行なわれました。

今回もペットボトルや空き缶という「ポイ捨てゴミ」にはじまり、農業用の各種ゴミや建築用廃材にダンプサイズの廃タイヤに
バッテリーなど車系ゴミ、電化製品などといった確信的な不法投棄ゴミも相変わらず多く回収されました。

その数、なんと市指定ゴミ袋72個分。軽トラック満載2台分のゴミが回収されたのです。


支流のこのようなゴミは清掃されることなく放置されると、洪水時の河川増水で
本流の保津川に全て流れて来ることになります。

河川のゴミ問題はやはり単発的な清掃活動では解決できない難しさがあります。
支流域の方々との連携、各種団体との協同が不可欠です。

どうか皆様、今、自分が住んでいる近くの‘川のこと’に関心を持ってみて下さい。そして川に目をやり、耳を澄ましてみて下さい。
きっと、そこに生きる生物たちの「お礼と喜んでいる」姿や声が聞えてくるはずです。
よろしくお願い致します。